トーキング・マイノリティ

読書、歴史、映画の話を主に書き綴る電子随想

静かなる男 52/米/ジョン・フォード監督

2015-03-28 20:37:48 | 映画

 原題:The Quiet Man。ジョン・フォード監督はジョン・ウェインを主演に起用した映画を何本も撮っており、『静かなる男』もそのひとつ。ジョン・ウェインというと西部劇のヒーローというイメージが私にはあり、何となくジョン・ウェイン主演の映画を敬遠していた。だが、これは西部劇ではなく、アイルランドを舞台とした作品であることを「ブルガリア研究室」さんのコメントで知って、試に見たら予想以上に良かった。アイルランド西部のゴールウェー州コング(Cong)村を中心に撮影されたそうで、映画に映る風景は絵のように美しかった。

 実はジョン・フォードやジョン・ウェインはアイルランド系で、前者はアイルランド系役者を多く起用した作品を撮っていたそうだ。映画はジョン・ウェイン扮するアイルランド系米国青年ショーンが、幼少期を過ごした故郷のアイルランドの村に戻ってくるシーンから始まる。
 国旗を見れば、その国民の好む色が分かると言われるが、ショーンの乗ったアイルランドの列車はしっかりと緑色に塗られている。外国人の訪問が珍しい地方では物見高い村人の注目の的となるが、誠実なショーンの人柄は村人の心を捉えていく。それにしても、ジョン・ウェインは本当にデカい。アイルランド人は白人の中でも短身とは思えないが、周囲と比べずば抜けて背が高い。

 この作品での見どころはアイルランドと米国の風習の違い。ショーンは村娘メアリーと恋仲となり結婚するも、風習の違いは2人の亀裂を深めていく。言葉も通じるし、互いにアイルランド系だから問題がないとは限らないのは面白い。考えてみれば日本人と日系米国人でも、ものの見方や習慣が違うのだから、アイルランドも事情は同じなのだ。
 特に興味深かったのがメアリーの持参金に対する執着心。メアリーの兄レッドはショーンを気に入らず、妹の結婚時には持参金を渡さない。アメリカ育ちのショーンからすれば持参金は問題ではなく、「身ひとつで俺の元に来い」と言う。メアリーからすれば、持参金の無い結婚など正式なそれではなく、下女か駆け落ちのような婚姻であり、絶対に譲れない条件なのだ。

 アイルランドでも首都ダブリンなら、やや風習は違っているかもしれないが、舞台となるのはアイルランド語も話されている保守的な西部地方。加えてメアリーは郷士の家の娘だった。郷士の娘でも自ら家事をこなし、英国貴族のように下女を侍らせているのではないが、元から勝気な上に気位が高い。持参金の他に、祖先から受け継いだ家具を新居に運ぶことにも拘る。
 一方、アイルランドの風習を知らないショーンには妻は金に汚いとしか思えず、苛立ちを募らせる。夫婦とも強情な性質で気持ちはすれ違い、ついに夫は臆病者と誤解したメアリーは新居を出てしまう。

 心配した周囲の村人たちの助言で、ショーンは家を出たメアリーを引き戻す。文字通り妻を力ずくで引きずって連れ帰るのだから、現代ではDVにしか見えないが、1952年当時は問題にならなかったのだろうか。また当時のアイルランドでは、夫は家を出た妻を引きずってまでも家に連れ帰ることが認められていたのか?21世紀の欧米映画なら考えられない設定だ。

 黄金期のハリウッド映画に相応しく、最後は万事ハッピーエンドで幕となる。ショーンを毛嫌いしていたメアリーの兄も義弟と激しい殴り合いの果て、打ち解けるというオチも当時のハリウッド流。70年代の日本のアニメにも男同士がなぐり合って友情を深めるものがあったが、これまた現代では古臭いと感じるだろう。
 ヒロインのケイトを演じたモーリン・オハラは1920年生まれ、何と94歳で存命しているのだ。女優業は2000年までらしいが、3度結婚しているとか。ひょっとして勝気なケイト役は、地でいっていたのやら。



