日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

新春の四国を行く 2015 -瀬戸際

2015-01-05 22:03:40 | 居酒屋
徳島で吞んだことは過去に二度あり、そのうち一度はかなり時間をかけて呑み屋街を歩いています。しかし、たかが二回で呑み屋街を征服できるはずもなく、全貌についてはいまだによく分かっていないのが現状です。今回は一から探す余裕もないため、活動仲間の情報に頼ります。訪ねるのは「瀬戸際」です。

雑居ビルの一階にある暖簾をくぐると、十席少々の長いカウンターが奥へと伸びていました。その程度の席数でも長く感じるのは、それだけ間口が狭いということでもあります。奥に座敷がありそうな気配もなく、このカウンターが客席の全てなのかもしれません。しかし、白髪混じりの店主と女将が二人で差配するには適度な大きさです。事前の情報通り、壁はお客の名刺と短冊の品書きで埋め尽くされており、カウンターは古びた化粧板で、お世辞にも高級感はありません。しかし、「酒場放浪記」にでも出てきそうな、御常連御用達とでもいうべき雰囲気は上々です。
短冊は地物の魚を中心に二十種ほど、それがカウンターの手前、中央、奥の三ヶ所に貼り出され、手元の品書きはありません。鯛、生たこといったところに瀬戸内らしさが感じられる一方で、よこたたきの文字には関西の文化が感じられ、徳島の土地柄を物語っているようです。
店主は一見客にも懇切丁寧で、やはり鯛と蛸がおすすめであること、半分ずつ二種選んでもよいことなどを説明してくれます。そこで鯛とよこの叩きを半々で注文すると、それぞれ一人前でもおかしくないほどの分量が下駄に乗って出てきました。しかも、鯛には皮の部分を湯引きにするという心憎い一手間が加えられています。

それにしても、店主と女将は間断なく喋ります。会津若松の「麦とろ」に博多の「一富」など、話し好きな店主は自分の知る中でも何人かいるとはいえ、店主と女将が揃ってということになると、今回残念ながら立ち寄れなかった松山「せくら」の店主夫妻だけではないでしょうか。偶然にも、その「せくら」と同様店内には懐メロが流れています。「江戸の仇を長崎で討つ」の例え話を思い出させる道中最後の夜でした。

瀬戸際
徳島市栄町1-66
088-626-3837
1700PM-2300PM
日曜定休

芳水・鳴門鯛
鳴門たい刺身
地物よこたたき
小たい唐揚げ
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新春の四国を行く 2015 -徳島到着

2015-01-05 21:17:28 | 四国
国道を極力使わず、流れのよい県道を小刻みに乗り継ぐという技巧を駆使し、全区間一般道で徳島に着きました。流れがよいといっても快走路というわけではなく、それなりの時間は要しました。しかし、対面通行の高速道路に正規料金を支払う馬鹿馬鹿しさを思えば、これでよかったと納得しています。
日中13度まで上がった気温は現在7.5度と、昨晩並みに下がっています。しかし体感温度が低いのは、瀬戸内海に面した松山と、太平洋に面した徳島の違いなのでしょうか。今夜は上着を羽織って呑み屋街へ繰り出します。
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新春の四国を行く 2015 -元の鞘

2015-01-05 16:35:20 | 四国
幸か不幸かこちらの読みが的中し、時間が経つほど雲が厚くなってきました。夕日の存在をおぼろげながら感じることはでき、その点では去年より上ではあるものの、時間的にいっても今からわざわざしまなみ海道へ足を延ばす必然性が乏しくなりつつあります。結局元の鞘に収まり、本日は徳島泊となりそうです。倉敷で呑むという宿願はまたしてもお預けになってしまいましたorz
もっとも、徳島は過去二年松山への往路に短時間滞在したに過ぎず、三年前も高松との掛け持ちとなり、深夜に着いて軽く一杯引っかけただけでした。かような観点からは、久方ぶりに一晩注ぎ込むのも悪くはありません。仮に倉敷泊となった場合、山陽路を久しく走ったことがないため、明日はなんだかんだで寄り道を繰り返し、復路の移動に破綻を来たす可能性もあります。徳島から慣れた道を走って帰るということで、結果としてはよかったのではないでしょうか。
今日は高速道路の割引が事実上全くない平日です。本来なら昨日の時点で徳島に到達しているはずだったわけで、日程を切り詰めた弊害がまたしても露呈してしまいました。松山道はともかく、対面通行の徳島道に正規料金を注ぎ込むほど馬鹿馬鹿しいこともありません。昨日と同様ごく短区間だけ高速道を使い、あとは一般道で移動するつもりです。
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新春の四国を行く 2015 -モスバーガー東予店

