日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

冬晴れの駿河を行く 2015 - 全行程終了

2015-01-25 22:53:39 | 東海
MOSの閉店とともに全行程終了です。再び東名に乗りますが、このまま走れば日付が変わる前には走破できるでしょう。しかるにETC割引の大幅縮減により、厚木以遠は日付が変わらなければ問答無用の正規料金となってしまいました。深夜割引狙いで時間稼ぎをするのも馬鹿馬鹿しいため、厚木で高速道を下り、あとは一般道を走って帰ります。深夜帰着は体力的にも心理的にも厳しく、極力避けたいのが本音とはいえ、早ければそれでよいとも言い切れないのが難しいところです。
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冬晴れの駿河を行く 2015 - モスバーガー大井松田店

2015-01-25 22:42:04 | MOS
1号線、246号線を乗り継いで裾野から東名に乗り、大井松田で下りました。古きよきMOSで小旅行を締めくくります。
富士市内に新しい店舗ができたのは承知しており、多少寄り道すれば今回訪ねることも可能でした。しかし、今時の安普請の店舗では、旅の終わりを飾るにはお粗末です。この店舗を差し置いてまで立ち寄ろうという気にはなりませんでした。
静岡からの帰り道、毎回とは言わないまでも、時間に余裕があるときには必ず立ち寄ってきた店舗です。西日本からの帰り道に立ち寄っていた東員のMOSは、非常に残念な形で閉店となってしまいましたが、このMOSは前回訪ねた二年前と何一つ変わらぬ姿で迎えてくれました。狭い敷地を巧みに使った、出窓のような吹き抜けが印象的なこの店舗に、次回も立ち寄れるのを楽しみにしています。

モスバーガー大井松田店
足柄上郡大井町金子95-9
0465-83-5300
700AM-2300PM
第364号
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冬晴れの駿河を行く 2015 - 海山

2015-01-25 19:14:46 | B級グルメ
予想通りに慌ただしく、結局今日は昼抜きでした。一息ついたところでようやく腹ごしらえができます。清水からの帰り道というと、沼津の漁港に立ち寄るのがこれまでの定跡であり、今回も時間的には十分に余裕があります。しかし、今回は朝に続いて清水の市場に戻ってきました。
飲食店を集めた別棟ができたことにより、これまで夕方には閉店していた清水の市場が、夜も使えるようになりました。それにもかかわらずここを素通りしてきたのは、別棟の飲食店というのがどれも現代的な大店で、市場の食堂たる雰囲気が感じられず、自分の趣向には合わなかったという理由によります。それが今回変節したのは、清水でほぼ完結しようとしている活動で、最後だけが沼津という唐突さを嫌ったのが一つ。そして何より、昼抜きのため空腹感が耐え難く、沼津まで待ちきれなかったからに他なりません。つまり、店選びについてはある程度割り切り、手近な方を選んだというのが真相です。
このような事情があっただけに、さほどの期待はしていませんでした。果たせるかな、店内には現代の建築物特有の安っぽさが感じられ、天井が不必要に高く、ダウンライトで無駄に明るいなど、雰囲気云々をいう店ではありません。これでは高額な品に手を出すのももったいなく思われ、店の看板と思しき舟盛りの定食の中から、最も手頃なものを注文しました。ところが、この舟盛りがよい意味で予想外でした。
写真で見る限りは立派でも、実物を見て落胆しないかと懸念しつつしばらく待つと、やってきたのは大きな器に一切見劣りしない六点盛です。中央に盛られた鮪、ビンチョウ、甘海老の三点が主役で、切り身は一口では頬張れないほど分厚く大きく切られ、甘海老も三尾が奢られています。少なくとも、見た目の迫力にかけては価格以上の満足感が確実にあり、大きなお椀に注がれた海老の味噌汁も美味でした。
もともと期待が低かったところへ、それを上回るものが来たということであり、店内の雰囲気、品書きの豊富さ、味、価格を含めた総合点では、やはり沼津に一日の長があります。しかし、繰り返すように、価格に見合った、いやそれ以上の満足感はありました。その点では、以前世話になった新青森駅の寿司屋に通ずるものがあります。沼津へ行くまで待ちきれないほど空腹になったときは、この店でもう一度舟盛りをいただくのもよさそうです。

海山
静岡市清水区島崎町149 河岸の市まぐろ館2F
054-351-1223
1000AM-2100PM(LO)
渡し舟1188円
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冬晴れの駿河を行く 2015 - 三保の松原

