Masayukiの独り言・・・

老いの手習い日記です。

Mamma(マンマ)の歌

2015-01-10 16:43:11 | Weblog

 カンツォーネにMammaと云う歌がある。C.ビクシオが作曲したもので、第2次世界大戦時、イタリアの兵士たちの間で大流行した歌であった。この歌は故郷を離れ、いつ帰れるか分らない戦地で、母のことを思い、それを歌にしたものであると聞いた。しかしこの歌からは悲しみは感じられない。そこには大好きな母のもとに、いつか帰るので、そこで一緒に暮らそうと云った内容であった。やはり陽気なイタリア人は生死をさまようような戦場にあっても、こうした明るく歌うことに、日本人との民族の違いを感じた。

 この歌を今年2月に行われる発表会で歌うことにしている。それは昨年4月実母を亡くした。96歳で天命を全うした生き方であったが、しかし残された私には、生前にしてやれなかったことが今になって、いくつも思い出される。それを墓前で亡母に話しかけても返ってくる言葉はない。そんな気持ちをMamma (マンマ)に込めたいと思ったからだ。しかし、この曲は、余りに明るい曲で、今は少し戸惑っている。とは言え決めたことであり歌うつもりだ。しかし原語で歌うのに、歌詞の意味は良く理解していない。そこで翻訳文を探してみた。

 そこから原曲は3番まであり、そこには「① 母さん、僕はとても幸せだ。何故なら母さんのもとに帰るのだから。僕の歌は、母さんにこう言いたいのさ。僕にとってこんな素敵な日はないって、母さん、僕はとても幸せなのだよ・・・離れて暮らすことなどないじゃないか?母さん・・・母さんにだけ僕の歌は届くんだ!② これからは僕と一緒だ。もう一人ぼっちじゃないよ!僕はどんなにか母さんが好きなのだ!心から母さんが恋しいなんて、そんな親への愛の言葉は、もう古くさいかもしれない・・・母さん・・・でも母さんは僕の何よりも好きな歌なのさ!母さんは命だ。だから僕が生きるために、もう母さんを話さない!③ 母さんの手も年取ったと、僕の金髪の縮れ毛をさぐるとき感じるね。昔のような声はない・・・だけど、あのころの通りに僕には聞こえるね。白くなった母さんの頭を、今日こそ僕はこの胸に抱きしめたい。母さんだけに僕の歌は届くんだ!母さん・・・もう離さない」と云う内容であった。

 確かに母を亡くした私の思いとは違っている。しかし戦場にあって、故郷の母のことを思う時の気持は、国の違いはあっても変わることがない。この歌詞の気持ちを持って2月の発表会では歌いたい。


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