ミズヘンの腹ん中。

女3人、演劇創作ユニットmizhenのブログ。

Me tooムーブメントについて

2017-12-19 15:29:28 | 藤原佳奈
Metooのムーブメントで、実名で言葉を尽くす人は、
本当に勇気があると思う。
ここ数日いろんな言葉を読んで、ずっと苦しい。

わたしは、特定の個人を恨みたくなるような性被害は受けたことがないし、
仕事のためにとゆすられたことはないけれど、

「そうされることが、いやだった。」

そのリアルな言葉から紐づいて、みぞおちの裏から湧き上がる苦しさは、
女性として生まれてきてからずっと、自分で自分を裏切ってきた事実と、
向き合わなければならないことだ。

いわゆるセクハラ、めいたことは、大小問わず日常ではあげればきりがない。
それは、多くの女性が感じていることだと思う。
本人は自覚なしで発言行動し、それがコミュニケーションだと思っていることが大半だと思うので、わたしはそういう場に居合わせたときに、だいたい笑ってごまかしてきた。
よっぽどのことがあっても、きつめのツッコミをする、ぐらいで、やり過ごしてきてしまった。
心にひっかかったことに、いちいちつっかかって、楽しく会話しているその場の空気を壊すのも嫌だったし、相手の微妙な反応を想像すると、指摘する、に踏み切るしんどさを、取りたくなかったから。
相手のノリよりさらに高いテンションで盛り上がるように返すという、最終的には自分の首を絞めるような防衛の仕方をしてしまっていた。
わたしは、女っていうか、どっちかっていうと精神的に男側なんで、アハハ。というポーズで。

本当は、コンビニに並ぶエロ雑誌の表紙を見るだけでも、毎日しんどいのに。

セクハラめいたものについて、多少具体的に頭に浮かぶ人はいるが、
特定の誰か、に腹が立つ、とかでもない。
男ってさあ!と、腹が立っている、とかでもない。
わたしは、そいういう社会に腹が立っている。
こいうことが、わざわざ声をあげないと伝わらない社会に、
いつの間にか作られた“当たり前”や“刷り込み”に、
そして、生まれてきてからずっと、それをやりすごしてきてしまった自分に、腹が立っている。

わたし個人は諦めることで傷つかないようにしていたけど、
最近話題になっている問題が、その諸悪の根源の“”当たり前”によって、解決されなかったり、大きく傷ついた人が、もっと傷つく現状があるのは、ちょっと許せない。

このムーブメントが、勇気ある声が、どうかどうか無駄になりませんように。


藤原

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