みつばちマーサのベラルーシ音楽ブログ

ベラルーシ音楽について紹介します!

トーダル"アリガトゴザイマシタア!"日本滞在記 13 「第1回コンサート 打ち上げ」

2008年03月22日 | トーダル
 コンサート終了後は当然片付けをしないといけないのだが、
「ぎりぎり9時までに終わらせたらよい。」
ときいていたのに、実際には8時半までだったので、大急ぎで片付けることになった。

 しかしサービス精神旺盛で、スターだからとえらそうにしないトーダルはステージ終了後も、日本人ファンの頼みに応じて気軽にサインをしたり、いっしょに写真を撮ったりしていた。

その結果、本人は着替える暇もなく、会場の外に出た。そして(いつでもどこでも、こういうイベントの後はそうなのであるが)猛烈にバタバタしながら、楽器などを片付けたのである。
 私としては久しぶりに会えたので、もっとゆっくり話がしたい友人などもいたのだが、結局そんなことはろくにできなかったり、舞台の様子をビデオに録画する予定だったのに、ビデオカメラが壊れていることが判明したり、帰りのタクシーも予約を9時に入れていたので、雪が降る中、震えながら会場前で待ったり、さらに2台のタクシーに分乗したら、連絡がうまくいってなくて、後ろのタクシーの運転手さんは行き先を知らされておらず、その後ろのタクシーに乗ったのが、やっぱり行き先をちゃんと把握していないベラルーシ隊だけであったり、やっとかごの屋に到着したらマーサ父は自宅に荷物を置きに行っておらず、1台目のタクシーもかごの屋に直行しておらず、とりあえず料金を払おうとしても、運転手さんが料金まえばらいだったのかどうか把握しておらず・・・とすったもんだの多い一日だった。
 しかし、一日の締めくくりは楽しい打ち上げ。(^0^) 

 かごの屋・北野白梅町店にて打ち上げ。みなさんご苦労様!
 トーダルと捨平は自分で焼く牛肉がついているお膳セットと、やっぱり自分で蒸すカニ料理を注文して、大喜び。こういう料理がベラルーシにないからねえ・・・。
 
 しかもこの日はマーサ母の兄夫婦と姉(つまりマーサの伯父さん、叔母さんたち)がわざわざ兵庫県からコンサートを聞きに来ており、マーサ実家に泊まることになっていた。もちろん打ち上げの夕食会もいっしょだった。
 トーダルは緊張が解けて、ほっとしたのか上機嫌だった。(みんな上機嫌だったと思うが。)
 そして、かごの屋の座敷に通されたのを幸い、トーダルがギターがギターを出して、歌い始めた。(感動)
 ところが声が大きすぎて、店員さんに注意されてしまった。(^^;)
 迷惑おかけしてすみません。でもプロの歌手の生歌なんで、勘弁してください。

(打ち上げのときに撮影した画像は写真共有サイト「フォト蔵」内、「トーダルが撮ったニッポン 133」などで公開しています。ここをクリック。)

http://photozou.jp/photo/show/180896/9714978


 その後、雪が降る中、帰宅。
 帰宅した後も、親戚そろって、焼酎を飲みながら(←飲みすぎ。というか、お酒に強すぎる人ばかりが勢ぞろいしてたな。)また歌ったり、踊ったり、手拍子したり、近所迷惑なことを夜中までしていたのである。
 すみません。でも、めったにこんなことないんで、大目に見てください。

トーダル"アリガトゴザイマシタア!"日本滞在記 12 「第1回コンサート アンコール」

2008年03月22日 | トーダル
 そして「村祭」終了後、ミュージシャンの方々は、いったん退場。
 幸いアンコールを求める拍手が鳴ったのと、時間の余裕もあったため、トーダルに再登場してもらうことになった。
 ここで、ようやく祭はっぴを着てもらい、ウクライナの民族楽器のたて笛、サピルカを吹いてもらった。(画像参照。)
 普通の笛だと断面図が丸になることが多いが、この笛は正方形になる、というちょっと変った笛である。
(せっかく日本に来たんだから、いろいろ演奏してみるほうがよいであろう、というトーダルとマーサの考えによる。)

 トーダルは即興で民謡を演奏した。ときどきドラムセットのシンバルも手で叩くという芸を見せ、ドレイデルのドラム高橋さんが、客席から座席(だったと思う)を叩くと、それに合わせた笛をトーダルが吹く、と言う具合で、トーダルは大サービス! 観客の皆さんは大うけだった。
 
 その後、「アンコールの拍手が起きたら、この曲ね。」と前もって決めていた「われは海の子」をギター伴奏で歌った。
 (アンコールがなかったら、ほんと、寂しかったですよ。でもそんなことにならなくてよかった!)
 
