MiddleDayTripperの徒然記

気ままな中年オヤジの独り言

時系列を無視して東電を罵倒しても何もならない

2011-03-30 08:25:09 | TVの中のオバカさん

汚染水、玉突き排水作戦 作業員419人、綱渡りの苦闘(朝日新聞) - goo ニュース

福島原発は地震には堪えたが、想定(10m)を超える規模の津波に建屋が襲われて予備電源とタンクが破壊され、現在の事態に陥った。一方で震源地に近い東北電力の女川原発も地震だけでなく津波にも耐えた。

「何で東電はこんな甘い想定で福島に原発を作ったんだ!」と赤坂のワイドショーで司会者MのMんた氏が吠えていた。

物事には時系列がある。福島は日本初の原電として60年代に建設が始まり、70年代から稼動している。一方の女川は80年代に建設されたもの。当然20年間に技術は進歩しているはず。過去の津波被害にしても、以前は10m程度だったろうとされていたのが、20mクラスの津波があった事が判明したのは最近の事だ。さらに言えば女川が市街地の平地より15m高かったのは安定した地盤がたまたまそこにあっただけの事だ。これがなければ女川も同様の被害を受けていたかも知れない。福島は新しい防災基準を取り入れた補強工事に取り掛かる直前に被災してしまった。

奈良の五重塔は真ん中の心棒に建屋を乗せる建築方法が取られており、現在で言う耐震構造になっているが、昔の人は地震を念頭に建築したワケではなく高層建築技術がコレしか無く、地震に強かったのは偶然の結果だ。

東西で別れる電気の周波数も太平洋戦争の敗戦を機に統一しようとしたが、復興が最優先され、同時に家電が急速に普及して統一するチャンスが無いままに今日まで来てしまった結果だ。

時系列を無視して当事者を非難するのは単なる八つ当たりに過ぎない。

在京放送局が節電が必要と考えるならば、こんなバカな事しか言えない番組はサッサと止めて照明などの電力を必要としないドラマやアニメの再放送でもするか、出演者を名古屋や大阪に移動させて放送すべきだろう。

ただMの氏もひとつだけイイ事を言っていた。「最初は天災だったが、後は人災」

確かにそうだが、人災の過失者は東電だけではない。初動を怠り、今になっても事態収拾や計画停電を東電だけに任せている民主党と政府の過失の方が遥かに大きく、その罪は内閣総辞職だけでは済まされないと思う。震災発生時の与党国会議員全員に過失責任があると思うし、雲隠れして一週間も経った頃にノコノコ出て来た民主党Aの議員は全員死刑で構わない。

 



最新の画像もっと見る