比企の丘

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69年前の沖縄・・・海軍司令官大田実の打った電文・・・沖縄県民 斯く戦えり

2014-06-13 | 語り継ぐ責任 沖縄のこと
6月になるとエメラルドブルーに輝く世界で最も美しい沖縄の海を思い出します。
その世界でも最も美しいヤンバルの海(沖縄北部)が壊されようとしています。




今日は6月13日、今から69年前の6月13日、太平洋戦争の日本本土の唯一の地上戦といわれる沖縄戦争で日本海軍沖縄根拠地隊司令官大田実少将が、沖縄本島豊見城村の海軍壕の中で自決した日です。
その10日後の6月23日朝、沖縄南部の摩文仁の丘の壕の中で日本帝国陸軍第32軍(沖縄方面)最高司令官牛島満中将が自決、沖縄戦は終結しました。。

大田実少将は少将は自決の7日前の6月6日、豊見城の海軍壕から海軍省の海軍次官宛に電文を打ちました。



沖縄県民の実情に関しては 
県知事より報告せられるべきも県には既に通信力なく 
本職 県知事より依頼を受けたるに非ざれど
現状を看過するに忍びず 之に代って緊急御通知申上ぐ
県民は青壮年の全部を防衛招集に捧げ
残る老幼女子のみが相次ぐ砲爆撃に 家屋と家財の全部を焼却せられ
僅かに身を以て軍の作戦に差し支えなき場所の小防空壕に避難
若き婦人は率先 軍に身を捧げ 看護婦烹炊婦はもとより
砲弾運び 挺身切込み隊を申出るものあり
ひたすら日本人としての御奉公の護を胸に抱きつつ
一木一草焦土と化せん
糧食六月一杯を支えるのみなりと謂う


沖縄県民 斯く戦えり
県民に対し 後世
特別のご高配を賜らんことを




※この電文はいくつか存在するといわれています。モールス信号によって発信され、それを漢字とカタカナの軍隊調文語体でタイプに打たれたもの。損傷して判読できない個所や誤字もあるため判読して書き起こしたもの。米軍が傍受して英訳したものも残っているそうです。上記の電文は2013年8月7日のTBSドラマ「生きろ」より書き起こしました。
大田実海軍司令官が、何を思い、この電文を起草したか、いま私たちが解釈することはできません。
海軍省への電文ですが海軍の軍事作戦的なことに触れていません。訣別の文として常套の「天皇陛下万歳」「皇国の弥栄を祈る」という文言も「辞世の句」も入っていません。
ひたすらリアルに盟友沖縄県知事島田叡に代わって沖縄県民の実情を伝えています。世界の戦史に残る例のない電文といわれます。

沖縄県民に対し 後世
特別のご高配を賜らんことを


どういう意味でしょうか。
沖縄県人の矜持、尊厳を大切に守ってほしいということでしょうか。

※コメント欄オープン。