日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

北海道花見の旅2011

2011-05-21 23:49:57 | 
千歳から400km、札幌から350kmを走破して、どうにか日付が変わる直前に釧路市内へ入りました。給油をしてから市街へ向かいます。ここまでの燃費は20km/l以上、やはりハイブリッド車は違います。
ただ、燃費以上の違いを感じるのが走行音です。乗り心地やドアの開閉などはそれなりの重量感があってよいものの、スタートボタンを押してもエンジンが起動したのかどうかさえ分からないような静かさには拍子抜けします。しかし耳を研ぎ澄ますと、発進時には補助モーターからかすかな動作音が聞こえ、惰行時と停車時にはエネルギーを回生する別の動作音が聞こえて、自動車というより今時の路面電車でも操っているような気分になります。ブレーキペダルを踏めば即座に回生ブレーキが働くので、ドライバーが自らシフトダウンの操作をする場面は一切想定されておらず、公道ではシフトレバーをDレンジから動かすことがない、というより、D以外のレンジがそもそもありません。ある意味便利で合理的とはいえ、ドライバーの操作の余地が少なくなり、車からの反応も読み取りづらくなったという点で、運転する楽しみというものは当然ながら削がれてしまいます。例えるなら蒸気機関車と電車の違いのようなものでもあるのでしょう。これからの車は皆こうなってしまうのでしょうかね…
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北海道花見の旅2011

2011-05-21 22:37:53 | 北海道
道東道で十勝を一気に駆け抜け、終点の浦幌で下りました。高速道路を行くなら全国どこへ行っても五十歩百歩であって、北海道へ来てわざわざ高速道路を走るというのはある意味もったいないことです。とはいえ、走行中かなりの区間で霧に覆われ、いかにも道東というべき雰囲気が漂っていたのは予想外でした。何の個性もない高速道路の眺めをここまで一変させるのですから、北海道の自然は偉大です。
ここからは274号線と392号線を通って白糠へ抜け、あとは38号線で釧路へ向かいます。つまり去年の復路を逆に走るということです。気温は下がって8度、引き続き霧が出ています。先行車、後続車はもとより対向車もほとんどいない無人の山中を行く一人旅が、この先60kmほど続きます。
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北海道花見の旅2011

2011-05-21 21:08:41 | 北海道
一時間少々で道東道の東の入り口占冠に着きました。この間全て一般道だというのに、内地では到底計算できないような時間で走破してしまうのが北海道ならではです。この調子なら、どうにか日付が変わるまでには釧路に着きそうです。
北海道らしい一直線の快走路が続く平野部に対して、夕張からは時折霧に視界を遮られ、交通の流れに比してなかなかタイトな走行でした。道東への行き来で常にネックとなるのが、夕張から占冠までの間に今なお残る道東道の未開通区間です。しかしこれも今年の秋にはようやく解消予定だそうで、目的地までの距離と時間を逆算したり、線形を読みつつ遅い先行車をどこで抜かすか思案しながら急カーブを何度もかわして進むという、一瞬たりとも気の抜けない緊張感に満ちたドライブからもこれで解放されます。もちろん歓迎すべきこととはいえ、これが味気ない高速道路の連続走行に変わると思うと楽しみが削がれるようにも思えるのですから、人間とは勝手な生き物です。おそらくは復路にもう一度この道を走ることになります。今年も時間との戦いが予想されます…
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北海道花見の旅2011

2011-05-21 19:41:50 | 北海道
舌の根も乾かぬうちに前言を撤回、すぐ近くの湧き水で喉を潤します。ま、こんな調子で走っても何とかなるのが北海道というものです。まだそれほどの切迫感もなく、当分はマイペースで進みます。現在の気温は12度、一日降った雨が止んで、かすかに霧が出ています。田んぼからは蛙の合唱が。思いの外暖かい夜になりそうです。
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北海道花見の旅2011