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10 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
コング村 (室長)
2015-03-29 15:38:12
こんにちは、
 今ならDVとして顰蹙モノ、と言うくだりには恐れ入りました。静かな男の世界は、恐らく20世紀初期の話であり、ゴールウェー州は、アイでも西部の田舎者たちの伝統社会です。
 女が自己主張して、亭主に背くなどは大罪ですから、地元の人々がショーンに「力づくでも連れ戻せ」と言うのは当たり前だし、力づくで連れていかれつつも、女もそういう力づくの男が嫌いではないのです。・・・こういう解釈をする小生も、伝統主義的な一方的主張で、今の女性には理解不可能でしょうけど。

  ともかく、この映画の主題は、「持参金を持たせる義務」が家長としての兄にはあること、「相手が持参金を出さないという掟破りするなら、力づくでも奪ってこそ男」という伝統概念です。
  アイの女性は決しておとなしくはないけど、粗暴でも自らの主張を貫き、現実的に金を奪ってくるほどの勇気がある男性を愛するというか。

  殴り合ってようやく、相手の力量を認め、自らのケチぶりを反省して、持参金を差し出す気にもなる・・・こういう兄貴ぶり、男を称賛するという、ジョン・フォード監督の映画作りの手法・・・ちょっと昔の伝統社会では、そういう風景が似合う気がする。DVとか、現代的な感覚はひ弱ですね。女性も昔は、荒々しい男性が好きだったのに、今では「草食系」がよいとか、「イクメン」がよいとか・・・??
  男も兵隊に行かなくてよくなったとはいえ、小生の世代では、粗暴な側面もあり、荒々しいこともできる…それが男だったような。

  安倍総理まで、売春婦は「人身売買」と言う問題があったと言いだした。日本人だって、親は子供を売っていたし、朝鮮でもそうだった。昔と今と、経済状態も人権意識も違う。そもそも、早すぎる徴兵で、セックスの味も知らないまま、男たちが散って行くのではかわいそう・・・だから兵隊さんに奉仕してくれる女性たちは、ある意味でけなげで、愛国的な存在・・・だから、慰安婦女性たちのために、台湾では、「兵隊さんを慰めてくれてありがとう」と言って、歓送行事までしていたという。そういう時代感覚の差異をも無視し、また、ソウルで50年代、朝鮮戦争に関わる米兵のため設けた慰安婦施設が存在した事実とか、ベトナムでの強姦事件頻発にも目をつむり、日本にばかりいちゃもんをつける厚顔さには、呆れる。

  忘れてならない側面は売春婦の境遇が、当時の大臣級の月収を確保できていた、と言う商業面で言えば、必ずしも悲しいばかりでもない、羨ましいほどの境遇だったということ。置屋の親父さんたちと売春婦たちの間の関係も、信頼関係で結ばれていた。2年ほどの奉公で、東京市内に一戸建ての家を買えるほどの稼ぎがあったという。兵隊たちと恋をして、戦争が終われば結婚すると約束していた事例も多い。

  彼女たちは、戦後は過去の身分を隠したいから、自分では告訴などしない。政治的意図で、利用されて、告訴している場合が多いし、本物の慰安婦ではなく、単に満洲、中国で売春婦だったという場合が多い。周囲の説得が激しい韓国のみ告訴があり、日本人で告訴した女性はいない。
  
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Re:コング村 (mugi)
2015-03-29 21:18:27
>こんばんは、室長さん。

 20世紀初期と21世紀初期では、男女の社会的地位や夫婦観もかなり違っています。『静かなる男』の世界では、家出をした妻を強引に引きずって連れ戻すのが当たり前だったようだし、妻も口答えしながら夫を見直しています。仰る通りヒロインは、粗暴でも自らの主張を貫き、金を奪ってくるような男性を勇気があると考えているのです。

