Lonely Sigh
窓を開け放してFMのスイッチをいれる
迷い込んだ月明りが 鏡を見てる
私は7本目に火をつけて煙の中あなたを思い出している
独りの部屋は静か過ぎるほどなのにあなたの声は聞こえない
Lonely Sigh 夕べ泣いたことも
Lonely Sigh ペンを執れないわけも
Lonely Sigh あなたは知らないで
Lonely Sigh あの女性(ひと)の そば
湧き上がるこの想いあなたは知らぬ振り
術もなく詰りそうな運命を私は飲み込む
あなたはあなたの道を 私は私の道を歩き始めてる
独りの部屋は静か過ぎるほどなのにあなたの声は聞こえない
部屋の隅 膝小僧抱え顔を埋める私… Lonely Love
(注・詩の内容とブログ管理人ichiiのプライベートとは関係ありません。)
独り訪れた海
降り出した雨
飛び去るうみねこたち
煙る雨の琴線を避けるように
羽の軌跡を目で追う
残された一羽
堤防の上のブロンズ
朧(おぼろ)に白く浮かぶ輪郭の先
恋し気に見つめる水平線が霞む
あなたと来たかった
意地を張ってしまったけれど
今頃あなたは少しだけ慌てて
過ぎた時間に私を押し込む
海の見下ろせる
窓辺のテーブル
打ち寄せる波に
耳を傾けてみる
濡れた小さなキャンバス
足元に立て掛けて
コーヒーカップに
うみねこの行方を思う
あなたと来たかった
意地を張ってしまったけれど
今頃あなたは少しだけ慌てて
過ぎた時間に私を押し込む
淋しさの衣は雨色に滲みてく
ガラスの向うをただ1羽がよぎる
手の届かないところまで
この想いをどうかいっそ遠くまで
(注・詩の内容とブログ管理人ichiiのプライベートとは関係ありません。)
紙ヒコーキ
風が目を覚ます
空がゆっくりと深呼吸する
吸い寄せられるように窓を開けた
煉瓦色の屋根を超えて
旋回する白い紙ヒコーキ
窓の下には子供達がはしゃいでた
眩しい笑顔がキラキラと弾んでいる
無数の紙ヒコーキが
緩いカーブを描いて光に舞っていた
少しだけ昔へ帰ろう
切なくて甘酸っぱくて
胸がきゅんとしたあの頃…
宛てのない愛をそっと折りたたむ
指先で尾翼を整える
その手の甲に風を乗せ
掌(てのひら)で風を掴む
風の道を探りながら
静かに紙ヒコーキを押し出す
緩いカーブを描いて
紙ヒコーキが風に乗っていく
幸せを掻き集めて
気まぐれな手紙を書いた
コバルトブルーの封筒でポストに入れた
最後に残った便箋でもう1つ
下手な紙ヒコーキを折った
光で包んで飛ばした
透明な青い空を滑るように
紙ヒコーキが遠ざかる
今日はやけに空が眩しい
そうだ
大好きなキミに会いに行こう
紙ヒコーキに乗せた想い…
束の間のタイムスリップ