僕にはずっと前から、1万年と2千年前から疑問に思っていたことがある。
だから、今日は《こども電話相談室》に電話をかけてみた。
先生『もしもし?』
僕『もしもし、こんばんは!』
先生『え~っと、こんにちは・・・だよね?』
僕『・・・何か感じ悪~い!こっちに合わせればいいのに!』
先生『いや、夜の番組じゃないからね(笑)』
僕『何へらへらしてるんですか?』
先生『あ、いや、ごめんね。へらへらしたことは謝るよ』
僕『こっちは普段ポッドキャストで聴いてるんです。いつも夜に聴いてるから“こんばんは”って言ったんですよ!』
先生『あ、そう?この番組、ポッドキャストで配信されてるんだ?』
僕『知りませんよ、そんなことは!』
先生『え~!?』
僕『先生、全然似てませんよ』
先生『何が?』
僕『今、マスオさんのモノマネやったでしょ?』
先生『やってません!断じてやってません!』
僕『ポッドキャストがないなら、アレですよ・・・ほら、時差があるんですよ、おそら・・・』
僕が言い終わらない内に、バックで構内アナウンスが流れた。
『終点、上野です。お忘れ物のないように・・・』
先生『・・・君、上野駅にいるでしょ?』
僕『そうですよ』
先生『時差なんてないと思うんだけどな~』
僕『本当に態度悪いなぁ~。電話切りますよ!』
先生『はい。では、もう電話かけてこないでね!』
僕『それで、質問なんですけどね・・・』
先生『切らないの?まあ、一応聞くだけ聞いてみましょうかね』
僕『オセロの駒は白と黒のどちらが表なんですか?』
先生『う~ん。難しい質問だね。まあ、君の好きな方を表だと思えばいいんじゃないのかな?』
僕『先生、テキトーでしょ?』
先生『そんなことないよ』
僕『こんな質問する僕なんか、どうせひねくれ者だと思ってるんでしょ?』
先生『いや、私はただ、君の脳みそがメビウスの輪みたいになってるんじゃないかなって思ってるだけだよ』
僕『ほら、やっぱり!ひねくれ者扱いじゃないですか!』
先生『要するに、オセロの駒もメビウスの輪と同じで表も裏もない、という結論だよ』
僕『それは無理矢理こじつけたでしょ?』
先生『はい、この質問はおしまい。次の質問に行きましょう!』
僕『最近、トタン屋根を・・・』
先生『また君か!?次の人に行きましょうって意味だったのに!』
僕『ダメ?』
先生『可愛く言ってもダメ!』
僕『見捨てるんですか?子供を』
先生『・・・チッ』
耳を澄ますと先生の舌打ちが聞こえた。
そして、先生は不機嫌そうな声で相談を再開する。
先生『質問は?』
僕『最近、トタン屋根を叩く音が聞こえるんです。これってお化けか何かですか?』
先生『その音が聞こえる日は雨が降ってたりする?』
僕『はい。降ってる日によく聞きます』
先生『それはね、雨がトタン屋根を叩く音だよ』
僕『いいえ、違います』
先生『はっ?』
僕『こないだ外に出て屋根の上を見たら、お父さんが雨漏りを防ぐために屋根の修理をしていました。トンカチを使ってトントン叩いていました。釘を打っていたみたいです。雨の中頑張ってましたよ』
先生『知ってるなら聞くな!』
僕『次の質問いいですか?』
先生『これがラストだよ』
僕『は~い!こないだ行列のできる歯医者さんに行ったんですよ』
先生『ほう。よっぽど腕がいいのかな?』
僕『僕は歯が悪いんですけどね』
先生『そんなことはどうでもいい!』
僕『前の人が犬を連れていて、ちょうど僕の目の前にその犬が佇んでいたんです』
先生『それで?』
僕『犬の次で順番待ちしてるのって、猪か僕のどっちかしかいないんじゃないかなぁ~って思いました』
先生『・・・これって単なる世間話だよね?』
僕『たぶん』
先生『質問をしなさい、質問を!』
僕『思っちゃったんだからしょうがないですよ』
先生『・・・まったく、君は』
僕『いや~、先生。今日はありがとうございました!』
先生『ところで、ひとつこちらからも質問していいかい?』
僕『嫌です』
先生『君、子供じゃないでしょ?』
僕は電話を切った。
『プーップーップーップーッ』
先生『もしもし?もしも~し?』
