水俣病の現在

2006年はチッソ付属病院から水俣保健所に「奇病」発見の公式通知から50年。水俣病公式確認から50年です。

神前結婚式は、日本の伝統ではない

2005年05月30日 | Weblog
明治時代までの結婚式や、今地方に残っている結婚式は、新郎の家で村のみんなが集まり、飲んで騒いだものであった。三三九度と宴会は新郎宅で行われ、神社とは無縁であった。村のみんなに飲ませ、食べさせるために、披露宴は三日三晩は続いた。宴会に必要な什器は村で所有し、宴会の用意は村の女が総出で手伝った。
現在のような神前結婚式は、明治33年(1900年)の大正天皇(当時は皇太子)の結婚式が初めてである。伊藤博文が天皇家の存在を誇示するため「皇室婚嫁令」を策定した。皇居賢所で神式の結婚式をあげさせた。家を離れて神前で誓う結婚式は、全く新しいものであった。
以後、庶民がこれを真似、神社あるいは式場特別室で、神官を呼んで結婚式をあげるようになった。神前結婚式には、大正天皇以来、100年の歴史しかないのである。それ以前の天皇は神前結婚はなかった。明治天皇も結婚式をあげた記録はない。
                 (日本経済新聞5月30日による)