日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

中国四国縦断ツアー2013 二日目

2013-09-15 22:38:52 | 居酒屋
宿を前進基地にして小休止をとりつつ三軒目へと移行します。雨風はいつしか止んで、こちらにとっては願ってもない展開になってきました。しかも、不思議なことに腹具合にはまだ十分な余裕があります。満を持して訪ねるのは、このところ高知では毎度立ち寄るなじみの店「一釣」です。
万人に自信を持って勧められる店かというとそこまでのことはなく、事前情報に頼らず自ら開拓したという思い入れによるところが少なくありません。しかし、「居魚屋」の看板に違わず、魚介の豊富さは数ある高知の酒場の中でも傑出しており、天然木をふんだんに使った店内の居心地も好ましいものがあります。腕のいい大工による寸分の狂いのない仕事というわけではなく、天文館の「菜菜かまど」にも通ずる、自ら普請したようにも見える手作り感がよいのです。

居魚屋一釣
高知市帯屋町1-10-7
090-1571-3209
1800PM-200AM(不定休)

一番搾り・文佳人・亀泉
突き出し
地ダコ唐揚げ
クロムツたたき
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中国四国縦断ツアー2013 二日目

2013-09-15 19:40:19 | 居酒屋
台風は四国をそれて紀伊半島へ向かいつつあり、高知市街の雨風は思ったほど強くなりません。これ幸いとばかりに間髪入れず二軒目へ飛び込みます。
再訪したかった「くもん屋」はあいにく休業、次いで訪ねた教祖おすすめの「酒亭どんこ」にも予約満席で振られました。しかし、たかが二軒に振られたところで、代わりはごまんとあるのが高知の呑み屋の頼もしいところです。紆余曲折はありながらも、教祖おすすめの「魚福」改め「福」が空いていたため、ここを本日の二軒目とします。


高知市廿代町2-13
088-824-1129
1730PM-2230PM(LO)
日曜または三連休の月曜定休

亀泉・土佐しらぎく
突き出し(豚肉と白菜の煮物)
サバタタキ
川のり天ぷら
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中国四国縦断ツアー2013 二日目

2013-09-15 17:13:38 | 居酒屋
心惹かれる名酒場がひしめき目移りしがちな高知ですが、本日の気象条件に鑑み、一軒目はここと決めていた店があります。宿の近くで赤提灯を灯す「仙樹」です。
この店の存在自体はかねてから認識しており、店構えからしてもそれなりに期待できそうだという予感は持っていました。それにもかかわらず今日の今日まで足が向かなかった理由は、赤提灯とともに掲げられた「ろばた焼」の看板にありました。北海道の文化である炉端焼の看板を、南国高知で掲げるところに胡散臭いものを感じたのです。しかし、活動仲間の一人がこの店を絶賛していたことから、当初抱いていた疑念は払拭されました。加えて今日の悪天候を考えると、宿から徒歩0分の立地は渡りに船といった感があります。これがよい機会と思い立ち、今回初めて暖簾をくぐるに至った次第です。

仙樹
高知市大川筋1-3-47
088-823-7769
1700PM-2300PM(日曜定休)

土佐鶴×2・桂月
突き出し(ゴーヤ)
うつぼ唐揚げ
牛すじ煮込み
鯨辛し炒め
天然アユ
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中国四国縦断ツアー2013 二日目

2013-09-15 16:16:09 | 四国
只今高知の宿に入って一息つきました。四時という早い時間の到着でしたが、あのまま岡山に残ったところで、どうしようもなかったのは明らかです。雨に煙った大歩危小歩危の眺めが、岡山から高知にかけての唯一の収穫といったところでしょうか。もっとも、どんなに些細なこととはいえ、このように何らかの収穫はあるのですから、やはり「迷ったら出ろ」の鉄則には例外がありません。
高知に早着した結果、本日は酒場めぐりに十分な時間を注ぎ込むことができます。全国屈指の居酒屋天国で、五時から呑めるという貴重な機会がやってきたからには、体力と気力の続く限りはしごするのが当然の成り行きというものでしょう。しかし問題なのは、傘をさしても濡れるほどの雨が止み間なく降っていることです。あまりの暑さに出歩く気力を奪われた昨日に続き、今日は土砂降りの雨に意欲を削がれないかと懸念しています。いつものように機材を担ぐのはまず無理なので、今日は傘だけさして宿を出るつもりです。
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中国四国縦断ツアー2013 二日目

