みつばちマーサのベラルーシ音楽ブログ

ベラルーシ音楽について紹介します!

トーダル"アリガトゴザイマシタア!"日本滞在記 19 「桂浜荘」

2008年03月24日 | トーダル
そもそも、トーダルと捨平は太平洋を見るのをそれは楽しみにしていた。
 確かに大西洋とちがって、ベラルーシから見ると太平洋は遠い。そしてベラルーシには海がないので、どうしてもあこがれてしまうのである。
 私としても
「海ってなあに?」
というベラルーシ生まれのはちの子に、本物の海を見せてあげたいな、という気持ちもあった。
 トーダルはウイーンの空港の免税店でウイスキーを買い、
「海岸でこれを開けて、太平洋に乾杯するんだ。」
とわざわざ持参していた。わーれは海の子♪
 
 しかし、天気の関係で、旅程が変ってしまい、1日目に高松観光を入れてしまったため、その日は急いで高知県入りしなくてはいけなかった。宿泊先は「国民宿舎 桂浜荘」である。この宿についてはこちら。

http://www.katsurahama.jp/


 この桂浜荘は海辺の高台にあり、窓から海が見える。しかし、到着した頃にはとっぷり日が暮れていたため、海がよく見えなかった。
 トーダルはあまりに太平洋を楽しみにしていたので、夕食の後、浜辺に下りて乾杯するとか言い出した。
 しかし、桂浜荘はずっと高いところにあって、夜はとても歩いて下りられるような状態ではなかった。
 それをトーダルに説明し、「暗くて無理だからやめておくように。」と忠告したら、
「こんなに海を見たいと思っている僕の気持ちを、君はどうして分かってくれないのか。君のだんなは大体、ベラルーシ人だろう?」
と訳の分からない理屈をつけて、反論した。
 そのときには、すでに夕食のときに注文した焼酎のため、酔いがだいぶ回っていたものと思われる。

 そう、その日の夕食もそれはすばらしいものだった。「黒潮ご膳」なるのが供され、日本人のマーサも初めて鯨の脂身といった珍味を食べさせていただきました。
 さすが、高知! カツオのたたき用の醤油が別にあるし、やっぱり、海の幸がどれもこれも新鮮でおいしかったです。(^^) 貝殻に入った料理は貝殻をお土産として持って帰ることに・・・。
 トーダルは、また「ベリーベリーナイス。」と繰り返しながら、
「ミンスクにある日本レストランは、本物じゃない! 本物じゃないんだ! これが本物の日本料理なんだ!」
と叫び、捨平は
「当たり前だろ。」
と言っていた。

 そのとき、マーサ両親が
「ご飯の後はお風呂だから、アルコールは控えめにするように。」
と言っていたにもかかわらず、高知の地元の焼酎を頼んでしまい、それをベラルーシ人の男どもはけっこう飲んでしまったのである。

 その後、海が見える展望浴場へ。女性陣は夜景の見えるお風呂につかって大喜び。
 一方、男性陣であるが、私はいっしょに入ってないので(^^;)父から話を聞いたのであるが、お湯につかっている間にトーダルは酔いが回りすぎ、それを自分自身が自覚し、すぐに部屋に戻ると、自ら布団をひいて、すぐに寝てしまった。

 この日の宿は大部屋を二つとって、一つは男部屋、一つは女部屋にしていた。
 お風呂から上がった後、マーサが男部屋に行ってみると、トーダルはすでに寝てしまっていた。
 あれだけ、海が見たいから海岸まで行く、と言っていたのに・・・
 しかも、くーくーいびきをかいていた。
 ついにベラルーシ人のトーダルも高知の焼酎と、温泉の前に屈服してしまったか・・・。

 そして、まだしつこく酒を酌み交わそうとする男二人(マーサ父と捨平)の通訳のため、私も男部屋へ居残らされた。
(それにしても飲みすぎだな。日本酒を京都からしっかり持参しているのも非常に計画的である。)

 夜中になって、私は女部屋に戻る。
 朝、起きると、トーダルは
「同志1名(捨平)のいびきがうるさくて寝られなかった。」
と言っていたが、絶対にこれは嘘だ。

トーダル"アリガトゴザイマシタア!"日本滞在記 18 「栗林公園」

2008年03月24日 | トーダル
 屋島の次は、美しい庭が広がる栗林公園へ。
 捨平は「公園」と聞いて、花壇があるだけかと思っていたらしいが、実際に中に入って、びっくり。
 栗林公園については詳しくはこちら。(くりばやし、ではなく、りつりん、と読む。)

http://www.city.takamatsu.kagawa.jp/kankou/meisyo/ritsurin.htm


 いやあ、広くて、きれいで、繊細で、内容も盛りだくさんの庭園でした。
 池、太鼓橋、灯篭、茶室、滝まであって、外国人が見に来たら、絶対に満足するだろうなあ、と思いました。
 ベラルーシ隊男性陣は、丸や四角にきれいに剪定された木を見て、
「お伽の国に迷い込んだようだ。」
と感動。
 色とりどりの錦鯉が優雅に回遊するのを見て
ト「うわ、大きい!」
捨「今晩の夕食のおかずにどうだい?」(←罰あたりな。)
ト「食べるのもったいないぐらいきれいだな。」
と感心することしきり。

