トーキング・マイノリティ

読書、歴史、映画の話を主に書き綴る電子随想

日本人女性と中国人男性は相性がいい? その三

2022-12-06 21:40:25 | 歴史諸随想
その一、その二の続き 周 来友のコラムで特に大笑いさせられたのは、以下の意見。―男性の経済力はもはや中国人のほうが上。一人っ子政策のため甘やかされて育った「草食系」も多いが、それでも中国の若者は総じて日本の若者よりバイタリティーがあり、「起業して成功したい」などとガッツもある。中国人男性が日本の女性たちに魅力的に映ってもおかしくはないだろう。  これぞ典型的な田舎成金男の主張。男性の経済力はもは . . . 本文を読む

サハロフ博士のコラム

2022-04-20 21:30:08 | 歴史諸随想
 理工系は違うかもしれないが、「ソ連水爆の父」と呼ばれたアンドレイ・サハロフ博士を今の若い方の多くは知らないだろう。「ソ連水爆の父」の異名通り水爆開発を行った物理学者で、32歳の若さでソ連科学アカデミーの正会員となった人物。 だが、核実験による放射能汚染を目の当たりにし、核実験の中止を進言するに至った。1960年代後半から民主化を求めて社会的発言をするようになり、当然ソ連当局から冷遇されるばかりか . . . 本文を読む

ホロドモール その二

2022-04-15 21:30:12 | 歴史諸随想
その一の続き ホロドモールのような未曾有の惨事を各国は知らなかったのか?と現代人なら思うはず。wikiの「国際社会の反応」にはいかにソ連が狡猾に隠蔽、それに手を貸した欧米の知識人がいたことが載っており、ここから一部引用したい。 ―ウクライナの報道も制限されていたので、ごく少数の目撃者をのぞいて世界に知られることもなかった。ジャーナリストのガレス・ジョーンズは1933年3月、ウクライナへの旅行禁止 . . . 本文を読む

ホロドモール その一

2022-04-14 21:40:18 | 歴史諸随想
 2月24日のロシアのウクライナ侵攻以降、ウクライナ情勢の話題には「ホロドモール」という言葉がネット上でよく見られるようになった。 私が初めてホロドモールを知ったのは数年ほど前、ブログ『ブルガリア研究室』管理人さんから教わったためだった。いかにスターリンによる「大粛清」が行われていた時代にせよ、欧州のパン籠と呼ばれた沃土の国ウクライナで、このほどまでの惨事があったことにはショックを受けた。  ロ . . . 本文を読む

戦争がないと豊かになるのか?その二

2021-12-09 22:10:13 | 歴史諸随想
その一の続き 盛んに「平和貿易国家」だった歴史を強調する沖縄なので、周辺諸島への軍事侵攻は行なわず、さぞ平和外交に徹していたと思いきや、実際は正反対で、琉球王国は武力を行使、征伐した過去があることを、数年ほど前に歴史サイトで見たことがある。『逆説の日本史9』でもそんな歴史を紹介されていた。 ―琉球王国の支配下にあったのは本島と周辺の島々だけで、少し離れたところにある宮古島・石垣島・与那国島(八重 . . . 本文を読む

戦争がないと豊かになるのか?その一

2021-12-08 21:30:54 | 歴史諸随想
 今日12月8日は太平洋戦争開戦からちょうど80年目になる。一昔前までは戦争特集と言えば8月放送が多かったが、昨今は夏以外でも特集を組むようになっている。 今年は12月になって戦争特集を放送していたので、何故この時期に?と思ったが、太平洋戦争開戦80年目だったのだ。 但し私はその類の特集番組は暫く前から見ていない。見なくとも報道の主旨は予想がつくし、かつては軍部の暴走のために戦争になったと言われて . . . 本文を読む

東北・九州兵が強かった理由

2021-11-22 22:30:09 | 歴史諸随想
 軍事に関しては未だに疎い私だが、旧日本軍の中でも特に東北・九州兵が強かったことは知っている。対照的に大阪の軍隊はとにかく弱いと言われていた。弁舌が立ち、商人気質で損得勘定に敏く、かつ反権力的な大阪人に対し、東北・九州は封建的でお上に従順な傾向が強いため……と私は単純に思っていた。しかし、頂いた以下のコメントでその理由がようやく分かった。 Unknown (牛蒡剣)2 . . . 本文を読む

なぜ日本は無謀な戦争をしてしまったのか

2021-08-15 21:10:17 | 歴史諸随想
 終戦記念日に限らず、戦後一貫して日本の言論界は、「なぜ日本は無謀な戦争をしてしまったのか」という問いを繰り返し続けてきた。国民的作家と謳われた司馬遼太郎も、自身の従軍体験から「こんな愚かな戦争を日本人はどうしてやってしまったのか」を問い続けた。 司馬の体験談としてよく知られるのが、大本営将校が本土決戦時には民衆など構わず戦車で「轢っ殺してゆけ」と言ったことかもしれない。私もこれを聞いた時はいかに . . . 本文を読む

戦時下 広がったパーマ その二

2021-08-13 21:40:38 | 歴史諸随想
その一の続き 戦時下の日本で、「非国民」とそしりを受けてもパーマをかけ、洋装をやめずにおしゃれをし続けた女性たちがいたのは、国家権力に対する密やかな抵抗だけとは思えない。単に罰則がなく、逮捕もされなかったのが最大の原因と私は見ている。 対照的にイラン・イラク戦争時のイラン社会で頭をスカーフで覆わない女性は、容赦なく逮捕された。家族が保釈金を払い、ようやく解放されることもあったが、当局が暴力を振るう . . . 本文を読む

戦時下 広がったパーマ その一

2021-08-12 21:40:24 | 歴史諸随想
 他の地方紙も同じだろうが8月になると河北新報では、戦時特集記事を組むのが恒例化している。8月10日付の記事のタイトルは「戦時下 広がったパーマ」。「「非国民」と呼ばれても」「おしゃれ心 ひそやかな抵抗」などの見出しがあり、内容は2人の女性へのインタビュー。その2人は評論家・樋口恵子氏と立命館大学の飯田未希教授で、以下は記事の見出し文。「有事や緊急時には、「不要不急」で「無駄」といわれてしまう、お . . . 本文を読む