ロミオとジュリエット以来、ほとんどスクリーンで姿を見なかったオリビア・ハッセーが、内面からの美しさで世界の人々の心を動かしてきたマザー・テレサを愛情深く演じた。![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/heartss_pink.gif)
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2003年 イタリア・イギリス 伝記 ヒューマンドラマ
2005年8月28日 川崎チネチッタ
監督 ファブリツォ・コスタ
出演 オリビア・ハッセー(ロミオとジュリエット)、セバスチャーノ・ソマ、ミハエル・メンドル、ラウラ・モランテ、イングリット・ルビオ
1946年、インドはイギリスから独立したばかりで、イスラム勢力とヒンズー勢力が争っていた。
マザー・テレサ(オリビア・ハッセー)はカルカッタでカトリック系の女子高で教師をしていたが、紛争で傷ついた人を学校内で手当てしたことから、修道院長(ラウラ・モランテ)からダージリンに転任を命じられる。
しかし、ダージリンに向かう途上で病気の男に出会い、カルカッタに舞い戻って院外活動を申し出る。
唯一味方になってくれたエクセム神父(ミハエル・メンドル)がバチカンに手紙を書くが、戻ってきた答えは院長の意に反して許可するものだった。![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/hakushu.gif)
彼女は街へ出て、貧しい子どもたちに食べ物を青空教室を行い、医学を学んで病人・けが人の手当てをする。キリスト教布教のための行為と誤解されて地元の人々の誤解を受けたこともあったが、新しい「神の愛の宣教者会」を設立。
バチカンから宣教団設立を諦めるように遣わされたセラーノ神父は逆に彼女の真実な姿に感動して、宣教団設立の後押しをしてくれただけでなく、インドに残って片腕として彼女のもとで働くことにする。
世間に見捨てられた重病人が尊厳を持って死を迎えることができる「死を待つ人の家」や、ハンセン病の人たちのための「平和の村」設立。
次第に大きくなる援助の輪だが、膨大なお金が必要になり、マザー・テレサだけの手には負えなくなり、組織化されていく。そして、有名になるとその名前を利用する人も出てきた。![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/face_naki.gif)
宗教にこだわらず、貧しく弱い人たちに愛を注ぎ続けたマザー・テレサ。
謙虚にイエスの愛を実践する素朴な信仰はしっかりと強く、弱い人には慈悲のまなざしを注ぐ。頑固なほどの無私無欲な50年の半生を、淡々と描ききった。![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/face_yoka.gif)
実は24日(水)に、日比谷シネシャンテの最終回(19:20~)を観たいと、映画館の前まで行ったが、なんと「今日の分のチケットは全て完売です」とのアナウンス。時間がギリギリだったとはいえ、予想外のことだった。![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/kaeru_shock2.gif)
で、28日(日)のレイトショーのインターネット予約で仕切りなおし。しかい、こちらは、21:00~と、時間が遅かったためもありガラ空き状態である。
むむむ・・・難しいものなんだなあ~。
ところで、マザー・テレサは白に青いラインの入ったサリー姿で奉仕する姿は有名だが、普通の修道服をなぜ着ないのか考えたこともなかった。「神の愛の宣教者会」が宣教を目的にせず、弱い人たちを救うことを目指していた宣教団だったためだったと、改めて確認したのである。![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/heartss_pink.gif)
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4時間の特殊メイクでつけ鼻をつけたとはいえ、オリビア・ハッセーが次第に私たちが知っているマザー・テレサに見えてきたことが驚きだった。
まるでマザー・テレサが乗り移ったかのよう。
背中をこごめ加減に、眉を少しひそめながら慈愛深いまなざしを病む人に向けるその姿・・・!![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/3hearts.gif)
彼女の半生は2時間では語りつくせないものであり、淡々と断片が連なるような展開は彼女の人生そのものなのだろうが、もっともっと描いて欲しいことがたくさんあった。
