日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

艱難辛苦(8)

2014-12-04 23:21:46 | 旅日記
歯の矯正装置の調整が終わりました。前回申した通り、五ヶ月近く苦しめられた内側の矯正装置が取り除かれた代わりに、全体矯正のため外周に新たな装置を取り付けたという内容です。その結果は、まあ予想通りというか何というか、改善した面もあれば悪化した面もあり、苦痛の総量としては五十歩百歩といったところですorz

あまりにも当然ではありますが、改善した点とはもちろん、内側の矯正装置がなくなり、舌の動きが自由になったことです。幸いにして痛みというほどの痛みはなく、装置の異物感も思ったほどではありません。この先数日流動食のみという事態も覚悟していたはずが、従来とほぼ同様に飲み食いができています。
もっとも、これはあくまで昨日までとの比較であって、治療を始める前と比べてしまえば、味わいは当然ながら大きく落ちます。特に深刻なのは、顎全体に矯正力が加わったためか、微妙な歯触りが狂ってしまい、全体的にボソボソとした食感になることです。それに加えて、痛みこそないものの何ともいえない歯痒さがあり、こちらはこちらで気になります。
そして何より閉口するのが、今まで以上に大量の食べかすが挟まり、なおかつ歯磨きも一筋縄ではいかないことです。内周の装置が外周に代われば、かすの量自体は少なくなるかと思いきや全くそのようなことはなく、むしろ全ての歯が固定されたことによって、挟まる場所がその分増えただけでした。下顎の前歯が特にひどく、舌先や爪楊枝ではどうにもなりません。時間をかけて歯を磨けば済む話とはいえ、挟まったままの状態では少なからぬ不快感があり、これでは呑み屋へ行っても興ざめしそうな気がします。

今回改めて思うのは、そもそも何のための矯正かということです。以前も申した通り、40を過ぎて歯列矯正などを始めたのは、奥歯の噛み合わせを直すためです。放置すれば晩年に禍根を残す可能性が高いと聞き、少しでも長く自分の歯で飲み食いしたいと考えてのことでした。ところが、いざ蓋を開ければ、固い物が噛めない、ものが歯に挟まるといった、60代70代の苦労を先取りしているだけなのが現状です。これでは本末顛倒もいいところでしょう。全くの結果論ではありますが、これなら晩年に歯を失うのが五年十年早まるのを覚悟の上で、治療をせずにそのまま放置するのが賢明だったのかもしれません。
そうと分かった以上、早々に切り上げたいのはやまやまながら、部分矯正の副産物として奥歯の隙間が必要以上に広がり、それに伴い全体的な噛み合わせも乱れてしまったため、今度はこれを直さなければなりません。行くも地獄戻るも地獄、艱難辛苦は当分続くことになりそうですorz
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