中川輝光の眼

アトリエから見えてくる情景
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小沢一郎復活「舞台裏で政党運営や選挙を操ろうとするは間違いない」

2012-11-29 | 政治・経済を考える

日本政界の「壊し屋」小沢一郎氏が復活を賭けて動き出した。来月の総選挙に向けた選挙戦の序盤では影が薄かったが、ようやく脚光を浴びる機会が訪れた。2009年の総選挙で民主党を歴史的勝利に導いたものの、7月に他の議員とともに離党し同党の分裂を招いた小沢氏。27日には、離党後に自ら設立した「国民の生活が第一」(所属衆院議員48人)が、「脱原発」勢力を結集する形で新党の「日本未来の党」へ合流すると表明した。

12月16日の総選挙まで3週間足らずになった今、橋下氏率いる維新については、第3極勢力として乱立するグループや小政党をまとめる力が期待されていたほどではないことが鮮明になってきた。特に、地盤の大阪以外で勢力を伸ばしたい橋下氏は、石原慎太郎前東京都知事と合流するために脱原発という方針を取り下げたことで批判を浴びている。一方、選挙資金規正法違反で強制起訴されていた小沢氏は今月中旬に無罪が確定し、政治的に身動きが取れない状況から解放された。

そうしたなか、脱原発の立場で知られる嘉田由紀子・滋賀県知事が日本未来の党を結党したことは、小沢氏にとって見逃せないチャンスとなった。「減税日本・反TPP・脱原発を実現する党」や「みどりの風」とともに、すぐさま日本未来の党への合流を決めた。この結果、日本未来の党は前衆院議員61人を擁する3番目の規模の政党に浮上した。小沢氏が日本未来の党の党首としてではなく、舞台裏で政党運営や選挙を操ろうとするは間違いない。40年を超える政治家人生における所属政党はこれで7党目になる。(WSJ記者: Toko Sekiguchi)

ウォールストリートジャーナル記事に見る、「小沢一郎氏の復活劇・舞台裏で政党運営や選挙を操ろうとするは間違いない」の現実。機を見るに敏、小沢一郎さんのラストチャンスかもしれない・・・誰の目にも映る「ダーティイメージ」がついてまわる、はたして粉飾できるか。(小沢一郎さんの手法をよく知る一人)菅直人さんが指摘しているように、この人の「狙い」は、誰の目にも明瞭に見えてくる。嘉田由紀子さんのイメージ(清廉潔白)を加えても、容易に白くならないほどに、この人のイメージは黒い、政治家として致命的である。同時に、嘉田由紀子さんは適時を逸したとも言える、戦略の見直しを迫られることになる。国民大多数の意思「脱原発」を反映する場を、結果「いっそう狭める」ことになったのかもしれない。混沌とした今日の政治に出口はない、「政党名」は記号でしかない、政治家個々の能力(可能性)を見極める以外にないと思われる。