彼女の信仰がなぜこのようにいつも強くあったのか、葛藤や悩みをどう解決してきたのか・・・など。彼女も人間であり、苦しい日もあったはずである。![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/cherry_red.gif)
しかしながら、バチカンから反対勢力として来たはずの神父まで味方につけ、地元の医師を半分強迫するほどの勢いで(ユーモアまじりで)人々のために協力させ、小さな身体の女性一人が行ってきたこととは、とても思えない偉業の数々である。
ひたすら、素晴らしい人だったの一言である。![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/star.gif)
マザー・テレサがインドのカースト制度に全く触れないなどと、批判があるのも知っているが、彼女がそれまでのキリスト教の宣教の枠組みを越えて弱者のために働いたことは、画期的なことだろう。
行き倒れの人の口から出た「私は乾く」という言葉は、イエス・キリストが十字架上で最後に口された言葉である。人によっては、「たまたま同じことを言った」としか捉えないようなできごとだが、マザー・テレサはこの惨めな死を迎えた男に、生きている生身のイエス・キリストを見出した。霊的な感受性の強い人でもあった。![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/face_hohoemi.gif)
組織を嫌い、華美を避け、貧しい人たちのために愛を注ぐことに集中した人生だった。
「私は神のペンに過ぎない。描かれるのは神です」などという謙虚な言葉が印象的。他にも、病気でイギリス本国に帰るしかなかったアンナという女性に、自分たちの活動がピンチのときに電話して「助けて!祈って!あなたの祈りで神の国を揺り動かして!」などと懇願する場面も心に残る。これこそ、信仰のお手本である。![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/hand_goo.gif)
宗教を越えて、マザー・テレサの生き方に学びたいと思う人が一人でも多く出てくれると嬉しいと思うような映画だった。![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/hearts_pink.gif)
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2003年 イタリア・イギリス 伝記 ヒューマンドラマ
2005年8月28日 川崎チネチッタ
監督 ファブリツォ・コスタ
出演 オリビア・ハッセー(ロミオとジュリエット)、セバスチャーノ・ソマ、ミハエル・メンドル、ラウラ・モランテ、イングリット・ルビオ
1946年、インドはイギリスから独立したばかりで、イスラム勢力とヒンズー勢力が争っていた。
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彼女は街へ出て、貧しい子どもたちに食べ物を青空教室を行い、医学を学んで病人・けが人の手当てをする。キリスト教布教のための行為と誤解されて地元の人々の誤解を受けたこともあったが、新しい「神の愛の宣教者会」を設立。
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宗教にこだわらず、貧しく弱い人たちに愛を注ぎ続けたマザー・テレサ。
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実は24日(水)に、日比谷シネシャンテの最終回(19:20~)を観たいと、映画館の前まで行ったが、なんと「今日の分のチケットは全て完売です」とのアナウンス。時間がギリギリだったとはいえ、予想外のことだった。
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で、28日(日)のレイトショーのインターネット予約で仕切りなおし。しかい、こちらは、21:00~と、時間が遅かったためもありガラ空き状態である。
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ところで、マザー・テレサは白に青いラインの入ったサリー姿で奉仕する姿は有名だが、普通の修道服をなぜ着ないのか考えたこともなかった。「神の愛の宣教者会」が宣教を目的にせず、弱い人たちを救うことを目指していた宣教団だったためだったと、改めて確認したのである。
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4時間の特殊メイクでつけ鼻をつけたとはいえ、オリビア・ハッセーが次第に私たちが知っているマザー・テレサに見えてきたことが驚きだった。
