本日の晩酌 -若駒-

栃木の地酒「若駒」が、本日の晩酌に二度目の登場です。
前回買い求めた緑のラベルの五百万石に対し、今回選んだ赤いラベルは備前雄町を使った品で、磨きも七割と低精白に抑えられています。しかし、酒米云々以前に大きく違うのは「テリ」です。蛇の目の器の底が辛うじて透ける程度ということは、澱絡みを通り越し薄にごりの部類に属するといってもよいでしょう。だからといって澱が沈殿するわけでもなく一様に濁っているのは、「佐瀬式槽搾り」なる聞き慣れない造りによるものなのでしょうか。濃厚で発泡した味わいは見た目通りだとしても、立ち上る木の香りには思わず刮目させられます。上品さをあえて捨て去り鮮烈さを際立たせるところは、趣の違いはあれど五百万石と相通ずるものを感じます。
この酒を受けるには生半可な肴では足りません。むしろ和らぎ水だけ傍に置き、ちびりちびりと味わいたくなる一品です。

★若駒 雄町70
若駒酒造(栃木県小山市)
原料米 岡山県産雄町
精米歩合 70%
酵母 Newデルタ T-S
アルコール分 17度以上18度未満
杜氏 柏瀬幸裕
栃木県宇都宮市 目加田酒店にて購入