2015-01-25 17:53:58 | 東海
その後三保の松原に移動して夕景を眺め、残照がほぼなくなったのを見届けてから切り上げたところです。着いたときには影も形も分からなかった富士山が、しばらくしてから再び姿を現しました。淡い夕日に染まった山頂は惜しくも見られずじまいだったとはいえ、真正面からの姿を最後に拝むことができたのは幸いです。
この富士山にもまして秀逸なのが、少し歩いて小さな灯台を回り込んだ場所です。ここが砂嘴の先端だとはっきり分かる砂浜にさざなみが寄せ、水面は茜色の夕空を映して、対岸には清水市街の明かりと日本平の稜線が連なり、上空は茜色から紫色へと変わって行きます。
一昨年この場所を発見したときには、一冬でも何度あるかというほどの快晴で、内地では見たこともない鮮やかな夕空が広がっていました。しかも、気付いたときには背後にある富士山の裾野から満月が昇ってきており、あまりの劇的な展開に思わず言葉を失ったものです。そのとき眺めた夕景に比べれば、今日の夕景が見劣りするのは致し方のないところではあります。しかし、雲が浮かんだ夕空もあながち悪くはなく、天頂にはおぼろげな三日月も浮かんでいます。ここで眺める二年ぶりの夕景もまた印象的でした。
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冬晴れの駿河を行く 2015 - 久能山いちごロード

2015-01-25 17:01:17 | 東海
日本平を下山して、毎度おなじみ久能山いちごロードこと国道150号線を走ります。苺などどこへ行っても買えるというのに、わざわざ毎回立ち寄るのは、長野のアップルラインでリンゴを買うのと同じ心情によります。海沿いを一直線に貫く快走路と、沿道に並んだ苺狩りの看板は、駿河路の旅を彩る上では欠かすことのできない一幕なのです。
午前中、昼下がりの車窓にもそれぞれよさはあります。しかし今日の車窓はそれにもまして秀逸でした。薄雲の向こうにおぼろげな夕日が浮かび、それを正面やや左手に終始望みながらの走行だったのです。昨日のように晴れてしまえば眩しいだけだったでしょう。雲が出たのは結果としてよかったのかもしれません。
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冬晴れの駿河を行く 2015 - 逆転現象

2015-01-25 16:00:20 | 東海
昨日見事に外れた天気予報が、今日に限って的中し、残念ながら三時を回ったところで雲が出てしまいました。しかし、曇ってしまった静岡方面に対し、富士山の山頂にはまだ日が当たっています。清水を境に東が晴れて西が曇るという状況は、結果として昨日の真逆となりました。
富士山の山頂にも次第に雲が出始めており、やがては雲に隠れたり、そうでなくとも日差しが陰る可能性は十分に考えられます。しかし、このままどうにか日没まで持ちこたえてくれれば、夕日に染まった山頂を三保の松原から眺めるのがよさそうです。
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冬晴れの駿河を行く 2015 - 久能山

2015-01-25 15:23:48 | 東海
予告通り東照宮には参拝せずに切り上げましたが、それでもわざわざ訪ねた甲斐はありました。ここでしか眺められない絶景が広がっていたからです。
主役となるのは清水から静岡へと続く海岸です。左下から右上へほぼ一直線に延びる海岸線は、三保の松原を起点にして渦巻くように弧を描く清水側の海岸に比べると、ともすれば単調のようにも思われます。しかし、鏡のような水面が午後の日差しを映し、陸側を埋め尽くした苺農家の温室も同じく日差しを反射して、これが意外なほど絵になるのです。しかも、海岸線は大崩海岸に突き当たったところで左へ向きを変え、焼津から御前崎にかけての海岸線が同じく直線状に延び、それが尽きる場所には御前崎の灯台と思しき影も見えます。
海沿いの国道を走る限り、撮影対象としては今一つに思える一直線の海岸ですが、探せば絵になる場所もあるものです。ロープウェイのガイド嬢の名調子も楽しく、思いの外楽しめた一時間の滞在でした。
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冬晴れの駿河を行く 2015 - 日本平ロープウェイ

