日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

北斗星惜別乗車 - 総力戦

2015-01-31 17:19:33 | 北海道
瓢箪から駒で実現した駆け足の旅も、全てはこの列車のためにありました。真打ちの「北斗星」に乗車します。列車は入線からさほどの時間も置かずに慌ただしく札幌駅を発車。「ハイケンスのセレナーデ」に始まる長い案内放送が只今終了したところです。
寝台列車での宴会は正真正銘の最後ということもあり、主催者の気合いも尋常ではありません。幾多の困難を乗り越えて寝台券を集めたのはもちろんのこと、酒についても列車が通過する全道府県ゆかりの品を最低一本以上揃え、それを事前に別送しておくという念の入りようです。活動の集大成と評するにふさわしい、まさに万全の布陣が構築されました。今夜は総力戦になりそうです…

★札幌1712/北斗星(2レ)/1005上野
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北斗星惜別乗車 - 組織戦

2015-01-31 15:53:38 | 北海道
二時間あまり滞在して店を辞去し、買い出しを済ませてから札幌駅へ移動します。
当初は謎に包まれていた本活動の全貌が、この期に及んでようやく判明しました。六名だと思っていた参加者は、さらに増えて八名にもなるそうです。こうなると当然不思議に思えてくるのが、なぜそれだけの寝台券を確保できたかであり、自分としても開口一番そのことについてたずねました。すると主催者からの返答は、とにかく地道に攻め続けたというものでした。
乗車一ヶ月前の発売初日に、いわゆる「10時打ち」でB寝台を四人分押さえたのがそもそもの発端です。しかし、それだけで満足するような連中ではありませんでした。その後もWebで空席案内を常時監視し、キャンセルされた寝台券を一枚ずつ押さえていった結果、最終的にはさらに四枚の確保に成功したとのことです。もちろん、空きが出れば即埋まるという状況だけに、空席状況を常に確認するだけではなく、空いた瞬間駅に急行しなければなりません。そのため、時には複数名が連携してまで確保に走ったというのですから恐れ入ります。まさに組織戦の勝利ということになるでしょう。

そのような組織力が、土壇場でも遺憾なく発揮されました。宴会の席上、冗談半分で空席を再度確認したところ、折も折当日のキャンセルが出ていたのです。しかもその時点で、遅れてきた同行者の一人が札幌駅で待っているのは分かっていました。すぐさま電話を入れて寝台券をまんまと押さえ、宴会に飛び入りしていた札幌在住の仲間の乗車が急遽決定。これにより九名もの一大勢力が形成されました。自分でさえ寝台券が取れるとは全く期待していなかったのですから、その場で乗れといわれた当人についてはなおさらではないでしょうか。
「四名なら活動、それ以上なら合宿」とは仲間の一人の言葉ですが、たしかにこれだけの規模になると、単なる活動とは別次元です。「北斗星」自体はもうしばらく運転されるとはいえ、この人数で乗車するのは最後でしょう。そればかりか、寝台列車での宴会もこれが事実上の終焉です。正真正銘最後の機会を、かくも盛大に執り行うことができるのは喜ばしいものがあります。
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北斗星惜別乗車 - 居魚や かくれんぼ

2015-01-31 12:58:57 | 居酒屋
地下鉄に揺られて終点の福住で降りました。前座の宴会がここで開催されるからです。ただし、札幌ドームの最寄り駅として知られるだけの、繁華街とは何の関係もないこの駅に、昼から呑める名酒場など当然ながらありません。仲間が野球観戦などの折に贔屓にしている店を、無理をいって昼から開けてもらったということのようです。こんな場所に呑み屋があるかと半信半疑になりつつ何の変哲もない町中を歩き、その「かくれんぼ」にやってきました。
すすきので呑んだことすら決して多くはないだけに、福住で呑むなどもちろん初めてです。しかし驚いたことに、少なからぬ面子が店主とは顔なじみで、それも日本ハムが札幌ドームに本拠を構える以前からの付き合いのようです。聞けば以前はすすきので店を開いており、福住には後年移転してきたとのことでした。仲間内で古くから愛用されてきた店という点では、さしずめ札幌の「○吉八」といったところでしょうか。

