四谷赤坂麹町 - おく谷

巷の噂は残念ながら的中し、足止めのさらなる延長が決まりました。初秋から翌年の初夏に跨がる自身の活動を前提とした場合、今季の残りを事実上棒に振らされる由々しき事態です。しかし、不平不満を垂れている場合ではありません。呑み屋で一杯やれる日には行きます。今夜も「おく谷」の暖簾をくぐりました。
六時過ぎに訪ねると、テーブルに一組とはいえ先客がいました。後からさらにもう一組が入り、テーブルはこれにて事実上の満席です。さらに入ればお上のいう「3密」とやらになりかねません。そうならないよう配慮をしたか、六時半になったところで早々と暖簾がしまわれるという顛末です。
一時は他にお客がいない状況も珍しくありませんでした。あれを思えば、二回続けてお客がいる時点で奇跡のように思えてきます。ただし、古くからの御常連ばかりだった前回と違い、今夜の二組にはそこまで通い慣れた様子がありません。たまには家事を休もうと決め、限られた選択肢の中からここを選んだのでしょうか。
「自粛」を叫ぶ勢力からすれば、気の緩みということになるのかもしれません。しかし、これからは「緊急事態」が日常へと変わっていきます。三日に一度の買物で大型店に列をなし、買い溜めた加工食品ばかり摂取していれば、飲食店が壊滅するのはもちろんのこと、ただでさえ荒んだ人の心はますます荒廃していくでしょう。かような観点からすると、持続可能にするための方策が必要です。この程度の利用は不要不急でも何でもなく、むしろ必要性の高い活動だと自分は思います。長期化を見据え、冷静に行動する人々が現れ始めたのであれば、歓迎すべき傾向です。

★おく谷
東京都新宿区荒木町8
03-3351-6451
1800PM-2230PM(LO)
日祝日定休

生ビール
酔鯨
お通し(ホタルイカ酢味噌和え)
〆鯖
なすくるみ味噌いため
やきそば