2011-05-21 19:24:56 | 北海道
温泉やら夜桜やらですっかり長居してしまいました。完全に暗くなるまで待ちたいのはやまやまながら、これ以上引きずるとさすがに時間が厳しくなるため、遅まきながら移動を再開します。札幌を出てから三時間でわずか30kmしか進まないという誤算により、今の時点で釧路までまだ300km近い距離が残っています。この後は最小限の休憩以外はひたすら移動となるものの、今日中に着くかどうかは微妙な情勢になってきました。まあ釧路なら日付が変わってからでも入れる呑み屋はあるため、それほど焦る必要もありません。ともかく前進あるのみです。次は道東でお会いしましょう…
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北海道花見の旅2011

2011-05-21 18:39:41 | 北海道
温泉から上がると、中庭の一本桜のライトアップが始まりました。夜桜見物という習慣がほとんどない北海道のこと、華やかなライトアップは弘前で見納めとばかり思っていただけに、北海道でこんな場面に出会うとは思いませんでした。おそらくこれが正真正銘の最後になるのでしょう。時間も徐々に押してきたとはいえ、辺りがもう少し暗くなるまで、この夜桜を眺めてから先へ進むことにします。
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北海道花見の旅2011

2011-05-21 17:35:56 | 温泉
札幌市街を後に夕張へ向かって移動中です。国道を少しそれて温泉に立ち寄ります。今回訪ねるのは「ながぬま温泉」で、北海道を自らの運転で初めて旅した五年前以来の再訪となります。当時は車による活動の草創期で、温泉のよさというものがようやく解りかけてきた頃でもありました。それにもかかわらず、やや油臭がする塩辛い温泉だったのをはっきり記憶しているということは、それだけよい温泉だったということでもあります。広大な浴場に二つ置かれた泳げるような大型の浴槽には、その源泉が滔々と掛け流され、この小さな町によくこれだけの人が集まったと思うほど大勢の利用客で賑わっています。中庭に立つ枝垂れの一本桜にはまだ花が残っています。これから東へ向かうにつれて徐々に冷え込みそうです。

ながぬま温泉
北海道夕張郡長沼町東6線北4番地
0123-88-2408
900M-2130PM(最終入館)
入浴料500円
泉質 ナトリウム・塩化物強塩泉(弱アルカリ性高張性高温泉)
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北海道花見の旅2011

2011-05-21 15:30:16 | 北海道
わずか半日の札幌滞在にも仕舞いの時がやってきました。短いながら花見もできて、天候以外はそれなりに満足できた数時間でした。時間も徐々に押してきたため、この後は道東へ向かって北海道ならではの大移動を開始します。三笠へ寄るには時間が足りず、そもそもこの天気で行っても仕方がありません。だからといって来た道をそのまま引き返すのも芸がありません。よって、まずは274号線を走って夕張へ向かいます。そこから先は占冠を通って道東道へ入る直行ルートです。釧路までの距離は300km少々、東京から新潟まで走り切るのとほぼ変わりません。しかし、内地なら思わず立ち尽くすようなこの距離を、思いの外短く感じるのが北海道の距離感というものです。移動に何時間かかるかは未知数ながら、経験上五、六時間をみておけば一応は足りるでしょう。途中で温泉に入って、日付が変わる前に着ければよいといった見当になりそうです。
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北海道花見の旅2011

2011-05-21 14:53:22 | B級グルメ
札幌で食したものがMOSだけでは何なので、少し遅めのお昼をかねてスープカリーをいただきます。スープカリーが世間に広まって久しく、少なからぬ数の有名店が関東に支店を構える昨今にあっては、札幌にしかないというのが店選びの一つの基準となります。その基準に従い、一昨年の冬に訪ねた「ピカンティ」を再訪します。前回は日替わりのスープだったため、今回は「開闢」なる基本のスープに、これも基本のチキンレッグを合わせたフルノーマル仕様です。フルノーマルといいながら、道内産の野菜をふんだんに取り入れた具材は全く物足りなさを感じさせません。千円そこそこでこれほど野菜をとって温まって満足できるという点では、スープカリーは甲州のほうとうと並ぶ双璧ではないでしょうか。

ピカンティ
札幌市北区北十三条西3 アクロビュ-北大前1F
011-737-1600
1130AM-2245PM(LO)
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北海道花見の旅2011