2013-09-15 13:09:24 | 中国
岡山に着いたはよいものの、本降りの雨が落ちて、これでは昼食がてら駅前を歩く気にもなりません。どのみち復路で立ち寄るため往路は素通りとし、ホームのうどんで腹ごしらえして早々に先を目指します。

★岡山1305/南風11(41D)/1539高知
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中国四国縦断ツアー2013 二日目

2013-09-15 12:11:36 | 中国
列車は城下町高梁を発車しました。到着の直前、車窓に見慣れた光景が。見慣れたといっても、何度となく足を運んだ場所というわけではありません。「男はつらいよ」の第8作、「寅次郎恋歌」に登場した町中の踏切を通過したのです。車窓に現れてから過ぎ去るまで文字通り一瞬のこととはいえ、咄嗟に気付いたのは、古い城下町と踏切の取り合わせが秀逸だったのもさることながら、何より本作が全48作の中でも出色の名作だからに他なりません。
本作の中でもとりわけよく知られるのが、後の作品にも折に触れて登場する旅回りの一座こと「坂東鶴八郎一座」との出会いです。八ヶ岳と甲斐駒ヶ岳を一望する甲州で一座に再会するという結末については、過去にもこのblogで引き合いに出しましたが、実は寅次郎と一座が初めて出会うのは九月の四国なのです。長雨で商売あがったりの寅次郎が、冷やかし半分で芝居の見物に出かけると、その一座も雨に降られて閑古鳥が鳴いており、似たもの同士で意気投合するという筋書きでした。一期一会と思われたこの出会いが、あまりに名高い結末の伏線になっているわけです。
誰か故郷を想はざる」がもの悲しく流れるうらぶれた芝居小屋の情景は、高梁の実家で博の父が語る「りんどうが咲く農家」の逸話と並ぶ、本作屈指の名場面の一つです。その四国を、図らずも全く同じ九月の雨の一日に訪ねると思えば、うっとうしい雨が多少なりとも情緒的に感じられてくるかもしれません。
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中国四国縦断ツアー2013 二日目

2013-09-15 11:02:57 | 中国
列車は中国山地に分け入り、間もなく岡山との県境を越えようとしています。
今でこそ珍しくも何ともなくなった振子車両ですが、自分が物心ついた頃には、我が国における元祖であるこの381系電車が、営業用車両としては唯一無二の存在でした。その昔「くろしお」でこの車両に乗車したときも、トラックを駆け抜ける走者のごとく、曲線区間を疾走する韋駄天という印象を持ったものです。ところが、前回がいつだったか思い出せないほど久方ぶりに乗車すると、曲線に合わせて右へ左へ傾くところは、波に振られる船のごとくゆったりしたものに感じられます。これは、伯備線の線形がよくないのもさることながら、強制的振子で曲線を全速力で駆け抜ける現代の振子車両に比べ、この車両の自然振子に時代の隔たりを感じるということでもあります。
最高時速300kmの新幹線が幅をきかせるようになった後、山陽新幹線で今はなき100系に乗車したとき、かつてあれほど早く思えた220km/hが、随分ゆっくりしたものに感じられたことがありました。自然振子のゆったりした乗り心地は、往年の新幹線電車の重量感ある乗り心地にある意味通じるといってよいかもしれません。
何かと地味な直流特急電車の中にあって、この形式もご多分に漏れずといった感はあるものの、よくよく考えれば国鉄型の特急電車も今や風前の灯火です。趣味誌がいずれ「最終章」「カウントダウン」などと題して大々的に取り上げてもおかしくはありません。そうなる前の矍鑠とした姿を体験できたのは、空振り続きの本活動における数少ない収穫の一つといえそうです。
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中国四国縦断ツアー2013 二日目

2013-09-15 10:38:42 | 中国
慌ただしく列車に駆け込み、一晩滞在した松江を後にします。
一本逃したことで禍根を逃した昨日と違い、高知までは特急が毎時一本走るため、なんとなれば名残を惜しんでから後続の列車で出ることも差し支えない状況ではあったのです。しかし、相変わらずの蒸し暑さに加えて雨に振られてしまっては、名残を惜しむといっても手の打ちようがありません。今回は縁がなかったものとあきらめます。次は多少なりとも気候のよいときに訪れたいものです。また来年…

