本日の全行程終了です。まさに狙い通りの風薫る五月の晴天に恵まれ、身も心も洗われた一日でした。明日も天気がよさそうです。幸いにして長野の街には日付を越えて開いている店もほとんどなく、少し早めに切り上げて明日に備えます。おやすみなさいzzz
長野の街に着きました。年に何度か立ち寄る長野市ですが、意外にも市内で呑んだことは二度しかありません。そのうちの一つ、「ながい」を再訪します。
★居酒屋ながい
長野県長野市南千歳2-15-17 高山ビル1F
026-227-9567
1600PM-2200PM(LO)日祝日定休
佐久の花・信濃鶴
お通し(筍)
ごごみ
ふき味噌
生大根
コシアブラ吸い物
★居酒屋ながい
長野県長野市南千歳2-15-17 高山ビル1F
026-227-9567
1600PM-2200PM(LO)日祝日定休
佐久の花・信濃鶴
お通し(筍)
ごごみ
ふき味噌
生大根
コシアブラ吸い物
花摘む野辺に日は落ちて、夕日は山並の向こうに隠れ、菜の花畑が残照で鈍く光っています。しかし初夏の日差しはことのほかに長く、暗くなるまでにはあと一時間はかかるでしょう。今日は長野の街へ向かう以外にさしたる予定もありません。菜の花畑が辺りとともに少しずつ暗くなるのをこの場所で見届けることにします。昼間の風が止む一方、日が落ちて体感温度が大分下がってきました。
この場所のよいところは、見事な堤の桜並木に加えて、河原が広く開放感にあふれているということです。その河原には桃の花や菜の花が咲いており、河原に下りて辺りを見渡せば、夕空に浮かんだ大きな雲と菜の花畑の組み合わせが様になり、流れる雲を見ながらしばし佇んでしまいます。
山を下りて小布施に入りました。千曲川沿いの八重桜を再訪します。延々2, 3kmはあろうかという八重桜の並木を最初に訪ねたのは、一昨年の連休初日に日帰りで信州を旅したときでした。千曲川の堤に沿って、ソメイヨシノと見紛うような白っぽい八重桜が視界の彼方から彼方へと続いている光景は実に見事で、それに加えて河原の菜の花畑や桃の木、それらの向こうに望む残雪の山々も素晴らしく、時の経つのも忘れて半日近く滞在してしまったものです。今回はその時より二週遅れということもあり、八重桜はあらかた散ってわずかな花が残る程度です。しかし、夕日を受けた桜並木を南から北へ向かって眺めると、千曲川の高い堤が最初は一直線に、その先で緩やかに左へカーブしながら彼方へと続いて、その上に背丈や枝振りの揃った桜が等間隔で並び、さらにカーブの先では山の稜線が右から左に向かって流れており、川も桜も山並も右から左へ流れるという絵柄がまことに秀逸です。その絵柄を眺めるだけでも、一昨年ここで眺めた満開の八重桜が記憶の中から甦ってくるようです。
少し早めの温泉に立ち寄ります。目当てはもちろん山田温泉の大湯です。内外装は全て木造、特に湯舟から床、壁、天井さらには窓のサッシに至るまで木造の浴場は毎度のことながら秀逸です。湯舟には硫黄がほんのり香る源泉が掛け流され、立ち上った湯気は吹き抜けの櫓へ向かって立ち上ります。そして、ここで何より秀逸なのは洗い場です。木の札を手前に倒すと樋を伝って源泉が滔々と流れ、それを思う存分たらいに汲んで身体が洗えるのです。これほど贅沢なしつらえの共同浴場を私は他に知りません。須坂の町から山を10km上って余りある価値があると断言できる名浴場です。
★大湯
長野県上高井郡高山村大字奥山田3580
026-242-2314
600AM-2100PM(第三水曜定休)
入浴料300円
泉質 含硫黄カルシウム-ナトリウム塩化物泉(低張性中性高温泉)
