私の俳句.川柳.動画.日記.絵手紙【皆で470歳】

50から80才代のパソコン大好き仲間のブログ。
私の作品(俳句.川柳.動画.絵手紙).自然観察.徒然日記

江戸文化 広重 「東海道五十三次」 13 沼津

2009年07月04日 09時43分23秒 | ビンちゃん
<13> 沼津 【黄昏図】

逆のくの字を描いて曲がる道は狩野川沿いの堤であり、その先には三枚橋が架かり

その橋を渡ると沼津の宿です。黄昏時に真ん丸な月が昇り、旅人たちの足も、

宿場を目前にして急ぎがちになる。先頭を行く旅人たちから少し後から母娘と

大きな天狗面をしょった白装束の男が続く。この異様な天狗面が真ん丸な月の真下

に描かれているのが面白いですね。

真ん丸な月は画面全体に静かさと黄昏ゆく平和な一日の終わりを見届ける役割を

はたしている。また、沼津の宿に並んでいる土蔵の白壁を白く照らし、空の青と

対照的に情緒あふれる気分を盛り立て、異様な大きな天狗面は印象深い。

画面中に白色を多く用いたのが、左側に深い森を思わせて、暗闇の部分を重くして

いるのところは広重の構成力のさすがと思わせるところです。

                            byビンちゃん