いよいよ今日は大晦日です。
今年も、沢山の方がみそらやに来てくださり、本当にありがとうございます。
残り僅かとなった令和の初めての年越しに、今日は今年出会った中で一番印象深い本をぜひご紹介したいと思い、今年最後のブログ更新としたいと思います。
『地球のマユの子供たち』
この本は、熊本県菊池市の正木高志さんが書かれた本です。娘さんとみそらやでツォモリリ展をしたときにこの本のことを教えてもらいました。
きれいな冊子だなぁと思いながら手に取り、読みました。
環境と私達人間とのこと、私たちの周りで起きている様々のことは、自分をどうとらえるかによって在り方が変わってくること、それに気づくための具体的な視点などが私の中ではとても印象的でした。
読み始めると、途中で読むのをやめることができなくて一気に読みました。
正木さんの記した言葉のひとつひとつを頭の中でイメージに変えながらよんでいくととても分かり易く、美しい描写が広がります。今まで自分の中でぼやけていたものがつながったり、視点の変換をするだけで、まったく反対といってもいいくらいのストーリーが広がったりしました。心が大きく揺さぶられる、強くて優しい言葉にも出会いました。
「私が考える私」って、なんだろう。
私は普段、幸せになりたいと願い、そのために色々考えたり努力したり、それがかなわなければ怒ったり、悲しんだりしています。
でも、その悩みや感情は、今まで私が知らなかった視点を知るだけで、まったく違うものとして自分の中で変化しました。
「私は見ている」と思っていること自体が、錯覚だとしたら。
自分の内側を見つめることで、自分の外側(周り)で起きている様々な事象が、それまでとは違った意味を持ち始めます。
地球環境から、個人の悩みまで、様々な「問題」と思っているものは、私達一人一人が自分の内側を静かに見つめていくことで、消えていくイメージが広がりました。そしてそこに残るのは、孤独や競争や暴力のない、フラットであたたかくて、安らぎに包まれたスペース。
私は自分のキャパシティが大きくないのをよく分かっているので、普段からあまり無理をしないようにしているのですが、まだまだ一般的と言われている価値観にとらわれることが多いです。
この本を正木さんの娘さんから教えてもらい、読んで、正木さんとお会いしてお話を聞くという流れの中で、外からは分からないレベルですが、自分の中が変化しました。
ある休日に、朝から黙々と仕込み作業をしていました。
朝から何も口に入れていなかったので、14時ころに急にお腹が空いてきたのです。白菜と油あげの味噌汁を温めて、お店の椅子にすわり、ひとくち口に入れました。
自分で作った味噌汁だったんですけどね、とてもとても、本当に美味しかったんです。
自分でもびっくりするくらいに。
薪ストーブがついていたので、室内はほんわりと暖かく、薪のぱちぱちという音が心地よく響いています。空腹も一杯の味噌汁で満たされて、冷えていたと思われる足先の指にじんじんという熱の循環しているのを静かに感じ、その心地よさにうとうとしそうに。
静かに味噌汁を飲み干して、あぁそうか。私はこの一人で静かに過ごすときが一番満たされた感覚になるんだとはっきり気づきました。
そしてまたこの本を手に取ってよんで、やっぱりそうだと思いました。
静かに自分と向き合うと、色々なものとのつながりを感じる。
この本に出合えたこと、正木さんと時間を過ごしお話ができたことは、私が生きてきた中でかなり重大なターニングポイントだと思います。年末の、素敵なクリスマスプレゼントだと思っていたら、もっと大切な、自分の中心部が180度近く変化したような、それくらい大きな恵みでした。
『地球のマユの子供たち』は、みそらやにもあります。購入もできます。
沢山の人に読んでもらいたいと思います。一人でも多くの人に読んでもらうことで、普段の悩みや不安から解放されて、それは少しずつ地球環境に影響していくと思います。
私は読んでから、安らかで穏やかで、安心した気持ちで過ごすことが多くなりました。
一人の時間が好きだといっても、家族や友人と過ごす優しい時間も大好きです。
年明けに、私の地元で同窓会があります。連絡を取り合っている友人もいれば、本当に何十年ぶりかの再開もありそうで、とても楽しみにしています。
彼女たちとも、少しでもこの体験をシェアできたらなと思います。
このブログを読んでくれている方に、この平和の種が届くことを願います。遠方の人は郵送もしますので、気になる方は直接連絡くださいね。
最後まで読んでくださりありがとうございます。
来年も、健やかで優しくて楽しい時間を過ごせますように。
みなさん、どうぞ良い年をお迎えください🍀