歴然たる家庭内序列
ダントツトップの妻は
驚くことに認識してなかった
「私って第1位じゃないわ」
昨年末の
妻の驚きの発言で
その誤認識を正すべく
爺は数多い事実を列挙
笑ってごまかす妻だか
どうやら認識したらしい
他人の評価と自身の認識
その評価のずれ
こういうことはよくあること
かく言う爺は
爺自身ど助平ではない
そう今でも思ってる
妻がその序列を認識した
このことが原因なのか
妻の行動に異変があった
今年初めてであり...
しかも二つも...
夫婦二人だから
行事って言ってしまうと
ちょっと大袈裟だが
まずは仏壇のお参り
これは欠かせない
爺がお参りして
妻が後に続く
結婚して以来数十年
誰言うともなく
行われてきた事
お雑煮作りでいそがしい爺
突然チーンという音を聞く
ふと見ると
仏壇の前に
ちょこんと座ってる妻発見
これは愚痴や非難ではない
以前から感じてた違和感
そうかこれだったんだ
お参りする順番が
家庭内序列通りになった
後に続いてお参りする爺
なぜかスッキリした気持ち
...となると
次に続くお屠蘇の儀式
妻が一番
それは自然の流れでもある
お屠蘇を飲んだ後の
今年一年の抱負
爺がいつも
一番に語っていたが
いつも口ごもる
普段饒舌なだけに
自分でもおかしいと思ってた
順番が違ってたのだ
最高権力者たる妻のお言葉
これが最初でなくて
何が始まるのだ
やっと気付かされた
今年初めてと言うことが
二つ続いたが
実はもうひとつあった
ちっちゃな事ではあるが
おせち料理を堪能して
お酒をかっくらって
再びお休みになられた妻
夕方食事ができたので
いつものように
「お~い できたよ」
そう言って起こしてた爺
今年は
自然に口に出た言葉
「奥様~
お食事の用意が整いました」
