ある宇和島市議会議員のトレーニング

阪神大震災支援で動きの悪い体に気づいてトレーニングを始め、いつのまにかトライアスリートになってしまった私。

【フィギュア】難波先生より

2013-11-20 12:49:45 | 難波紘二先生
【フィギュア】というと、多くの日本人は「フィギュア・スケート」を想起するらしい。Figureという英語は主に「数字、図形」を意味して用いられ、まれに「かたち、姿」を意味する。


 英語では文字は「レター」といい、数字は「フィギュア」という。数詞は「ニューメラル」という。図形もフィギュアである。

 英語の専門書の「図・写真」はしばしば「Fig.」と略され、後に数字がくる。これが本文のFig.番号と対応している。



 その理由はたぶん、アルファベットの文字はそれ自体では意味をもたないが、数字は1文字で、例えば「8」はeightと読み、「7」の次の数を意味するからであろう。つまり数字は「表意文字」なのである。


 Skateは「スケート靴」の意味と「魚のエイ」の意味がある。動詞なら「スケートをする」という意味がある。


 何で氷の上を滑って、ジャンプしたり回転したりするのを「フィギュア・スケート」というのだろうかと、前から不思議に思っていた。
 「American College Dictionary」を見ても、Figureの項にもSkateの項にも、「スポーツの種目」というのがない。ひょっとしてこれは、ナイターと同様に和製英語か?
 「現代用語の基礎知識2013」を見たら、「Figure skating=17世紀オランダの貴族が始めた優雅さを求めるスポーツ」とあった。動名詞だから英語辞書に載っていないわけだ。


 11/18のTBS「報道ステーション」を見ていたら、スタインベックの「エデンの東」が愛読書だという、変わった若い男子スケート選手が出て来た。ナレーションによると、もともとはスケートの種目に「コンパルサリー(Compulsory)=強制的」というのがあり、「8」の字のような図形を描かせたことに由来するという。8なら、数字であり同時に図形でもあるから、まさに「フィギュア」である。


 「Figure skating」は英語だから、元のオランダ語がどこかで忘れられ、日本語になると、もっと意味が混乱したのだ、と納得した。


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