 ただ、時代によって望ましい男性観は変わってくるし、ジョン・ウェインが理想という現代米国女性は極めて少ないのでは?現代のアイルランド女性も、『静かなる男』がイイというのは少数派かもしれません。西部劇に登場する強いヒーロー像が廃れていったのも、時代が影響しているはずです。

 70年代の日本のアニメでは、我が儘な少女に平手打ちをするシーンは珍しくありませんでした。しかし今の若い人がそれを見ると、封建的と思うようです。ハリウッドに影響されたのかは不明ですが、男同士がなぐり合って相手の力量を認める話も多かった。現代のアニメでは一転して女の子が強気で、少年がウジウジしている。少年に平手打ちをするのが少女で、その逆はないのだから、時代は変わりました。
 洋画でも女性の方が強気で、男性が内向的というストーリーが多くなっています。米国も兵役ではなく志願制になったし、:現代社会を反映しているのかもしれません。

 昔の日本は貧しかったし、哀しいことに娘の身売りは普通でした。現代でも先進国と第三世界では経済状態や人権意識は違いすぎます。何とインドでは、「1ヶ月のレンタル妻」なるものがあります。第三世界でも経済力の格差は凄まじく、それが大半の世界の現実です。
http://www.bllackz.net/blackasia/content/20130417T2313010900.html

 慰安婦=売春婦が実態であり、性奴隷とは違います。韓国の日本糾弾は元から小中華思想もあり、中共だけでなく完全に米国も煽っていますね。慰安婦をかつての黒人女奴隷と同一視している。黒人奴隷に大臣級の月収を払った白人がいますか?これも敗戦国ゆえでしょう。
 先日、来日したドイツ首相が日本に隣国との過去や関係に注意したのしない等と、話題になりましたね。「シュトゥットガルト通信」に興味深い記事がありました。タイトルもズバリ、「窒息寸前のギリシャの要求に憤慨するドイツ---大国の都合で脚色される事実について」。
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/42549

 川口マーン惠美氏の一文、「大国の都合の良いように、事実は脚色される。そして、日本は今のところ、そういう意味では、大国の仲間には入っていない」は考えさせられます。
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視野の狭いドイツ人 (室長)
2015-03-30 09:51:35
こんにちは、
 小生の感じでは、メルケル首相も典型的なドイツ人で、視野は狭い。自分たちの利害関係については論理的に思考済みで、その点に関しては過ちは少ないにせよ、アジアのこと、日本のことなどは、深く研究していない。

 ヒトラーの時代でも、日本は利用すればよい相手でしかなかったし、今でも欧州内の仕切りに忙しいドイツとしては、安倍総理の目標とか、日本人の苛立ちとか、そういう細かい事情には何ら理解も示さず、適当なコメントで「教訓を垂れた」。欧州でも、周囲の欧州人に対し、上から目線で教訓を垂れるのが大好きなのがドイツ人。
 しかし、社会全体では遅れていても、個人のレベルの才能では負けていないバルカン人たちは、自分たちこそが、文明の歴史では「先進国」とのプライドがある。深く、暗い森から抜け出るまでに数千年かかった北欧州の「後進国」と違い、バルカンでは、ギリシャ文明、ローマ文明が栄え、これら文明の内部にあったブル人も、ルーマニア人も、ギリシャ人現代社会におけるジプシー扱いには我慢がならない。
  ましてや、投機に走った銀行債務の返還を優先するドイツのお説教には、頭に来るはず。