 外国人のお客さんと高松観光に来られたら、ぜひ、この栗林公園へ。お勧めです。
 トーダルは梅の木だの、茶室だの、築山だの、せっせと写真に撮っていた。
(画像参照。)手にカメラを持ったまま、ポーズ。
「この庭園はダイミョー、つまりお金持ちのサムライがつくりました。」
と説明したせいか、サムライポーズ。(^^;)カメラではなく、カタナを持ちたかったのではないか。 
(君もダイミョーぐらいの金持ちになれば、ネマンやしきをこれぐらいの規模に拡大できるであろう・・・。)
  
 滝に関しては
「ノルウエーでもっと大きい滝を見たことがあるから・・・。」
と言うので、気に召さなかったのかと思ったら
「日本の滝は女性的だね。この滝を見ていると、女の人の体形を思いこさせるね。」
と、なぜかにやにやしていた。(←変なの。普通、滝を見てこんなこと連想するか?)

 話はまたサムライに戻るけど、トーダルのサムライに対するイメージも、何か変だ。車中で、日本語を覚えたいから、キリル文字で書いて、とノートを渡された。
「アリガトとアリガトゴザイマシタの違いは何か。」
ときかれ、日本人と結婚してなまじっか日本語を中途半端に聞きかじっている捨平は横から
「ドウモアリガトはどうなのか?」
と口を挟んでくるので、説明に大変である。
 山や海を見ては、日本語できれい、というのはどう言うのか、ときかれ、ノートにキリル文字で「スゴク キレイ」とかついでに「カワイイ」とかの言葉を書いておいた。
 そしたら、その後、やたらでかいバリトン声で
「アリガトゴザイマシタアアア!」「キレイ! キレーイ!」「カワイイ!!!」
と連呼し始めた。
 どうしてそんなしゃべり方をするのかときけば
「サムライだから。」
という返事だった。
 しかし、トーダルは朝日新聞のインタビューで日本のことは
「黒澤明の映画ぐらいでしか見たことがない。」
と答えているので、このサムライイメージは「七人の侍」などの映画から得たイメージと思われる。
 七人の侍って言っても、間違っても勝四郎(木村功)のイメージではなく、菊千代(三船敏郎)か 勘兵衛(志村喬)のイメージである。(^^;)

(この場所で撮影した画像は写真共有サイト「フォト蔵」内、「トーダルが撮ったニッポン 146」などで公開しています。ここをクリック。)


http://photozou.jp/photo/top/180896


 

トーダル"アリガトゴザイマシタア!"日本滞在記 17 「屋島」

2008年03月24日 | トーダル
 いよいよ、屋島の山上へ向かう。
 すばらしい眺めが眼下に広がる。
(足元には名物かわら投げに失敗したらしい、かわらけが大量に落ちている・・・。)
 天気に恵まれて本当によかった。またここでも写真を撮りまくる。(^^;)

 かわら投げについての説明など、屋島についてはこのサイトをご覧ください。

http://www2.neweb.ne.jp/wd/yashima/meibutu.htm#kawaranage

(このサイト内をいろいろ開いて読んでみたけど、マーサからすれば、かなり笑える文章があちこちにありました。屋島登山とか、屋島歴史年表とか、四国村とか・・・。屋島に行きたくなること、うけあいです。)

マーサと捨平はここが、かの扇の的の古戦場かと感慨深かった。土産物屋をのぞいても、源平合戦関連グッズがいっぱい売られていて、夢のような世界・・・。
 しかし、屋島の山上から海を眺めながら
「あのあたりで、扇の的を打ったのだろうか・・・。」
「オリンピックの金メダルアーチェリー選手だったら、このような条件で、扇の的に矢を当てることができるのかな?」
「いや、無理!」
「やっぱり奇跡が起こったんだ。」
と話していたが、実際の「扇の的現場」は800年以上経過した今、平家物語にあるような海中ではなく陸地になっているらしい、ということが判明。(ショック・・・。以下のサイトの画像を参照。)

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B1%8B%E5%B3%B6%E3%81%AE%E6%88%A6%E3%81%84
 

 しかし、それでも、実際に源平合戦があった場所に行けて本当に感動しました。
 トーダルも自分の手帳に「与一」とメモしていましたよ。
 (あとはお守りのご利益があれば・・・。)


(この場所で撮影した画像は写真共有サイト「フォト蔵」内、「トーダルが撮ったニッポン 144」などで公開しています。ここをクリック。)

http://photozou.jp/photo/top/180896