長島充-工房通信-THE STUDIO DIARY OF Mitsuru NAGASHIMA

画家・版画家、長島充のブログです。日々の創作活動や工房周辺でのできごとなどを中心に更新していきます。

257. アオバズクの巣立ち 2016

2016-08-21 18:52:10 | 野鳥・自然

先月、18日。ちょっと更新が遅れてしまったが工房から少し離れた場所にある樹木の多い都市公園でフクロウ科の野鳥、アオバズクの幼鳥の巣立ちを観察撮影した。

今年5月の247回目のブログで工房近辺のアオバズクの飛来が激減してしまったことを書いたが、僕の住む市内で毎年確実に繁殖を観察できるのはこの都市公園のポイントぐらいとなってしまった。徒歩か自転車でも行ける距離なので6月からチョコチョコ立ち寄って覗いては成鳥の動向を観察してきた。そして毎年巣立つ瞬間の雛たちの並んだところを観察したいと思っているのだが、なかなか運がなくてその時に当たらない。

この場所も10年以上前に隣町に住む鳥仲間のS氏から情報をもらい見に来た時にはギャラリーもわずか数人だったが、その後、鳥屋さんたちの携帯電話やメールでの情報網が発達し巣立ちの時期になると常時20名ぐらいの鳥カメラマンやギャラリーが勢揃いするようになった。中には午前中から日が暮れるまで「巣立ちの瞬間」を待っている人もいる。いいとか悪いとかここで言うつもりはないが、こちらはというと運よく見られればいい程度に考えているので親鳥の様子を一通り観察できると、そそくさと観察用具をたたみ帰ってしまう。あまり長居をすると野鳥たちも落ち着かないのではないかとも思うので…。

今年も4-5回は覗きに行ったが、とうとう「決定的瞬間」には出会えなかった。また来年以降の課題である。毎日のように観察に来ていた男性の話では16日に3羽が巣立ち、17日に残りの1羽が巣から出たらしい。二日違い、惜しかった。18日は巣立った雛たちはすでに林の奥などに分散してしまい目立つところにいたのは1羽のみだった。もっともそれでけっこう満足なのだが。

アオバズクは日本では九州以北では夏鳥なので今月中には東南アジアなど南の地域の越冬地に渡っていく。これも前のブログで書いたが越冬地の自然林開発が進んでいる過酷な状況である。「どうか来年の初夏にも、ここの親鳥と巣だった4羽の幼鳥が無事に繁殖に戻って来れますように」 彼らの明るい未来を祈っている。画像はトップが観察できた巣立ち雛。下が向かって左から親鳥(多分♀)3カット、巣立ち雛2カットと公園内にちょうど咲いていたヤブカンゾウの花、トンボの仲間のオオシオカラトンボ。