2011-05-21 12:41:55 | 北海道
月並みですが北海道庁を訪ねます。エゾヤマザクラと千島桜は散ったものの、八重桜とチューリップが満開の花を咲かせています。庭園の桜並木の大半が八重桜なので、ある意味もっともよい時期に来たのかもしれません。天候は相変わらず冴えませんが、それはまあそれとして…
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北海道花見の旅2011

2011-05-21 11:53:24 | MOS
時間も距離もロスする札幌へ立ち寄った大義名分の一つ、札幌駅前の新MOSに立ち寄ります。最近の都市型MOSによく見られる小物が並んだ鴨居、白を基調に大きな赤いボードを効果的に配した壁面、古きよき時代のMOSを彷彿とさせる壁際のベンチシートにレジ前の大型のテーブルなどはなかなか秀逸です。しかし、直近の傾向を引きずって、細かなところに安っぽさが表れているのが気になります。特によろしくないのは木材を使った箇所で、材質が安っぽいだけでなく、建材と建材の間に空いたわずかな隙間などが、明らかに手間を惜しんだことを示しています。こんな店舗ばかりになってしまってはいけないと思うのですがね…

モスバーガー日本生命札幌ビル店
北海道札幌市中央区北三条西4-1-1
011-522-8901
730AM-2200PM
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北海道花見の旅2011

2011-05-21 10:49:36 | 北海道
札幌の街に着きました。雨は時折強まったり弱まったりしながら降り続いており、あちらこちらへ動き回ろうとする意欲も起こりません。お昼をとったら記念撮影を済ませて早々に退散といった流れになりそうですorz
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北海道花見の旅2011

2011-05-21 09:24:58 | 
レンタカーを引き取って出発します。例によってマツダですが、やってきたのはプリウスでした。環境性能ばかりがいわれるこの車、今まで乗ろうと思ったことさえありませんでしたが果たしてどんな車なのでしょうか。現在の気温は13度、空はやや暗く、雨足はやや強くなってきましたorz
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北海道花見の旅2011

2011-05-21 08:38:34 | 北海道
新千歳に着きました。一年ぶりの北海道です。残念ながら天候は悪い方向に振れたようで、外には雨が降っています。「煙る」といった言葉が似合う小雨で、こんな日にぽつんと佇む一本桜を眺めれば、それはそれで絵になりそうです。とはいえ、この空模様では日高や十勝の快走路を思い切り走ろうという気分でもありません。これである程度の方向性は決まりました。まずは札幌に立ち寄り、天候が多少なりとも回復するなら三笠を通って、そうでなければ来た道をそのまま戻って千歳から、いずれも夕張へ出て、あとはひたすら東を目指します。
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北海道花見の旅2011

2011-05-21 06:15:03 | 北海道
羽田からの始発便で新千歳へ飛びます。列車、フェリー、車と交通手段に応じたそれぞれの楽しみ方がある中で、この飛行機だけは何度乗っても楽しい乗り物とは思えません。自分にとって飛行機とは、二地点間を最短時間で結ぶ移動手段以上のものではなく、そこには何の旅情もなければ味わいもないというのが率直なところです。とはいえ、この無機質な乗り物のおかげで、北海道の果てまでたかだか二泊三日で旅ができる以上、一概に否定し去ることもできず、二度と乗りたくないと常々思いながらも再び乗ってしまうというジレンマに陥るのでしたorz
ま、空港までの移動や待ち時間を含めても三時間少々です。列車なら着く頃には暗くなりかけていることを思えば、朝から現地で活動できるという効果は絶大です。行きと帰りのことは、年に二度や三度の辛抱と割り切って考えたいと思います。

それにしても、昨日からの都内の暑さは尋常ではありません。昨日は今年初めて部屋に差し込む日差しの暑さで目が覚めました。今朝も気温はそれほどでもないとはいえ、まとわりつくような空気の湿っぽさが実にうっとうしく、半袖シャツでも額や首筋から汗が流れ落ちてきます。道東では最高気温が10度そこそこ、最低気温は5度前後まで下がるというのに、こちらには梅雨から夏にかけての気候が忍び寄っています。この旅が終われば、昨秋以来の旅の暮らしもそろそろ終幕を迎えそうです。
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