ある宇和島市議会議員のトレーニング

阪神大震災支援で動きの悪い体に気づいてトレーニングを始め、いつのまにかトライアスリートになってしまった私。

【ハングル知らずのハングル読み】難波先生より

2013-11-20 12:52:50 | 難波紘二先生
【ハングル知らずのハングル読み】前に、「日本語を知らずして日本語論文を読む」という「ランセット」の論文を紹介した。


 今朝11/19は朝6時に起きたら、初雪が屋根に積もっていた。外気温は0℃だった。家内の話だと昨日の15:00前にもちょっと降ったという。それは気づかなかったが、木枯らしが吹いて寒い一日だった。


 GOOGLEで日本語ニュースをチェックした後、韓国の新聞を見に行った。「中央日報」に朝鮮半島分断の責任を論じたコラムがあった。
 http://japanese.joins.com/article/407/178407.html?servcode=100§code=120&cloc=jp|main|ranking


 この間まで「分断は日本の降伏が遅れたからで、日本の責任だ」といい、「原爆投下は天罰だ」といっていたのに、ここに来て「韓民族にも責任がある」と書いている。
 都合によって、いうことがコロコロ変わるのは信頼できない。


 原文はハングルで、駐日記者が邦訳したものだが、ハングルがどの程度読めるか挑戦してみた。私はハングルを知らない。学ぶ気もない。なぜなら朝鮮語には興味をそそられる重要な文献がないからだ。
 古代史でも「三国史記」などは、中国史書からの転写・抜粋で、三韓時代のオリジナル文献はない。逆に「日本書紀」などが、韓国で利用されているくらいだ。


< 第2次世界大戦が残した最後の宿題の韓半島分断は68年目に入っているが、解決に向かうより、むしろ核戦争の危険が高まっている。
 제2차 세계대전이 남긴 마지막 숙제인 한반도분단은 68년째로 접어들고 있으나 해결의 실마리보다는 오히려 핵전쟁의 위험이 고조되어 가고 있다.




 このように強大国の外交失敗モデルとなってしまった韓半島は、次第に地球村の例外地帯に転落している。

 이렇듯 강대국외교실패의 본보기가 되어버린 한반도는 점차 지구촌의 예외지대로 전락하고 있다.




 韓半島事態がこうなった1次的な責任はもちろん、韓民族自身にもある。

 한반도사태가 이 지경에 이른 1차적 책임은 물론 한민족 자신에게도 있다.>




 朝鮮語は日本語と同様に文法が「SOV」構造(主語・目的語・動詞の順)になっているから、ハングルの語順は日本語と同じだ。

 従って「ロゼッタストーン解読」の方式に従って、三省堂「デイリー日韓英辞典」という収録語数2万以下の小辞典を用いて、日本語に対応するハングル綴りを探して行けばよい。

 この作業をやってみると、約60%が日本語と共通の単語である、というか「日本語起源」だとわかった。日本文の青字がハングルの赤字に対応している。




 世界세계(セ・ゲ)大戦대전(デ・ジョン)、
 宿題=숙제(スク・チェ)、
 核=핵(ヘク)戰争=전쟁(ジョン・ジェン)、
 強大国:強=강(ガン)大国=대국(デ・グク) 、
 地球=지구(ジ・グ)、
 例外=예외(イェ・ウェ) 地帯=지대(ジ・デ)、
 転落:전락(ジョル・ラク)
 という単語など発音も日本語とほぼ同じである。あれだけ反日教育と漢字廃止をやっても、まだ日本統治時代の言葉が残っている。


 ZAKZAKに「室谷克実」という「団塊の世代」の最後の方に属し、元時事通信のソウル特派員だった評論家が「新・悪韓論」という面白いコラムを連載している。
 http://www.zakzak.co.jp/society/foreign/news/20131024/frn1310240724000-n2.htm
 ここでも「漢字全廃」の限界が指摘されている。


 今回ハングル原文に当たってみて、日本語より優れた点があると思ったのは、半角スペースを用いて「句点」の代わりに「分かち書き」をしている点だ。「読み点」の代わりにはピリオドを用いている。
 日本語も分かち書きを採用すれば、スペース・キーで入力するだけなので楽だし、文が読みやすくなると思う。雑誌「ミクロスコピア」で藤田恒夫先生は これを採用されたが、普及しなかった。
 面白いのは「漢字全廃」をしただけでなく、数字がアラビア数字だけになっている点だ。日本語で序数として用いられる漢数字も全廃されている。あと、ローマ数字がどうなっているか…


 赤字のハングルはもちろん名詞で、名詞の後に付いているのが日本語のテニオハに相当する助詞、黒字の単語は形容詞、副詞、動詞だろうと思う。
 「이」という文字が4箇所に出て来る。これは母音の「イ」を表すが、単語としては名詞として「歯、二」を意味する。歯は上下にあるから「二」なのであろう。
 指示語としては「これ、この」という意味がある。
 語頭にあるのは指示語として理解できるが、語尾にあったり、独立語として用いられている意味は、手元の小辞典ではわからない。


 主張として面白いのは、「分断の責任は韓民族にもある」とした上で、
<しかし帝国主義時代と冷戦時代を越えて今日にいたるまで、いわゆる列強が見せた分別のない利益追求と隣国に対する無誠意な姿勢が、韓半島の例外地帯化を助長したことも歴史的な事実だ。今になって強大国の責任を追及するというのではなく、はるかに責任があり積極的な韓半島問題解決のための努力を要求するのに外交力を集中しなければならないということだ。>
 と、いささか意味不明の論理展開をしていることだ。


 特に「はるかに責任があり積極的な韓半島問題解決のための努力を要求するのに外交力を集中しなければならない」というくだりは朴槿恵大統領の、例の「悪口外交」を指しているものと思われるが、それが「はるかに責任があり積極的な韓半島問題解決のための努力」につながるとは到底思えない。
 要するにコラム氏が頭の中が整理できないまま、ノルマで書いた文章だろう。あるいは誤訳された日本語かもしれない。


 分断が起こったのは、北朝鮮に攻め込まれた時、逆に北朝鮮を占領し、金日成政権を崩壊させるだけの国力・軍事力を韓国が持っていなかったからだ。マッカーサーの「仁川逆上陸」がなければ、朝鮮戰争は負けで、今の韓国はなかったのは、少しでも当時の歴史を知るものなら、常識だろう。


 西ドイツは、平和裡に東ドイツを崩壊させて、東西ドイツを統一し、東ドイツ領内の孤立した島だった西ベルリンを、再び統一ドイツの首都とした。李王朝以来ずっと首都だったソウルを、いまも首都として維持している韓国の方がよほど恵まれている。
 統一ドイツは、いまやEUの中で経済的優等生であり、EUの牽引役である。
 そのドイツでも、韓国は国民が嫌いな国のトップ・グループに位置する。
 「歴史認識」が必要なのは、韓国の方だろう。
 
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