そうだとすると、自分もこの店とは全くの無縁ではなかったことになります。実は、十年ほど前に仲間と北海道で活動したとき、往路の飛行機に乗り遅れるという失態を犯したことがありました。「○吉八」の店主が独立する直前、当時勤めていた「嘉多蔵」での最終日を仲間とともに見届けたはよいものの、そこで深酒しすぎて不覚にも寝坊してしまったのでした。七月の三連休の初日ということもあり、後続の便はことごとく満席です。止むなく列車で北上した結果、着いた頃には暗くなり、さらにレンタカーを引き取るなどの野暮用も加わったため、仲間と行くはずだったすすきのの店にも、終盤に駆けつけるのがせいぜいといった状況になりました。ついにはあまりの遅刻ぶりに店主を立腹させてしまい、店には行き損なったというのがそのときの顛末です。その店が移転して屋号を変えたのも知らずに、自分はのこのこと出向いてきたことになります。

このように、自分にとっては少なからぬ因縁のある店でした。あのとき遅刻を働いた不届き者だと名乗り出る勇気はなく、あくまで一見客のふりを通したとはいえ、豪勢な刺盛り、大トロの握り寿司、鰤かまに寄せ鍋と、出されたものはどれも美味で、これがあのときありつけなかった店主の味かと、しみじみ感謝しつついただきました。ごちそうさまです。

居魚や かくれんぼ
札幌市豊平区福住2条2-9-14
011-851-1187
1730PM-2230PM(LO)
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北斗星惜別乗車 - 北海道大学

2015-01-31 10:51:02 | 北海道
宿の送迎車で駅に移動し、不要な荷物を預けたところで活動開始です。前座の宴会までの時間をどう使うか思案の結果、久方ぶりに北大へやってきました。様々な木立が並び、味のある洋風建築が点在する広々した構内は、午前いっぱい散策するには最適というわけです。
それにしても天候は相変わらず穏やかで、終始薄日も差しています。一年の中でも一番寒いはずの時期にこれというのが若干拍子抜けではありますが、柔らかな日差しが注ぐ光景もよいものです。
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北斗星惜別乗車 - ホテルハシモト

2015-01-31 09:38:22 | 北海道
出発します。昨晩世話になったのは「ホテルハシモト」でした。最近好んで泊まっている和室の宿です。
交通費と酒代を湯水のごとく消費する自分にとって、宿代に回せる金には限度があります。必然的に、宿泊先としては安いビジネスホテルが多くなり、宿は寝るための場所と割り切っているのが現状です。しかし、せっかく旅に出た以上、宿についても楽しめればそれに越したことはありません。かような観点からすると、低料金で泊まれる和室の宿は恰好の選択肢となってくれます。畳の心地よさもさることながら、その手の宿の多くは古いながらも清潔に手入れされており、安いビジネスホテル特有の味気なさに興ざめする可能性も低いのです。最近では、和室に泊まれる宿を見つけられれば、最安値と千円前後の料金差があってもそこを選ぶことが増えてきました。
この宿も、そのような期待に見事応えてくれました。大通バスセンターの近くという立地はやや半端ながらも、すすきのまでの行き来には何の不自由もありません。全体的には昭和末期から平成初期にかけてのビジネスホテルといった雰囲気がありながらも、和室が中心だったり、大浴場があったりすることからして、学生の団体客御用達なのかもしれません。実際のところ駒大苫小牧の御用達らしく、玄関のガラスケースに写真や色紙が飾られています。
カレーライスの朝食は、牛丼並みの380円ながら、レトルトなどではなく手作りされており、しかもポットで提供され、こうなると気分も俄然違ってきます。この季節はさすがに無理とはいえ、無料の貸自転車も何かと重宝しそうです。それらに加えて、朝は駅への送迎車が三便出ます。これだけの充実ぶりで、朝食代を入れても四千円少々、素泊まりならば三千円台なのですから、まさに掘り出し物でした。何分大都市の宿泊事情には波があり、同じ宿にいつでも泊まれる保証はないものの、空きさえあれば次回もここを選ぶということでよさそうです。
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北斗星惜別乗車 - 二日目