2015-01-25 14:15:56 | 東海
初日は皆無だった鉄分が、ここへ来てにわかに復活してきました。新幹線の大俯瞰に続いては、すぐそばにあるロープウェイに乗り込みます。
自身初の乗車となる日本平のロープウェイですが、今更ながら気付いたことがあります。このロープウェイは山麓と山頂を結んでいるのではなく、日本平の山頂と、東照宮がある久能山の山頂を結んでいるということです。その久能山にはさほどの敷地もなさそうで、山麓の海岸も手狭なのは分かっています。なおかつ、自力で登頂するにはかなりの労力が要りそうです。その結果、日本平に登山道と駐車場を整備し、そこからロープウェイで参拝客を下ろすという形になったのでしょう。山頂の間を結ぶロープウェイとは、かなりの変わり種ではないでしょうか。
それにしても、没後四百年の節目だからか、それとも常時こうなのか、乗客の数が半端ではありません。乗り降りが済み次第即出発で捌いているにもかかわらず、積み残しが出て一、二本見送らなければ乗れない状況です。混み合う場所は何より苦手のため、参拝はせずロープウェイの乗車だけで済ませた方がよさそうです。
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冬晴れの駿河を行く 2015 - 大俯瞰

2015-01-25 12:28:52 | 東海
続いては、昨日夕日を眺めた静岡側の展望台を再訪します。朝方5度以下だった気温は8.5度まで上がりました。日差しは暖かく風もないため、ここからは上着を脱いでの活動となります。
いずれも夕刻に訪ねた過去二回に対し、明るい中で眺めると当然ながら見えるものも違ってきます。伊豆半島の先端から静岡市街、焼津市街を経て御前崎まで、駿河湾を一望する視界の広さはそのままでも、凪いだ海が昼下がりの日差しで輝く光景などは、夕暮れ時とは大きく異なる趣です。静岡市街の位置関係もより鮮明に見分けられます。

これによって気付いたのが、この場所からでも新幹線が見えるということです。右上に一番高い尖った山の頂があり、左下の市街地に小高い山が一つだけ鎮座するという構図の中、その小高い山から視点を右下に移すと、静岡駅を通過した新幹線が、中央からやや右寄りを矢のように疾走して行きます。
距離は相当遠く、手持ちの中で最も長い200mmのレンズでのぞき込んでも、線路の存在を即座に見分けることはできず、列車の動きでようやく気付く程度に過ぎません。山頂からの俯瞰というと、去年訪ねた神戸の摩耶山、その前年に訪ねた別府の鶴見岳といったところを思い出しますが、列車までの距離はその二ヶ所より遠いかもしれません。
当然ながら、これではシャッターチャンスなど分かるはずもなく、EOS-1D Xの超高速連写という伝家の宝刀に頼らざるを得ません。ただし、この最新兵器の威力をもってしても、時速270kmで通過する新幹線を捉えるのは至難の業です。とにかくひたすらシャッターを切り、たまたま撮れていれば僥倖というのが現実です。フィルム写真の時代なら、撮れるかどうかも分からない被写体のために、10駒以上を一瞬にして消費するという選択は許されませんでした。デジタル写真と高速連写の組み合わせにより初めて実現した離れ業です。
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冬晴れの駿河を行く 2015 - 日本平再び

2015-01-25 10:52:17 | 東海
清水市街を出て最初にやってきたのは、昨日も訪ねた日本平です。去年初めて訪ねたときは、清水以東の駿河湾を一望する絶景にもかかわらず、中央に位置するはずの富士山が雲に隠れて、何ともいえない歯痒さを感じました。昨日も東側は最後まで雲に覆われ、ここから富士山を眺めるという宿願は果たせませんでした。それだけに、今日は一も二もなく再訪したかった次第です。
そこまで待ちわびた日本平からの眺めは、言わずもがなの絶景です。山頂のやや清水寄りにある、その名も富嶽台と称する展望台からの眺めもさることながら、とりわけ秀逸なのは、駐車場から少し離れた橋からの眺めで、見物客の多くも展望台ではなく橋の上から眺めています。三保の松原と清水市街で囲まれた湾の向こうに冠雪した富士山が鎮座し、その裾野に富士市街が広がって、愛鷹山、沼津市街、三島市街を経て伊豆半島へと連なる様子は、誰が撮っても様になる絵葉書的な絶景です。手前の斜面に広がるミカン畑と茶畑も、静岡らしくて好ましいものがあります。
惜しむらくは、休日の午前ということもあり少なからぬ車が往来することと、遠景がわずかに霞んでいることです。しかし、たかが二度や三度で完璧な眺めを期待する方が無理というものでしょう。静岡を旅するときは、今後も必ず立ち寄りたい名所の一つです。
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冬晴れの駿河を行く 2015 - 河岸の市

