昔の洋楽が好きなので♪

サイケな曲が好き♪
2021年投稿分から「サブスクで聴けないor探しにくいサイケ」をテーマにしてます☆

Roky Erickson with Okkervil River

2011-05-14 22:53:57 | 00s以降~ジャケ絵日記
今日のジャケは
Roky Erickson with Okkervil River
- True Love Cast Out All Evil



13th Floor Elevatorsのフロントマン、
ロッキー・エリクソンの2010年作!
なんと約14年ぶりとなる新譜です!

ロキーの盟友・Will Sheffのバンド、
Okkervil Riverをバックに、
ロキーの心の叫びとも呼べるような
苦しみ、痛み、喪失など
心に突き刺さるような歌詞を乗せつつ、
穏やかで落ち着いたサウンドとなってます。

本作の曲のほうは
ロキーが収監された刑務所時代の曲や
解放後、母親宅での宅録音源、
80年代音源、13th時代の未発表音源などから
Will Sheffが選曲し、
それをロキーとOkkervil Riverが再録したそうです。

ロキーの素朴な歌い方が
これまた心に染みるんですよ…!
そして長文のライナーノーツのほうも
読み応えがあり感慨深いものを感じました。

このライナーはWill Sheffが書いてます。
ロキーの少年時代から今までのことを
友達として温かい目線で書いてます。
しかしその内容が衝撃の内容…!
これを読みながら本作を聴くと
本当に心を揺さぶられます。

長文ライナーをここに書くのは大変なので
ロキーの半生を年表形式で書いてみますね。

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1947年、ロキー誕生
両親の名前の一部「R」と「K」から
「ロキー」と呼ばれるようになる。
英語で彼のことを愛称的に呼びかける場合は
「ロキー」と発音するのが近いようです。

ロキー、15歳の頃
名曲「You Gonna Miss Me」を書き上げた!
また、高校生の頃「スペーズ」というバンドで活動!
この名曲もプレイしていて地元では人気バンドだった。

ロキー、18歳の頃(1965年)
エレクトリック・ジャグのトミー・ホールと出会う。
ほどなくして13thを立ち上げる。

1966年1月
13th、名曲「You Gonna Miss Me」を
デビューに向けてスタジオ録音!
しかもトミーからの指示で
メンバー全員アシッド服用とのこと!
いついかなるときでも演奏時はアシッド服用というのが
このバンドのスタイルとなるのであった。

ほどなくしてテキサスでは人気のバンドとなる。

デビュー後
トミーの指示通り、夜毎ライヴでアシッド服用!
そして地元の警察から目をつけられ保護観察処分となる。

1966年~1967年
1stアルバムと2ndアルバムを発表するものの
レーベルのせいで失敗。
そしてバンドも崩壊する。

1968年
ロキー、リハビリセンターに収容される。
しかし治療とも呼べないほどの劣悪な処置により
過度の薬漬けと電気ショックを受けることになる。
それを知ったトミーはコッソリとロキーを連れ出して
二人で雲隠れ生活を始めることとなる。
(サンフランシスコではなんと洞窟暮らし!爆)

ほどなくしてロキー、ボロボロ状態で母親の元に帰される。

ロキー、逮捕される。
かねてから目をつけられていた警官により
車内を捜索、そして大麻を発見され逮捕となる

ロキー、刑務所へ。
刑務所では模範囚となったようで
刑務所内の教会で牧師を任された。
そこで囚人たちとバンド活動。
刑務所内で曲もかき、録音もしたようだ。
本作の収録曲はこの時代からの曲も選曲。
(本作はもちろん再録されたもの)

1972年11月
ロキー、裁判で「彼は正気」とみなされ解放される。

1974年
長年の恋人とついに結婚!
2年後、息子が生まれる!

1970年代
音楽活動的には「ホラー・ロック」なるものを編み出し、
活動するものの上手くいかず。

1980年代・半ば
処方されている飲み薬の激しい副作用により
歩くことさえ困難な状態になり服用を止めた。
その結果、精神状態が悪化し、家族も去ることに。

1988年~90年代
88年にはロキーは音楽活動を辞めてしまい、
生活に困窮し、貧困者向けの公営住宅に転居。
その後、ロキーは健康状態も悪化。
歯が抜け落ち、口腔内に腫瘍ができてしまうが
歪みまくった考えの母により一切の治療ができず
最悪の生活環境の中、過ごしていたようだ。

2001年5月
ロキーの実弟、ロキーの健康問題が心配のあまり
別れたロキーの息子へ連絡する。
そしてほどなくして保護観察の役目が
問題の多い母から実の息子へと法的に決定する。
その後、ロキーは晴れて治療に。
腫瘍も切除し、精神状態も投薬により落ち着いた!

その後
心身ともに落ち着いたロキー、
息子と頻繁に交流し、
そして別れた妻とも再会!ヨリを戻した!

ほどなくして音楽活動のオファーが来るようになる。
そして欧州ツアーへとつながっていった。

そこで手にしたお金でロキーは
生まれて初めて車を買い、家を買った…!


現在
ロキーはオースティンに買った家に
奥さんと穏やかに暮らしている。
ロキーがツアーに出るときは奥さんも付いてくし
息子がツアーマネージャーを務めるのだそうだ。

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なんという壮絶人生…!
アメリカは高校生でも車が持てるというのに
ロキーは60歳近くになって初めての車…!
そしてそのとき家も初めて手にして
奥さんとも復縁!

なんと泣かせる話でしょうか…

人生の歯車が狂ってしまい
ほんの10年前まで壮絶な暮らしだったというのだから
本当に胸が痛くなります。

私は10年以上前に13thと出会い、ロキーのことを知りました。
こんなガレージ・サイケの重要人物だから
まさかこのような壮絶な暮らしを送っているとは
想像もできませんでした…

80年代90年代に売られた音盤も
印税が入ってきていないのは明らかですね…

ロキーにはこれからも元気で穏やかに過ごしてもらって
音楽活動をしていってもらいたいと願ってます。

http://www.youtube.com/watch?v=-zuJ3_PCfmQ