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たかが喫茶・コーヒー、されどコーヒー

2013年04月10日 16時26分51秒 | 学習支援・研究
マックが急速にカフェ化のわけ
カフェ四天王はドトール、スタバ、コメダにマック!?
セブンにマック、コーヒー強化でスタバ、ドトールに挑む…純喫茶も新参入で競争激化
2013.02.07

このところ全国進出が著しいコメダ。
(「Wikipedia」より)

 スターバックスやドトールコーヒーなど
セルフ式カフェが全国を席巻する中、
コンビニエンスストアやハンバーガーチェーンでコーヒーを強化する動きが相次ぐ。
昔懐かしいフルサービスの喫茶店も、復活の兆しをみせてきた。
まさに群雄割拠。
カフェ戦争は激化する。

 コンビニのセブン-イレブン・ジャパンは、
今年夏までに全1万5,000店で入れ立てコーヒーの販売を開始する。
「セブンカフェ」の名称でレジカウンターに置くセルフ式専用コーヒーマシンは
ペーパードリップ方式。
客はレジでカップを受け取り、
4種類の豆をブレンドしたものを45秒かけて1杯ずつ抽出する。
ホットとアイスで大小2種類。
レギュラーサイズ(150ミリリットル)は、
いずれも税込100円だ。

セブン-イレブンでは
日本マクドナルドに匹敵する年間3億3000万杯、
販売額で330~350億円を目指す。

 大手コンビニでは
ローソンが入れ立てコーヒーの導入店を2月末までに、
12年8月比約1.7倍の3,000店に拡大し、
13年度はさらに1000店以上増やす。
ファミリーマートは
12年9月から首都圏を皮切りに2,600店にコーヒーマシンを導入し、
順次全国の店舗に広げる。
コンビニの大手5社では、
13年度にコーヒー導入店は3倍近い3万7,000店に増える見込みだ。
成熟市場になってきたコンビニに、
成長しているコーヒーを採り入れて売り上げアップを図る作戦だ。

 ハンバーガー店もカフェを拡大する。
日本マクドナルドホールディングス(HD)は12年、
既存店売上高が9年ぶりに前年実績を割り込んだ中で、
カフェチェーンは好調だ。
12年7月に東京・原宿表参道店で
高い単価のコーヒーを提供する売り場「マックカフェ バイ バリスタ」を新設。
コーヒーの専門家を常駐させ、
専用レジを設け、カプチーノやカフェモカなどの販売を始めた。

 マックカフェを13年末までに現在の約2.5倍の100店以上に増やす。
5年後をメドに現店舗数、
3,300店の3割に相当する1,000店に設置。
コーヒー売り場併設店では、
売上高の1割を高い単価のコーヒーで稼ぐ計画だ。

 モスフードサービスは、
カフェ風の新型店「モスカフェ」を本格展開する。
東京都内や政令市の一等地を中心に、
2020年までに100店と、現在の6店から大幅に増やす。
高級豆を使い、通常のモスバーガー店で売っているコーヒーより
6割高いコーヒーや、通常店では扱わないケーキを売る。

ハンバーガー店は
消費者が低価格バーガーに流れ売り上げ不振に陥っているが、
カフェの要素を加味した店で販売をテコ入れする。

●「コメダ」に「ミヤマ」「ルノアール」
喫茶店系チェーンも参入で、戦国時代に!

 セルフ式カフェの全盛のなかで、
昔懐かしい純喫茶が再び脚光を浴びようとしている。
アジア系投資ファンドのMBKパートナーズは(2013年)1月15日、
東海地方を中心に喫茶店チェーン「コメダ珈琲店」を展開する
コメダ(名古屋市)を買収すると発表した。
全国への出店を加速させ、
いまの2倍以上となる国内1、000店体制を確立する。

 コメダの資本金は23億2、600万円。
MBKは2月に筆頭株主である国内投資ファンド、
アドバンテッジパトナーズ(出資比率78%)のほか、
サッポロホールディングス傘下の
ポッカサッポロフード&ビバレッジ(同12%)と
経営陣(同10%)から全株を取得する。
アドバンテッジは投下資金を回収するため2012年12年7月、
外食産業やファンドにコメダの買収を呼びかけ、
複数回の入札を経てMBKが優先交渉権を得た。
買収総額は負債も含めて430億円。

 コメダ珈琲店は1968年、
加藤太郎氏が名古屋市で個人経営の珈琲店として開店。
コメダという名前は実家が米屋だったことにちなむ。
70年から、郊外型のフルサービスの純喫茶として
東海地方を中心にフランチャイズ(FC)展開。
93年にFC本部の株式会社、コメダを設立。
2008年に全国展開を目指して
MBO(経営陣が参加する買収)を実施、
アドバンテッジやポッカコーポレーション
(現ポッカサッポロフード&ビバレッジ)が資本参加した。

