毒を食らわば皿までも 2011(2)

意外な結末だったでしょうか。それとも予想通りだったでしょうか。今週末の北海道行きは取り止めることにしました。
理由は偏に天候で、二日とも快晴が期待できた昨年ならともかく、一転今年は二日とも悪天候というのでは、たかが一泊のために空路はるばる北海道まで往復する誘因が働かなかったという次第です。「迷ったら出ろ」が鉄則とはいえ、どんより曇った空を東北一周で何度となく見せつけられて、今回はどうしてもその気力が奮い起こせませんでした。3月下旬の鹿児島から続けてきた花見が今週末で途切れるかと思うといささか惜しくはあるものの、「連続」「完全」といったものに固執し出すと旅の原点を見失ってしまいます。それを含めて、今回はあえて退くべきところと判断しました。
北海道に渡れば、桜はいくつもある木々の一つに過ぎません。内地と違い、桜が咲いてお祭り騒ぎになることもほとんどありません。花見の時期を逃しても、北海道には他によい季節がいくつもあります。今回はあえて見送り、多少なりとも天候のよい時期をめがけて行くのが得策でしょう。内地が梅雨に打たれる6月に別世界を体験するもよし、二年間おあずけになった定番の9月や一足早い紅葉に染まる10月もよし、あるいは二年ぶりに冬の北海道へ渡るもよしです。それを思えば、今回花見を見送ったのは特段惜しまれるようなことではありません。直前に天候が変われば大いに後悔するのは確実ですが、それはまあそれとして…

図らずも空いた今週末は、三度にわたる花見の旅で3300kmあまりを走ってくれた相棒を洗車に出して、残った時間は一週遅れの母の日で年に一度の親孝行でもすれば丁度よいでしょう。内地は晴れ間も除く天候とのことなので、仮に天気が回復すれば、近場で活動するのもよさそうです。一昨年訪ねた小布施の八重桜が、今年は少し遅れて先週末に満開だったそうですから、それより北の飯山か野沢あたりへ足を延ばせば、山桜と八重桜がまだ見られるかもしれません。10万kmの大台までは約200km, おそらく次の活動で節目を迎えます。節目にふさわしい舞台を用意するという意味でも、通い慣れた信州は理想的です。いずれにしても大がかりな活動は一週休みということになります。時間との戦いから久々に解放される週末になりそうです。