比企の丘

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天空の国ネパール・・・「ドルポ」の天才画家・・・テンジン・ヌルプ展・・・富岡製糸場に行った

2010-12-24 | 絵画、彫刻
12月24日、ヒマラヤの麓ネパールの最北の地ドルポに生まれた画家テンジン・ヌルプの絵画展に行ってきました。会場は明治5年(1872年)に建造された群馬県富岡市の旧官営富岡製糸場跡

テンジン・ヌルプと合掌してナマステと挨拶。写真の左がわたし?です。
テンジンは青年期をカトマンドウで過し流暢な英語を話し世界を旅してる知識人です。彼の眼から日本や世界がドウ見えているか・・・わたしにはわかりません。

テンジンの画集を買いました。彼の活動(Dolpo Local Help Association・・・教育支援組織)のサポートに。
画集に描いてくれた馬のイラストとサイン。数分。細密で繊細。


展覧会場は木筋レンガ造りの乾燥繭の貯蔵庫跡。

素朴です。倉庫は表から見ると赤いレンガ、中は白い漆喰で固められています。138年前そのままと思います。
そんな飾らない展覧会場、木製のイーゼル風のものに絵が架けられています。

チベット仏教の僧侶でもあるヌルプ・・・その絵は・・・素晴らしい・・・とわたしは思います。
ご婦人が1枚の絵の前で・・・ネパールの西のさらに北のチベット国境に近い村ドルポの風景です。麦が実り人々が談笑している・・・日本の農村風景と同じです。


ヌルプの描く絵の世界。ヒマラヤの奥深く、数100年前にチベットから移住してきた民族、仏教を信じ生きています。文化というのには程遠い世界というのはわたしたちの勝手なイメージかもしれません。ヌルプは群馬県西上州、特に南牧村が気に入ったそうです。そこにドルポと同じ山に住む人たちの心を見たかも知れません。

旧官営富岡製糸場跡・・・世界遺産登録申請とか・・・そんなことはおいておいても後世に伝えたい歴史遺産であり建造物遺産です。


内部から見たレンガ造りの繭貯蔵庫・・・計ったわけではありませんが二間おきに1尺の柱が立ち、1尺×5寸の横桁が2本、レンガの外まで出ています。出桁構造ともいえます。
地元の木材を使い、地元で焼いたレンガ、地元の漆喰を目地にした建物。柱や梁を釿(ちょうな)で削った跡が見えます。140年前の匠の技です。
富岡製糸場については→2010.3.4のブログ「明治の夜明け・・・富岡製糸場がここに出現した」をごらんください。


富岡製糸場東倉庫の半分、はじめて内部を見ました。内装や照明など何も手を入れてないのがいいです。照明など若干の補修は必要でしょうが140年前そのままの雰囲気を残して文化の発信地にできるような気がします。まずは地元から、いろいろなサークルの活動の場にして、それが全国区に発展していく・・・そんな姿をイメージしました。

いい絵を見て心豊かになった1日でした。

※この絵画展の主催はNPO法人アース・ワーク・ソサイエティー、後援で(社)日本山岳会、(社)日本ネパール協会。富岡会場については仕掛け人kajika's Blogをごらんください。

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