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彼女の半生は2時間では語りつくせないものであり、淡々と断片が連なるような展開は彼女の人生そのものなのだろうが、もっともっと描いて欲しいことがたくさんあった。
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しかしながら、バチカンから反対勢力として来たはずの神父まで味方につけ、地元の医師を半分強迫するほどの勢いで(ユーモアまじりで)人々のために協力させ、小さな身体の女性一人が行ってきたこととは、とても思えない偉業の数々である。
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マザー・テレサがインドのカースト制度に全く触れないなどと、批判があるのも知っているが、彼女がそれまでのキリスト教の宣教の枠組みを越えて弱者のために働いたことは、画期的なことだろう。
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組織を嫌い、華美を避け、貧しい人たちのために愛を注ぐことに集中した人生だった。
「私は神のペンに過ぎない。描かれるのは神です」などという謙虚な言葉が印象的。他にも、病気でイギリス本国に帰るしかなかったアンナという女性に、自分たちの活動がピンチのときに電話して「助けて!祈って!あなたの祈りで神の国を揺り動かして!」などと懇願する場面も心に残る。これこそ、信仰のお手本である。
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宗教を越えて、マザー・テレサの生き方に学びたいと思う人が一人でも多く出てくれると嬉しいと思うような映画だった。
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ただ、映画の感想(今日UP)ではなく、映画館が混んでいるという方のTBでしたので、ちょっと気になりますが。
マザー・テレサの偉業が簡潔にまとめられていて、よく知らない私は、いい勉強になりました。
マザー・テレサの心をうかがい知ることはむつかしかったですが、
それでも、マザーが行った活動の素晴らしさと、
いくつもの困難をのりきっていく行動力は十分知ることが出来ました。
そういえば娘が学生時代、インドのマザーテレサの家のボランティアに行きたいと言っていた事があったのを思い出しました。
TBありがとうございました。
映画の感想は難しいです。
ももママさん、上手に書かれていますね
ネコ大好きなんですね。
我家にも”黒猫”がおります。
マザーテレサの「負」の部分にも
正面から光を当てた意味で、大きい作品だと思いました。
素敵なレポート、ありがとうございました。
これからも、こちらのページに遊びにいらしてくださいね。
私はこの映画でマザーを演じるのがオリビア・ハッセーだということに、まずビックリしました。
オリビア・ハッセーといえば、私の母が若かりし頃
映画は全体的にサラッとした印象でしたが、マザーが偉業を成し遂げられたオーラを感じることができました。
世界史に名を残すような偉業は誰しもができることではありません。マザーもそのようなことを望んでいたわけではないでしょう。
でも「ひたむきに生きる」ことは誰もができることなのだということを十分に感じることができる映画だったと思います。
うちにも猫3匹いますよ。
これからもよろしくお願いします。
あら~,間違えちゃったのでしょうか?でも、私も混んでいて数日後の出直しでしたので、同じかな?
失礼しました。
ルーシーさん
私の知人も、「死を待つ人の家」で奉仕してきました。今は看護士さんです。
マザー・テレサの困難を乗り越えてきた偉業に目を見張ります。多分彼女はとても特別な人なのでしょうね~
褒めていただき、ありがとうございます。いつもレビューが長くなりすぎで、悩んでいます。
黒猫さんによろしく~
かつらぎさん
順調な道のりではなかっただろうとは思っていませんでしたが、マザー・テレサが売名のために利用されたり、訴えられたり大変だったようですね。医師を半ば強迫するようにして協力させたエピソードが好きです。
M619さん
私のお母さんの若かりし頃・・・ですか?とほほ~。お若いのですね!
布施明と結婚していたとき、そばかすだらけでちっともキレイじゃなくて、がっかりしましたが、子育て終了したためか、今はまたとてもきれいになりました。清純な雰囲気は変わらず、演技も良かったです。
レイトショーはすいていたとは驚きです。
日中はあんなに混んでいたのに。
これをきっかけにボランティアなどに興味を持つようになったらいいですよね♪
マザー・テレサほどのことはできないけれど、身近なボランティアが盛んになって欲しいです。
私もこの言葉が、心に響きました。
自分のためだけでなく、他の人々のために心の底から祈れる自分になりたいと思います。
こちらからもTBさせていただきますね。