2015-01-05 16:21:27 | MOS
東予店も緑看板に替わっていました。四国から赤看板のMOSが姿を消したことになりますorz

モスバーガー東予店
西条市周布341-2
0898-65-6267
700AM-2300PM
第4051号
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新春の四国を行く 2015 -横河原駅

2015-01-05 15:40:19 | 四国
東へ進むことにしたのは、寄りたい駅が沿道に点在しているからでもあります。その一つが伊予鉄の横河原駅です。切妻を基本としながらも、瓦屋根が前面にせり出して庇を兼ね、壁は漆喰と無塗装の羽目板で仕上げられています。高浜、松前、岡田などと並ぶ伊予鉄屈指の名駅舎の一つです。
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新春の四国を行く 2015 -給油

2015-01-05 14:52:44 | 四国
二兎追う者は一兎を得ずとなるのを覚悟の上で、今治にはあえて直行せず、11号線を東進します。時間が経つにつれて薄雲が出てきたため、とりあえず東へ進み、晴れれば今治へ北上し、曇ってしまえばそのまま徳島へ向かうという形で、決断を先延ばしにしようという算段です。
沿道に宇佐美の給油所があるため、ついでに道中二度目の給油を済ませます。出発からの走行距離は900kmで、通算15万kmにはあと460kmと迫っています。しかしこのまま走ると、またしても最後の長距離移動の最中に、夜間の高速道路上か幹線国道上で迎えることになりそうです。節目はこのような場面ばかりですorz
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新春の四国を行く 2015 -拡大策

2015-01-05 13:57:14 | 四国
読み通り昼過ぎまで松山市内に滞在し、いよいよ本格的な移動に入りますが、ここへ来て拡大策が浮上してきました。しまなみ海道で本州側へ渡るというものです。
高知以外の四国各県を訪ねるという今回の活動の趣旨からすれば、徳島へと東進するのが当然ながら順当です。しかし、この経路にはさしたる見所がなく、この晴天を考えると少々もったいないものがあります。その点しまなみ海道ならば申し分ありません。この場合、夜は倉敷に泊まるという、過去何度か構想しながら実現しなかった宿願を果たすこともできます。
もちろん、最終日の移動はその分過酷となります。しかし、徳島と倉敷を比較した場合、最終日の走行距離には意外にも40kmほどの違いしかありません。徳島は和歌山と組み合わせて再挑戦するという手もあるため、気分はしまなみ海道へと向かっている次第です。
まあこれは好天が続いた場合の話であり、去年のように途中から曇ってしまえば元も子もありません。しかし、天気予報は今朝の段階からさらに上振れしており、今のところ日中いっぱい晴れることになっています。この予報が的中してくれることを期待しましょう。
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新春の四国を行く 2015 -モスバーガー松山フライブルク通り店

2015-01-05 13:33:56 | MOS
松山での挨拶回りもこれにて一通り終了です。最後は古きよき時代の雰囲気を今に残すフライブルク通りのMOSに立ち寄ります。
遅かれ早かれこうなるのは覚悟してはいましたが、昔ながらの赤看板がとうとう緑に交換されてしまいました。高松のレインボー店が緑看板となったのも昨日確認しているため、四国に赤看板が残っているとすれば、あとは東予店一軒限りとなります。
雨風にさらされて無残なほどに色褪せていた他店の赤看板と違い、ここの看板だけは奇跡的によい状態を保っていただけになおさら残念です。しかし、看板以外は何もかもそのままなのは幸いでした。わざわざ看板を架け替えたということは、この店が当分営業を続けるということでもあります。ドライブスルーもない手狭な店舗が残っているだけでもある種の奇跡だっただけに、この店の造りが残ったことをむしろ喜びたいものです。

モスバーガー松山フライブルク通り店
松山市生石町153
089-931-5255
700AM-100AM
第917号
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新春の四国を行く 2015 -道後温泉本館

2015-01-05 12:24:08 | 温泉
道後温泉で一風呂浴びます。会津で温泉に入ることは意外にもほとんどなく、松本で浅間温泉に入るかどうかも五分五分とはいえ、松山へ来て道後温泉に寄らないことはまずありません。

★道後温泉本館
松山市道後湯之町5-6
089-921-5141
600AM-2230PM(最終入館)
入浴料410円
泉質 アルカリ性単純温泉(低張性アルカリ性高温泉)
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新春の四国を行く 2015 -労研饅頭