  ヒトラーの時代から、上から目線でお説教を垂れる…それも自分の利害に立って・・・と言うドイツ人を嫌う欧州人は、どこにでもいる。
  他方で、正直で働き者で、無知だけど信用ができる…道徳律が高い、と言うのもドイツ人です。そういうドイツ人を好きな日本人が多いことも確かだし、観光地で同じ観光バスの仲間として付き合う、旅先の普通の市民としてなら、小生もドイツ人とか、英国人などを一番信用できた。米国人も、信用できた。要するに、金銭面で余裕があり、汚いことはしない国民は、信用できるのです。
  とはいえ、国際社会の中での立ち位置としてみると、キリギリス生活をして、その後困っているギリシャに、働き蜂となるべきだと厳しく説教を垂れるのがドイツです。
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ギリシャ (motton)
2015-03-30 13:05:06
10年くらい前ですがギリシャに新婚旅行に行きました。風景や古代遺跡には大満足だったのですが、印象に残っているのはギリシャ人のやる気のなさでしたね。

ちょうど参戦記念日で市内でパレードをしていたのですが、何か無いなと思ったら出店や屋台がないんです。日本を含む東アジアなら稼ぎ時だとばかりに少々違法でも出店しますよね。それが無い。
観光地でも土産物などで儲けようという気があまり無いんです。「おまえ等、観光でしか食って行けないんだろ。ちょっとは儲けようと思え。」と思いましたよ。犬ですら道路で腹を出して寝てましたからね。家人と中国や韓国ならすぐ食われるだろうにと話したものです。

だから、その後の経済破綻を聞いても、そりゃそうなるわなとしか思いませんでしたし、ドイツが説教したくなる気持ちがよくわかります。
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Re:視野の狭いドイツ人 (mugi)
2015-03-30 22:16:36
>こんばんは、室長さん。

 メルケルですが、実は血筋ではドイツ人ではなくポーランド系です。尤もハンブルク生まれ、ドイツで教育を受けているので、思考は完全にドイツ人でしょう。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%82%B2%E3%83%A9%E3%83%BB%E3%83%A1%E3%83%AB%E3%82%B1%E3%83%AB

 メルケルが慰安婦の解決を求めたという発言ですが、ドイツ政府は「発言を行った事実はない」と後に否定しています。一方、民主党の岡田はメルケルとの会談後、独首相から「日韓関係は非常に重要だ。慰安婦の問題をきちんと解決した方がいい」などとの発言があったと記者団に語っていたとか。
http://blog.livedoor.jp/dqnplus/archives/1832710.html

 民主党とメルケルの会見をお膳立てしたのが朝日新聞。これに後者も乗っていたし、アジアや日本のことなど全く研究していないのです。ドイツ政府が首相の帰国後、日本側の反発に驚き、「軌道修正」した可能性もありますが。韓国の新聞はメルケルの「説教」を嬉々として取り上げていたそうです。

 アジア諸国に教訓を垂れるのが毎度のドイツ人ですが、トルコにはアルメニア人虐殺事件にもそうしているようです。アルメニア人迫害などナチスのユダヤ人虐殺には到底及ばないのに、自国は棚に上げて他国の古傷を暴く。自国の蛮行が東洋よりも酷いという事実をそらすため、わざと東洋の人権問題を殊更ピックアップし、日本も自分たちと同類だと貶める魂胆があるのでしょうね。
 ヒトラーからメルケルに至るまで、日本は利用すればよい相手でしかないし、この先も同じはず。ドイツに限らず日本ももっと、他国をシビアに見なければなりませんね。

 ドイツとフランスを比較した興味深いブログ記事がありました。これによるとドイツは何と支那、韓国に次ぎ世界で三番目に日本を嫌う国だとか。
http://hidexhirax.hatenablog.com/entry/2015/03/29/204811

 個人間では信用が出来ても、国家間となれば話は別ですよね。金銭面で余裕があれば、総じて汚いことはせず正直で働き者、道徳律が高い…という国民になるでしょう。
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Re:ギリシャ (mugi)
2015-03-30 22:18:02
>motton さん、

 ギリシアに新婚旅行に行かれたとは羨ましい。イタリアに新婚旅行に行った友人がいますが、ここでも風景や食事には大満足でも、やる気のない現地人の話を聞きました。シエスタで昼時は最低2時間は店が閉まる。観光地でも完全に店じまいをしていたとか。博物館に行っても、ストライキ中で、見れなかったそうです。あちらではストは労働者の当然の権利と思われているようですが、南欧の特徴ですかね。

