わが町はうどん王国
その中での日本そば店
もちろん本格派
とてもおいしい
幸いなことに
我が店のご近所
時は大晦日
出かけたのは
混む時間をはずして
午後8時30分頃
それでも
入り口に数人並んでた
爺は並ぶのが苦手
正確に言うと
並ばれるのが苦手
年越しでなければ
そんな時はすぐ帰る
待つこと30分
4人席に案内された
「相席でもいいですよ」
と店の人へ
爺的な気遣い
すかさず
「あなたが良くても
相手がいやだわ」
見ると爺の後の客は
うら若き女性ばかり
そりゃそうやね
...って納得
着席しようとする妻
それを反対の席に誘導
いぶかる妻
爺は並んでる人たちに
背中を向ける形
並んでる人たちが見えると
とてものどに通らない
爺の注文はいつも早い
「特製年越しそば」
「鴨どんぶり」
食い意地張った妻は
いつも遅い
どれもこれも食べたいらしい
だが今日は一品目は
珍しく即決
隣の人が食べてる
「鴨セイロ」に
問題は2品目のごはんもの
あれやこれやで
結局はおにぎり
普段は遅くていい
だけど今日は並んでる
ちゅうに
案の定
注文が遅れた分
来るのに時間がかかった
店の人が
「いらっしゃいませ」
その声が背中あたりで
聞こえる度に
自然に
爺の箸はスピードは上げる
妻は平気のへの座
いつも通りのペース
当然早かったのは
流し込んだかのような爺
しゃべりまくり
なかなかすすまない妻に
内心いらだつ爺
だが満面の笑みで応じる
席が逆だったら
爺は失神してただろう
妻をせかしてレジへ
7、8人が待ってた
来世での爺の願い
それはささやかなもの
こんな時でも
図太くゆっくり食べられる
そんな大物になりたい