2015-01-05 12:06:37 | B級グルメ
中心街から再び道後方面へ向かいます。一六本舗の並びにあるのが、同じく松山銘菓の一つである労研饅頭の本店です。一六タルトが秀逸で、結果的に食わず嫌いを続けていたこの品を、今回初めて買い求めます。

★労研饅頭たけうち本店
松山市勝山町2-12-10
089-921-8457
830AM-1730PM(売切御免)
水曜定休
労研饅頭各種108円
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新春の四国を行く 2015 -アサヒ

2015-01-05 11:54:55 | B級グルメ
昨日の讃岐うどんと同様、間髪入れずに二軒目へ飛び込みます。訪ねるのはもちろん「アサヒ」です。
目と鼻の先に古びた店を構え、松山の鍋焼うどんの双璧と言われることり、アサヒの両店ですが、出汁の風味を効かせたことり、甘辛い味付けが特徴のアサヒと、似通っているようでも味わいには明確な違いがあります。ことりの洗練された味わいに対し、この店の味わいは素朴と形容すればよいでしょうか。例えば、油揚げと葱の刻み方もこちらの方が大ぶりで、その油揚げは肉と同様甘辛く味付けされています。
その由来を記した張り紙が店内にはあります。甘いものが貴重品だった戦後、初代店主が考案したのが松山の鍋焼うどんの始まりだというものです。加えて玄関の衝立には「六十八年目もよろしくお願い致します」と書かれた新年の挨拶が。自分が百年目まで見届けられるかどうかは微妙なところではありますが、それまで末長く続いてほしいと思う名店です。

アサヒ
松山市湊町3-10-11
089-921-6470
1000AM-1800PM(売切御免)
水曜定休
鍋焼うどん500円
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新春の四国を行く 2015 -ことり

2015-01-05 11:04:01 | B級グルメ
行動様式が確立されるということは、朝昼にいただくものが固定化されてくるということでもあります。会津ならば喜多方ラーメン、松本ならばカリー、清水ならば漁港の食堂と言った具合です。松山でこれに相当するのはもちろん鍋焼きうどんです。毎度おなじみ「ことり」が満を持しての登場となります。
今回腰を下ろしたのは、厨房の様子が見える小上がりの一角です。簡素ながらも清潔な厨房で、年配のおばちゃん達がきびきびと動き、黒一点の店主と思しき人物が接客をこなす様子は眺めていて気持ちよいものがあります。丸一年ぶりとなるだけに、うどんの味わいも格別です。

ことり
松山市湊町3-7-2
089-921-3003
1000AM-1400PM(売切御免)
水曜定休
鍋焼うどん520円
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新春の四国を行く 2015 -市内電車

2015-01-05 10:13:01 | 四国
続いては市内電車を撮ります。去年撮影したのと全く同じ絵柄ではありますが、今年は三が日を過ぎたため、前面の注連飾りがなくなったという違いがあります。
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新春の四国を行く 2015 -一六本舗

2015-01-05 09:41:37 | B級グルメ
会津若松、松本に清水など、同じ場所に何度も泊まると、翌日の行動がある程度固定化されてくるという現象がしばしば起こります。松山でもそのような行動様式が確立しつつあり、少なくとも昼過ぎまでは消費しそうです。今回はまず一六タルトを土産に買います。あらゆるものが値上がりするご時世にあって、ありがたいことにタルトは消費税分以外据置きと健闘しています。良心価格は昔も今も変わりません。

★一六本舗 勝山本店
松山市勝山町2-8-1
089-941-0016
830AM-2100PM
一六タルト648円
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新春の四国を行く 2015 -松山ニューグランドホテル

2015-01-05 09:01:47 | 四国
出発します。昨晩世話になったのは、もはや定宿と化した感のある松山ニューグランドホテルでした。新潟と同様、松山でも駅前の宿は中心街より安いという傾向がある中、中心街ならここがほぼ最安値で、昨夜は駐車料を含めても四千円台の前半でした。それでいながら部屋は十分以上に広く、掛け流しの温泉大浴場までつくのですから文句のつけようがありません。
実は、日曜の晩ということもあり宿が非常に空いていて、全日空ホテルが五千円台という大安売りだったため、ものの試しに泊まってみるかとも考えたのです。しかし、駐車料を含めればここと二千円以上の差がつく状況で、自分の宿に対する金のかけ方を考えると、あえて宿を替える必然性を感じませんでした。
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