2015-01-25 09:37:13 | B級グルメ
朝食を済ませて出ると、向かいの市場が見切りで開店していたため、間髪入れずに立ち寄ります。混雑時には駐車待ちの車が列をなす人気だけに、後ほど戻ってくるのは避けたいというのが本音でした。朝食と買い物を一度に済ませることができたのは幸いです。

★清水魚市場 河岸の市
静岡市清水区島崎町149
054-355-3575
1000AM-1800PM
水曜定休
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冬晴れの駿河を行く 2015 - 宮本商店

2015-01-25 09:08:48 | B級グルメ
まずは例のごとく市場で朝食をとります。ただし、大半の店は10時開店であり、そこまで待つ余裕はありません。この時間から入れる店が一軒だけあるのを記憶していたため、今回はその「宮本商店」を選びました。本鮪を使った豪勢な海鮮丼もある中、選んだのは最も手頃な桜エビかき揚げ定食1050円也。かき揚げ定食とはいいながら四点の刺身と釜揚げしらすに松前漬も付く豪華版で、朝食には必要にして十分です。丼飯をおかわりして、朝からすっかり満腹と相成りました。

宮本商店
静岡市清水区島崎町149-50
054-352-3862
700AM-日没
火曜定休
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冬晴れの駿河を行く 2015 - 和風ビジネス旅館福住

2015-01-25 08:36:34 | 東海
出発します。昨晩世話になったのは「和風ビジネス旅館福住」でした。
需給の関係上、清水と静岡では後者の方が宿代の相場は低めです。それにもかかわらず清水に好んで泊まるのは、殺風景な静岡に対し、清水が持つ港町特有の風情にあると以前申しました。その清水で何度か世話になってきたのが「ホテルTOKIWA駅南店」で、今回も最安値に近かったのはこの宿です。しかしこの宿には、建物がさほど古くはないにもかかわらず、普請が安くて年代以上にくたびれているという難点があります。情緒を求めて清水に泊まる以上、価格本位のビジネスホテルに代わる宿を見つけたいという考えがありました。その結果行き着いた和室の宿が、結果としては当たりでした。
場所は二階以上を張り出させた独特の商店街の外れ、清水駅から歩けば10分少々といったところでしょうか。通りからやや奥まった立地は閑静で、それでいながら呑み屋街は徒歩圏内と理想的。玄関、帳場、食堂、風呂、洗面所に客室と、基本的な造りは昔ながらの商人宿でありながら、新築からの年数が浅く、あらゆる部分が眩しいほどに真新しくて清潔です。しかも好ましいのは、最近の建築物にありがちな安普請を感じさせる部分がほとんど見られないことです。たとえば木目に見える部分には上質な天然木が使われ、部屋の扉の把手は真鍮製、押入れの扉は漆塗りで縁取られるなど、細部に至るまで丁寧な普請がなされています。
四畳半の客室は一人客には十分な広さがあり、石とタイルで造った広々した浴場も清潔にして快適。九時を過ぎると玄関がオートロックとなり、門限を気にせず呑み歩けるのはありがたい限りです。もちろん、個人経営ならではの家庭的な雰囲気も期待通りでした。
素泊まりで五千円を超す料金とはいえ、駐車料が無料であることを考えると、実質的に比較の対象となりうるのは四千円台後半の宿でしょう。市内にあるそれらの宿と比べても、快適性と経済性を兼ね備えたこの宿の優位性は歴然としています。何分部屋数が限られ、今後も毎回泊まれるかは未知数ながら、空きさえあれば迷うことなくここを選ぶことになりそうです。
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冬晴れの駿河を行く 2015 - 二日目

2015-01-25 07:25:01 | 東海
おはようございます。昨夜は静岡に河岸を変えてはしご酒をするつもりが、目当ての「昇菊」が満席で取りつく島がなく、結局ラーメンをいただいて締めくくるという結末でした。呑み屋は他にも無数にあったとはいえ、「新生丸」がまさに最高だったため、今更中途半端な店でお茶を濁したくはなかったとでも申しましょうか。常時満席覚悟の小さな店であることは承知しており、静鉄の電車に乗るのも目的の一つではあったため、この結果には納得しています。ただ、そうはいっても、清水の「かねだ食堂」に静岡の「多可能」を始めとして、一晩では回りきれない名店が両都市には多すぎます。冬の間に再訪の機会を作れればよいのですが。
さて、昨日の夕景あたりからようやく運が向いてきました。窓の外には待望の青空が広がっています。それもただ晴れているのではなく、遠景まで鮮明に見通せる、雲一つない完璧な冬晴れです。この天候ならどこへ行っても最高でしょう。忙しい一日になりそうです。
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