2015-01-31 09:17:29 | 北海道
おはようございます。なんだかんだで昨夜の終了時刻は二時でした。少し遅めに起床し、一風呂浴びて朝食を済ませたところです。
「北斗星」の乗車当日となり、ようやく真打ちの活動の全貌が明らかになってきました。参加者は自分を入れて六名にもなるようです。さほど代わり映えのしない面々ではありますが、北海道出身者が二名いるところはこの活動ならではといったところでしょうか。全くの他力本願である自分はともかく、それ以外の連中が各自寝台券を押さえたとすれば大したものです。
相変わらず札幌市街では風もなければ降雪もありません。これなら今日も上着のインナーは必要ないでしょう。この天候が持ちこたえてくれれば、列車のダイヤの乱れに気を揉む必要もないのですが。
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北斗星惜別乗車 - SHO-RIN

2015-01-31 01:21:17 | B級グルメ
「ふらの」の次がここという展開は、前回札幌を訪ねたときと同様です。SHO-RINのスープカリーで締めくくります。
ラーメンの名店がひしめく中、あえてスープカリーで締めくくるのは、天の邪鬼の習性というより、具沢山で安くておいしいスープカリーに、ラーメン以上の満足感があるからです。ただし、前回この店でチキンカリーをいただいたときは、あれほど具沢山に思えていたカリーが、野菜に関する限り少々物足りなく感じられるという経験をしました。そこで今回は「チキンベジタブル」を注文。こちらは様々な根菜と野菜がこれでもかというほど盛り込まれ、230円という価格差以上の値打ちがあります。

しかしよくよく考えると、1280円といえばラーメンの倍近くです。松本ならばバイキングがいただけます。飲食代がことごとく値上がりする昨今とはいえ、たかがカリーにそこまで出すかという気がしないでもありません。安くておいしいのがスープカリーのよさだと思っていたはずが、これからはそれなりの出費を覚悟しなければならないのでしょうか。
もっとも、無数にあるラーメン屋から一軒選ぶのは至難の業なのに対し、遅くまで開いているスープカリーの店といえば自ずと絞れてきます。そのような事情もあり、さらに値上がりしない限りは、スープカリーで締めくくるのがすすきのでの定跡となりそうです。

SHO-RIN
札幌市中央区南五条西3-10 グランド太陽ビル1F
011-522-2622
平日 1700PM-315AM(LO)
日祝日 1700PM-015AM(LO)
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北斗星惜別乗車 - ふらの

2015-01-31 00:19:36 | 居酒屋
一軒目で満足しきったつもりでも、滅多に再訪できない場所であればあるほど、もう一軒を欲張ってしまうのが人情というものです。ほぼ一年ぶりの札幌も例外ではありません。「あんぽん」を腹八分目で辞去し「ふらの」にやってきました。
札幌に三泊しながら惨敗した三年前の暮れ、唯一にして最大の収穫だったのがこの店でした。雪に埋もれた古い呑み屋小路の店構えと、ストーブの火が赤々と燃えるこぢんまりした店内、店主によるつかず離れずの接客が心地よく、すすきのでただ一軒選ぶならここだと思う店でもあります。たらふく飲み食いするよりも、遅い時間に軽く一杯引っかけるのに向いており、今日はまさしくそのような状況です。おあつらえ向きの場面で再訪できたのは幸いです。

ふらの
札幌市中央区南五条西4
011-521-6611
平日 1800PM-100AM
日祝日 1800PM-2200PM

サッポロクラシック・ぶなのせせらぎ・大法螺
お通し(ほうれん草胡麻和え)
ししゃも焼
本日の汁物
はりはり漬け(おごり)
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