泉温 68.5℃
pH 6.9
★大湯
長野県上高井郡高山村大字奥山田3580
026-242-2314
600AM-2100PM(第三水曜定休)
入浴料300円
泉質 含硫黄カルシウム-ナトリウム塩化物泉(低張性中性高温泉)
泉温 68.5℃
pH 6.9
さらに標高を上げます。驚いたことに、遅咲きの枝垂れ桜がまだ咲いています。山桜か八重桜が見られれば十分と思ったはずが、思いがけない五月半ばの花見と相成りました。
須坂から東へ進路をとり高山へ向かいます。標高が上がって、麓では散っていたリンゴの花が咲いており、散りかけていた八重桜も満開になっています。ソメイヨシノと思しき木にもわずかな花が残って、この山の春がいかに遅かったかを物語っています。気温はわずかに下がって19度、しかし数字以上に風が冷たく、半袖シャツではやや寒く感じるほどです。
須坂に着きました。去年の花見で訪ねた臥竜公園を再訪します。北信で桜が咲いていたのは三週間前、当然ながら今ではすっかり葉桜となり、木々の緑もかなり色濃くなりました。夜桜見物で訪ねた前回は、池の水面に映し出された見事な桜に感心させられたところが、今回昼間に訪ねてみると、こんなに小さかったかと思うほどこじんまりした公園で、赤湯の烏帽子山を昼間に訪ねたときのような感覚です。周囲の状況がよく分からない夜間と違って、桜以外の色々なものが見えてくることによって、広く思えた公園が相対的に狭く感じるということなのでしょう。
ソメイヨシノの時期とは比べようもないものの、園内は地元の親子連れで適度に賑わっています。盛りを過ぎたとはいえ八重桜が咲いており、これをもって今週末の花見とします。
ソメイヨシノの時期とは比べようもないものの、園内は地元の親子連れで適度に賑わっています。盛りを過ぎたとはいえ八重桜が咲いており、これをもって今週末の花見とします。
お昼は毎度おなじみ竹風堂の栗強飯をいただきます。瀟酒な建物と気持ちのよい接客、栗菓子はともかく安くておいしい栗強飯など、十勝の六花亭にも通じる心地よさを感じるのがこの店です。店内飲食も可能ながらこの日和です。すぐそこの城跡で包みを広げて、薫風に吹かれながらの昼時とします。
松代の町に着きました。定点観測で長電の駅を訪ねます。城下町として知られる松代ですが、秀逸なのはむしろ駅舎の方ではないかと私は思います。建築当時はとりたてて珍しくはなかったであろう、やや背の高い昔ながらの木造駅舎なのですが、土間の待合室は戸やサッシまで木造のまま残って、年季を重ねた味わい深さが感じられます。開け放たれた戸からホームへ抜ける風が心地よく、駅舎の脇の桜には若葉が萌えています。同じ駅を何度も訪ねてしまうのは、四季の移ろいに合わせて駅舎も表情を変えるからなのです。
千曲川に沿って北上します。気温は22度、さわやかな風が吹き抜け、空には綿のような雲が浮かんだ、まさに風薫る五月の陽気です。こんな日和をむざむざ家で過ごしていたら、間違いなく後悔していたでしょう。
更埴ICで下りて毎度おなじみ生坂屋に立ち寄ります。地酒と県外酒、有名どころと掘り出し物のバランスがとれた品揃えはもちろんのこと、高速を下りてものの五分とかからずたどり着き、なおかつ駅からも歩けるという利便性はありがたく、近くを通るときには立ち寄らずにはいられません。
★酒乃生坂屋
長野県千曲市屋代1852-1
026-272-0143
840AM-2000PM(日祝日 -1930PM)水曜不定休
★酒乃生坂屋
長野県千曲市屋代1852-1
026-272-0143
840AM-2000PM(日祝日 -1930PM)水曜不定休