 ギリシアよりイタリアの方が観光や土産で商売っ気がありそうですが、道路で腹を出して寝ている犬とはスゴイですね。仰る通り、中韓なら絶対にありえませんが、日本でも考えられませんよ。庭で腹を出して寝ている猫は近所にいましたが。
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南欧諸国 (室長)
2015-03-31 10:33:32
こんにちは、
 シエスタがあり、無気力で、勤労意欲に乏しい・・・という南欧人への評価と、それに対比しての北部欧州人のやる気・・・と言う対比が簡単に可能かと言うと、小生は少し首をひねる。

  南欧の問題は、過去に栄光の時代があったにせよ、近代以降に必ずしも成功しなかったこと。しかも、宗教の影響で、カトリックとか正教会系オーソドックスは、北部欧州のプロテスタントに比べて、自己啓発、自力開発の意欲が弱いことに問題があるのかも。

  犬が腹を出して寝ているのは、暑い気候のせいで、必ずしも人間の気風が移ったのではないかも。しかし、シエスタの風習故に、夜にならないと活気が無い社会だからかも。
  そういえば、ユーゴも、社会主義のくせに、夏の暑さを考慮して、勤務時間が朝7時から午後2時まで(昼食はサンドイッチ的なものを13時ころにさっと職場で済ませる)だった。午後2時を過ぎると多くの人は自宅に帰り、そこで正式の昼食を食べ、昼寝(昼ね時間は3--7時と長いので、この間に浮気することも多い)して、午後7時ころから元気となり、町に繰り出してカフェで酒を飲み、夜9時以降に夕食をとり、午前1時ころまで騒いでから就寝する。
  夜の夕食と飲酒と大騒ぎに精力を使い果たすから、朝7時の出勤時には疲れていて、仕事の意欲は低いのでした。社会主義は低給与だから、やる気のないままだらだらと職場で過ごすだけ。

  旧ユーゴは極端な事例でした。小生の知る限り、ドイツでも、日中の商店などは、さほど売るための工夫とかが見えず、店員らの態度も悪い。日本のように、商売には工夫が必要と、いろいろ工夫したり、おもてなしのサービスを競うという文化は、あまり欧州では見られなかった。

  アイルランドにいた時、失業問題が厳しく、職場の創設ということが政治の課題だった。小生が、例えば日本ではラブホテルと言うシステムがあり、結婚前の若者とか、中年の浮気などを「産業」として、多くの職場が産みだされている。シーツを洗う選択業者も儲かるし、栄養ドリンク・精力剤の製造業も繁栄するし、それなりの雇用効果はある・・・商売の多様化を図り、工夫していけば需要は増えるはずで、また、教育レベルが下の人間の職場も確保可能だ。そのほか、サウナ風呂とか、トレーニングセンターとか、ゲームセンターとか、色々な新規の商売を産みだす工夫が欧州では不十分だと指摘したことがあったけど、なかなか欧州の文化から言うと、、難しそうであった。

  その間に、いつの間にか芽生えたのは、日本人による日本料理店とカラオケ屋で、この二つが当たった。その後は寿司店、ラーメン店、うどん屋など、やはり日本形の商売が伸びている。とはいえ、小生がアイに在住した90年代初頭、一番伸びていたのは、中華料理のテークアウト店だった。
  つまり、新規の商売ネタを探して、職場を創設するのがうまいのは、東洋系のような気がする。
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Re:南欧諸国 (mugi)
2015-03-31 21:26:17
>こんばんは、室長さん。

 シエスタでたっぷり休息し、勤労意欲に乏しい人々の国…というのが多くの日本人がイメージする南欧諸国ですよね。よく言えば人生を楽しむ達人、悪くいえば怠け者となりますが、考えてみれば勤労意欲に富む国の方が少ない。人間は環境に左右されるため、これも環境が影響している?
 ユーゴも暑かったとは知りませんでした。日本の夏も暑いのに、ユーゴのようにはならない!昼寝時間が3--7時とは、少し羨ましくもあります(笑)。