 その後もまだ、時間があったので、
「もう一度『十五夜お月さん』を日本語で歌います!」
ということになった。
 そのとき、トーダルは
「日本へ行く飛行機の窓から満月が見えました。そのとき、自分の人生の楽しいこと、悲しいことを思い出しました。」
と語った。
(飛行機の中で「満月が!」と騒いでいたが、そんなことを考えていたのか・・・。)

 それが終わった後も、意外と時間があったのと、お客さんが誰一人として席を立とうとしないので、予定に入っていなかったアンコール曲をすることになった。
 それはトーダルがその場で決めたベラルーシ民謡の曲である。
 が、前もってその曲のことを私は知らされていなかったので、トーダルがベラルーシ語で歌の説明をしたとき、うまく日本語に翻訳できなかった。すみません。

 後で教えてもらったところでは、この歌「塩買いの歌」の意味はこういうことでした。
 ベラルーシには海がなく、また岩塩も取れないため、塩は大変貴重で高価な調味料だった。(どれほど貴重なものだったのかを示すエピソードについてはこちらのHP「ベラルーシの部屋」内「ベラルーシの都市 ネスビシュ紹介『スタニスラフ・カジミール・ラジビル、別名 愛公爵』をぜひご覧ください。)

http://belapakoi.s1.xrea.com/gh/city/nesvish/index.html

 
 そのため、ベラルーシでは塩買い商人という職業の人が、ときどきウクライナの黒海沿岸地方であるクリミア半島へ塩の買出しに行っていた。
 遠いたびになるので、一度にたくさんの塩を買い付けたい。
 そこで、10頭の馬に10の荷車を列車のように繋げて、陸路はるばる南に延びる道を走って黒海を目指したのである。
 その道が平坦な道なら、長旅も楽なのであるが、商いというものは簡単にいかない。でこぼこ道をがたごとと長い馬車で進んでいく。
 その車輪が凸凹道の凹のほうにはまってしまうと、馬車がガタンと揺れ、塩買い商人の体も上に飛び跳ねる。
 そのため、商人の歌声も飛び跳ねてしまい、歌詞のところどころに
「えっ! えっ!」
というしゃっくりのような声が入ってしまうのである。
 そういう意味だった。トーダルが民謡をアカペラで歌いながら、「えっ! えっ!」と言うので、お客さんたちは「?」という顔をされていたが、この説明をして
「これが新しい歌唱法。」
とトーダルが言うと、また笑われていた。(^^;)

 この歌が終わった後も、お客さんたちが誰も帰ろうとされないので、さらにもう一曲、トーダルがベラルーシ民謡をアカペラで歌った。それは「トルコ街道」という有名なベラルーシ民謡である。
 これはベラルーシからトルコに続く道のことで、露土戦争で死んだベラルーシの兵士の歌である。(悲しい内容の歌詞なので、トーダルは詳しくは内容を説明しなかった。)

 この歌が終わった後もお客さんは誰一人として席を立たなかったことが、このコンサート全ての中で、一番感動しましたよ・・・

 しかしさすがにもう時間がなくなってしまい、うさぎさんがまた挨拶をして、お開きとなった。

 いろいろ変更があったが、トーダルが演奏した曲目は結局こうなった。(たくさん演奏できてよかった!!!)

「朧月夜」
「十五夜お月さん」
「緑の樫の木」(ベラルーシ民謡。アルバム「バラード」収録曲。)
「道」(アルバム「薔薇と踊るタンゴ」収録曲)
「海」(アルバム「長い引き出しの歌」収録曲)
「故郷」
「浜辺の歌」
「村祭」

アンコール曲
 ウクライナの笛の歌(即興演奏)
「われは海の子」
「十五夜お月さん」(日本語バージョン)
「塩買いの歌」(ベラルーシ民謡)
「トルコ街道」(ベラルーシ民謡)

 コンサートに来てくださった皆さん、本当にありがとうございました!
 最後まで聴いてくださって、ありがとうございました!