僕はまた電話をかけようと思う。
だから、今日は《こども電話相談室》に電話をかけてみた。
先生『もしもし?』
僕『もしもし、こんばんは!』
先生『え~っと、こんにちは・・・だよね?』
僕『・・・何か感じ悪~い!こっちに合わせればいいのに!』
先生『いや、夜の番組じゃないからね(笑)』
僕『何へらへらしてるんですか?』
先生『あ、いや、ごめんね。へらへらしたことは謝るよ』
僕『こっちは普段ポッドキャストで聴いてるんです。いつも夜に聴いてるから“こんばんは”って言ったんですよ!』
先生『あ、そう?この番組、ポッドキャストで配信されてるんだ?』
僕『知りませんよ、そんなことは!』
先生『え~!?』
僕『先生、全然似てませんよ』
先生『何が?』
僕『今、マスオさんのモノマネやったでしょ?』
先生『やってません!断じてやってません!』
僕『ポッドキャストがないなら、アレですよ・・・ほら、時差があるんですよ、おそら・・・』
僕が言い終わらない内に、バックで構内アナウンスが流れた。
『終点、上野です。お忘れ物のないように・・・』
先生『・・・君、上野駅にいるでしょ?』
僕『そうですよ』
先生『時差なんてないと思うんだけどな~』
僕『本当に態度悪いなぁ~。電話切りますよ!』
先生『はい。では、もう電話かけてこないでね!』
僕『それで、質問なんですけどね・・・』
先生『切らないの?まあ、一応聞くだけ聞いてみましょうかね』
僕『オセロの駒は白と黒のどちらが表なんですか?』
先生『う~ん。難しい質問だね。まあ、君の好きな方を表だと思えばいいんじゃないのかな?』
僕『先生、テキトーでしょ?』
先生『そんなことないよ』
僕『こんな質問する僕なんか、どうせひねくれ者だと思ってるんでしょ?』
先生『いや、私はただ、君の脳みそがメビウスの輪みたいになってるんじゃないかなって思ってるだけだよ』
僕『ほら、やっぱり!ひねくれ者扱いじゃないですか!』
先生『要するに、オセロの駒もメビウスの輪と同じで表も裏もない、という結論だよ』
僕『それは無理矢理こじつけたでしょ?』
先生『はい、この質問はおしまい。次の質問に行きましょう!』
僕『最近、トタン屋根を・・・』
先生『また君か!?次の人に行きましょうって意味だったのに!』
僕『ダメ?』
先生『可愛く言ってもダメ!』
僕『見捨てるんですか?子供を』
先生『・・・チッ』
耳を澄ますと先生の舌打ちが聞こえた。
そして、先生は不機嫌そうな声で相談を再開する。
先生『質問は?』
僕『最近、トタン屋根を叩く音が聞こえるんです。これってお化けか何かですか?』
先生『その音が聞こえる日は雨が降ってたりする?』
僕『はい。降ってる日によく聞きます』
先生『それはね、雨がトタン屋根を叩く音だよ』
僕『いいえ、違います』
先生『はっ?』
僕『こないだ外に出て屋根の上を見たら、お父さんが雨漏りを防ぐために屋根の修理をしていました。トンカチを使ってトントン叩いていました。釘を打っていたみたいです。雨の中頑張ってましたよ』
先生『知ってるなら聞くな!』
僕『次の質問いいですか?』
先生『これがラストだよ』
僕『は~い!こないだ行列のできる歯医者さんに行ったんですよ』
先生『ほう。よっぽど腕がいいのかな?』
僕『僕は歯が悪いんですけどね』
先生『そんなことはどうでもいい!』
僕『前の人が犬を連れていて、ちょうど僕の目の前にその犬が佇んでいたんです』
先生『それで?』
僕『犬の次で順番待ちしてるのって、猪か僕のどっちかしかいないんじゃないかなぁ~って思いました』
先生『・・・これって単なる世間話だよね?』
僕『たぶん』
先生『質問をしなさい、質問を!』
僕『思っちゃったんだからしょうがないですよ』
先生『・・・まったく、君は』
僕『いや~、先生。今日はありがとうございました!』
先生『ところで、ひとつこちらからも質問していいかい?』
僕『嫌です』
先生『君、子供じゃないでしょ?』
僕は電話を切った。
『プーップーップーップーッ』
先生『もしもし?もしも~し?』
僕はまた電話をかけようと思う。