 南欧よりも勤勉なはずの西欧でも、それほど客へのサービスはよくないようですね。お客様が神様であるのは日本だけの特殊事情、と言った人がいますが、確かにその通りかもしれません。
 アイルランドでラブホテルは難しいでしょうねぇ。先日、実話を元にした映画『あなたを抱きしめる日まで』を見ましたが、主人公はアイルランド人老女です。十代の頃、未婚の母になってしまい、修道院に送られます。修道院は彼女を罪を犯した娘として酷使、子供は金持ちのアメリカ人に売ってしまう。酷い話ですが、少し前までは性にここまで厳格な社会でした。

 アイルランドでも中華料理のテークアウト店が伸びていたのですか。やはり華僑の発想はスゴイ。日本料理もテイクアウトにした方がよかったかも。
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日本観光 (室長)
2015-04-01 15:22:13
こんにちは、
 観光客が多いのに、土産物屋で買いたいものが少ないとか、欧州の場合「商売っ気」の無さが問題と言う話になりましたが、最近の円安で外国人の日本旅行が盛んです。
  小生二女が最近英国から一時帰国しているのですが、ノールウェー人の大学以来の友人(2名)の日本旅行の案内が主たる動機。
  浅草、日光、などを終了、今は典型的な京都観光に行っているはず。
  昨年は自分の義理の両親などを連れて京都観光したので、行先などのめどは訓練済み。
  ノールウェー人も、浅草でも、日光でも、店ごとに豊富なお土産など、珍しい物ばかりで、いろいろ買い込んでいる模様。日光では、湯葉料理もおいしく頂いたそうで、小生もびっくりです。
  まあ、毛色の変わった品物、見物先が目白押しで、しかも円安で外国人に有利なのだから、観光客が増えて当然と思う。
  日本が、観光立国として、グローバル化の恩恵を受けるとは、一昔前まで考えもしなかった。新興国、途上国が豊かになって、日本観光に来られるようになってきたことも、日本から職場、工場などが東南アジアなどに移って行ったのと逆の流れで、その意味では正しい逆流ということでしょう。世界の平準化は、インターネットで、情報が平準化されたことにも影響されている。
  欧米の外国人は、英語のネット情報で、結構日本のどこにでも行きたがるけど、やはり日本語の壁がある。日光でも、ドイツ人などは、ドイツ語の案内役月の団体ツアーだったという。去年も、ロシア人(富裕者)は、ロシア人の案内役と共に来訪していた。
  IT技術もだんだんと言葉の壁を越えつつあるけど、やはり文化の違いがあるし、バス、鉄道などに外人が乗れるようになれるまでには時間がかかる。
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Re:日本観光 (mugi)
2015-04-01 21:23:25
>こんばんは、室長さん。

 貴方のお嬢様の縁でノルウェー人の友人が日本観光に来たのも、グローバル時代らしいですね。スウェーデンに比べてノルウェーは影が薄い国ですが、ノルウェー人が湯葉料理に満足したというお話には私も驚きました。天ぷら、鮨だけが日本料理ではありません。

 私の青春時代でもある70年代までは、日本で外国人観光客は少なかったし、地方では外国人を見かけることも稀でした。仙台では外国人が街を歩いていると、「あ、外人」と指を指して言ったほどです。今では想像できませんよね。
 外国人観光客が増えるのは結構ですが、マナーの悪い外国人観光客まで来るのは困ったものです。欧米人観光客の多くはマナーを弁えていると思いますが、来るな!と言いたくなる類もいますから。

 仰る通り日本語は、外国人観光客のネックになっています。海外旅行する日本人でバス、鉄道などに気軽に乗れるのは、語学力があって旅慣れた人が多いのではないでしょうか。
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