★松江1001/やくも12(1012M)/1238岡山
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中国四国縦断ツアー2013 二日目

2013-09-15 09:44:15 | 中国
出発します。昨晩世話になったのは一昨年以来の再訪となる「レークイン」でした。
一泊四千円を切る格安の料金はよいものの、市街とは駅をはさんだ反対側にあって呑み屋街への行き来には不利、なおかつ値段相応の割り切りも必要というのがそのときの印象で、これは今回もほぼ変わりませんでした。要は、低料金はありがたいものの、定宿とするほどの決め手には欠けるということです。
そう分かっていながら今回再び利用したのは、市内の宿が三連休でことごとく満室だったという理由によります。要は積極的な理由で選んだわけでもないのですが、じゃらんでただ一室残っていたのがこの宿だったのは、ある意味僥倖だったといってよいでしょう。松江の宿選びに困ったときは、もう一度この宿の世話になるかもしれません。
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中国四国縦断ツアー2013 番外編

2013-09-15 09:23:17 | 中国
ここで久方ぶりの業務連絡があります。昨日は法要を終えた後京都で昼酒をあおり、その後鳥取経由で松江まで到達しました。しかしながら、暑い中方々動き回ったこともあり、その間の記録が断片的にしかまとまっていません。この後10時の列車に乗り、岡山を通って高知まで淡々と移動するため、合間を見計らって少しずつ更新を進めることになりそうです。なお、このメッセージは自動的に消滅します…
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中国四国縦断ツアー2013 二日目

2013-09-15 09:10:19 | 中国
おはようございます。昨日は「よびこ」一軒限りで宿に戻りました。もちろん、はるばる松江へ来たからには、せめてもう一軒立ち寄りたくなるのが人情というものでしょう。軽く一杯引っかける程度なら、店の心当たりもありました。要は兎にも角にも暑すぎたということです。
前回松江を訪ねたときは、「暑さ寒さも彼岸まで」の諺通り、暑からず寒からず実に心地のよい夜でした。川沿いのベンチに腰掛けて虫の声に耳を傾けつつ、水鳥が悠然と泳ぐ様子を眺めていれば、この場所でいつまでも夜風に吹かれていたいように思えてきたものです。しかし今回、静かで古風で上品な松江の街こそ変わらなかったものの、立ち止まっていても額と首筋から滝のように汗が流れ落ちる始末で、すぐさま宿に戻って一風呂浴びたいという以外に考えが浮かびませんでした。あまりの暑さに気力が失せたという点では、去年の金沢と同じ展開をたどったことになります。
昨晩の熱気こそ幾分落ち着いたものの、窓の外では小雨が降っており、これでは松江の街を見物する気にもなりません。結局、今年は鳥取も松江も不完全燃焼に終わりそうですorz

さて、本日は松江から高知にかけて列島を縦断します。縦断といっても列車を二本乗り継ぐだけですから、昨日に比べるとある意味安直な旅ではあります。唯一にして最大の問題は、台風がよりによって今夜高知にやってくるとということです。
天気予報を見る限り、台風台風と大騒ぎしているわけでもないため、高知にしてみれば日常茶飯事なのだろうと楽観はしています。しかし、強風で列車が止まりでもすれば、旅程も大きく狂ってしまうため、そうなる前に粛々と移動した方がよさそうです。夜はもちろん酒場に繰り出す予定ですが、呑み屋が開いているかどうかはともかく、時化で魚がないなどという事態にならないかが懸念されます。昨日は酷暑、今日は台風で台無しという結果だけは御免被りたいのですが。

それにしても、ある程度予想されていたこととはいえ、今回の天候は最悪です。だからといって北海道へ行っても、来週の木曜以外は総じて曇りか雨ということが次第に分かってきたため、見送りを決断したのは結果として正解だったということになります。結局のところ、この連休は我が家でおとなしくしているのが正解だったのでしょうか。「迷ったら出ろ」の鉄則を実感できるような場面が、せめて一度は訪れてくれることを期待しています。
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