ある宇和島市議会議員のトレーニング

阪神大震災支援で動きの悪い体に気づいてトレーニングを始め、いつのまにかトライアスリートになってしまった私。

【慰安婦とA紙】難波先生より

2013-02-04 12:13:25 | 難波紘二先生
【慰安婦とA紙】「産経抄」がNYTが慰安婦問題についてウソの報道を流していると、批判している。元の発信源である日本の新聞については「A紙」と匿名にしている。なんで「朝日」と書けないのか。
 http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130202/plc13020203050002-n1.htm


 軍隊と慰安婦は切っても切れない。それは日本だけのことではない。すでに前4世紀、アレキサンダー大王の東征軍には多くの売春婦が同行している。ローマ軍も中世の十字軍も、宗教戦争時代のヨーロッパの軍隊も同様だ。
 モーパッサンの「脂肪の塊」に出てくる売春婦は、仏軍の従軍慰安婦ではないか。愛国心があるから、プロシア兵のいいなりにはならず、占領された町を脱出するのだ。
 
 問題は「軍による強制連行があったかどうか」だけである。日本でも朝鮮でも戦前には人身売買があった。だから本人意思に反する慰安婦がいたことは間違いないが、軍または国家による連行は証明されていない。
 「慰安所」は、敗戦後真っ先に、米兵による暴行を防ぐために、志願者を募集して日本政府が横浜に開設している。
 朝鮮戦争の時に、米兵用の「レインボー・キャンプ」があったのは、有名な話だ。これは韓国側が用意した。


 米国でのこの問題の認識は、アイリス・チャンの『THE RAPE OF NANKING』(Penguin Book, 1997)が英米で大ベストセラーになり、邦訳されようとしたのを、右派の藤岡信勝だの渡辺昇一など「新しい教科書をつくる会」の連中が妨害し、出版社があきらめたことで決定的に悪くなった。言論の自由に対する不当な圧殺である。


 チャンの本には写真違いを含め多くの間違いがある。しかしそれは出版妨害の理由にはならない。出させておいて、批判するのが筋である。言論戦の基本を踏まないものだから、アメリカでは「南京大虐殺」も「慰安婦強制連行」も、「日本がそこまでして否認するのだから、あったにちがいない」ということになったのである。
 「産経」も多分にその片棒をかついでいるのだ。


 それにしても今日の「枕」はいただけない。
 「日本とアメリカが戦争した時代もあるんだよ」というと、若者は「えー、それでどっちが勝ったんですか?」と聞き返してくるのが実態だ。GHQもマッカーサーも「精神年齢12歳」も知らない。それを「セ・ラ・ヴィ」という。

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