 店舗数はコメダ珈琲店が465店、
甘味喫茶おかげ庵7店(12年11月末時点)。
12年2月期決算(単体)は売上高90億円、
営業利益22億7、600万円、
売上高営業利益率は25%を記録した。
FC店を含めた全店舗の売上高は320億円である。

“喫茶店王国”といわれる名古屋で、
コメダは圧倒的な店舗数を誇る有名店。
メニューは焼き立てのデニッシユの上に
ソフトクリームが乗ったシロノワールのほか、
みそカツサンドなど名古屋色が満載。
回転率を求めるセルフ式カフェと逆で「長居大歓迎」。
お客の平均滞在時間は1時間以上。
常連客100人以上の好みを記憶している
カリスマ店長がいる店もある。

 この名古屋式純喫茶ビジネスの全国展開に乗り出したのが、
安田隆之・代表執行役社長兼CEO(最高経営責任者)
兼COO(最高執行責任者)(52)。
京都生まれの神戸育ち。
兵庫県立長田高校を卒業し、
中央大学法学部に進学。
卒業後は大学院に進み修士となる。
86年大手石油会社モービルに就職し、44歳まで勤務。
05年、日本マクドナルドHDに入社。
総務、人事、広報などを統括し、
取締役上席執行役員として上級経営会議にも参加する立場となる。

 11年6月、日本マクドナルドHDを退職。
アドバンテッジにスカウトされ、
同年9月、顧問としてコメダに入り、
10月から社長に就任。
マクドナルドで培ったノウハウを生かして関東、
関西への出店の舵取りを任された。
MBKによる買収を機に、出店ペースを加速させ、
国内1000店舗の実現を急ぐ。

 コメダを買収したMBKは05年、
米投資会社カーライル・グループの
アジア地区担当幹部6人によって設立された、
日本、韓国、中国を拠点とする投資ファンド。
日本では、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンの運営会社や
田崎真珠、インボイスなどへの投資実績がある。
今後は、近隣のアジア諸国で
純喫茶ビジネスの展開を進めるという。


 東京都心を中心にビジネスマン向けの喫茶店「ルノアール」を
直営店方式で110店舗を運営する
銀座ルノアールは1月28日、
コーヒー豆の輸入販売大手、キーコーヒーの傘下に入った。
ルノアール株の21.28%を保有する筆頭株主で創業者の資産管理会社、
花見煎餅が同日、6億円で全株式を売却、
キーコーヒーの完全子会社になったためだ。
花見煎餅はオーギュストに商号変更。
ルノアールはキーコーヒーの持ち分法適用会社になった。

 銀座ルノアールは“昭和の喫茶店”の代名詞として知名度は高かったが
ドトールやスターバックスなどセルフ式カフェに客を奪われ、
苦戦が続いていた。
12年秋、キーコーヒーと資本・業務提携して出店手法を多様化した。
従来型の直営喫茶店に加え、
今後はセルフ式カフェのフランチャイズ店を増やす一方、
新業態の純喫茶を全国展開する。

 FC展開の軸になるのは、
カナダのシアトル系セルフ式チェーンの「ブレンズコーヒー」。
12年3月末、国内で7店を経営していたビーアンドエムを銀座ルノアールが買収した。

 新業態店は昨年12月21日、
埼玉県朝霞市にオープンした「ミヤマ珈琲」。
自然豊かな環境にあるログハウスをイメージしたコーヒー店で、
98席のうち76席が
主婦たちのおしゃべりに適した間仕切りのあるボックス席だ。

 キーコーヒーの傘下として、
セルフ式カフェ「ブレンズコーヒー」と
新業態店「ミヤマ珈琲」の両面作戦で老舗の復活に挑む。
ミヤマ珈琲は5年以内に全国で100店に増やす予定だ。

 コーヒーチェーンの店舗数は、
ドトール・日レスホールディングス傘下の
ドトールコーヒーが1399店(12年11月現在)、
スターバックスコーヒージャパンが955店(12年3月末現在)で2強だ。
これを追うのがコメダ珈琲店の465店(12年11月末現在)と
伊藤園が経営するタリーズコーヒージャパンの457店(12月5月末現在)。

 コメダ珈琲店は国内1、000店、
日本マクドナルドHDの「マックカフェ バイ バリスタ」も
1、000店の拠点数を目指す。
ドトールコーヒー、スターバックスコーヒー、コメダ珈琲、
マックカフェがコーヒーチェーン業界の
新しい四天王として出店競争にしのぎを削る。

 これらコーヒー専業店の前に立ちはだかるのが、
コンビニの入れ立てコーヒーという構図になる。

(文=編集部)


http://biz-journal.jp/2013/02/post_1462.htmlより