milkyway‥☆‥☆∵☆∵

心に通り過ぎるたくさんの思い
あなたにも どうか、届きますように…

箕面芸術祭「銀河鉄道の夜」後記

2012-03-15 18:08:20 | ダンス
「水仙月の四日」のことから。

ミルキーウェイがいただいたお話は、宮沢賢治の「水仙月の四日」というお話でした。
絵本にもなっています。

水仙月は2月のこと。2月4日…水仙の花が咲きだす頃、春の来る前の雪嵐の一日を描いたお話です。

町から戻ってきて峠の雪道を歩いている女の子を、雪ん子が見つけ、
ちょっとからかってやろう!と、雪オオカミに取ってこさせた木の枝を女の子にぶつけます。
目には見えないいたずらな雪ん子たちの仕業、女の子はその枝を拾って不思議そう。
それが可笑しくて、ちょっぴり嬉しい雪ん子達。

そこに雪の女王が別の雪ん子を引き連れてやってきます。
(絵本ではぼさぼさの髪の毛を逆立てた雪ばんばですが、それは気の毒なのでミルキーウェイでは一応、雪の女王ということに…)
2月4日は冬の最後の大嵐をおこす日。
さっきまで遊んでいた雪ん子も雪オオカミも、嵐になって働かなくてはなりません。
そこら中すべて荒れ狂う中、女の子は巻き込まれ翻弄されます。

周りも見えないまま無我夢中で嵐になっていた雪ん子が、女の子に気づきます。
そして、雪のふとんをかけてやって嵐から守ろうとします。
一晩中荒れ狂った雪嵐に満足した雪の女王は次の場所に移動し、朝には太陽が顔を出します。
お父さんが女の子を探しに来たことを見届けて雪ん子達は安心して去っていきました。

こんなお話でした。
絵本の世界を表したくて、女の子の衣装はそこからイメージしました。
風がうなる音は、音響の原さんと何度も何度も打ち合わせ、
最後には、リハーサルのビデオを確認しながら合わせていただきました。
おかげで本番はタイミングもばっちり!
ありがとうございました。

照明さんには、さらにたくさんのお願いを…。
私は舞台上にいてわからないので、リハーサル、ゲネプロと客席で見てくれていたミルキーウェイのスタッフ?
に確認し、撮っておいてもらったビデオも踊り終わるなり確認し、こちらの意図をお伝えしました。
プロの方に失礼かと心配もあったのですが「そういうことか!」と快く受け止めていただき、変更していただくことができました。
11日にはさらに工夫して下さり、客席でドキドキしながら見守ってくれた人達にも大喜びしてもらえました。
応えてくださった照明の松浦さん、スタッフの皆さんに心から感謝です。
ありがとうございました。

音楽も…。
月光の曲をアレンジした素敵な曲だったのですが、もう少しインパクトがほしくて、
頭に月光の第2楽章、最後のほうに第3楽章から曲を加えていただくことを提案しました。
大変な作業だったと思うのに石川さんは「面白い!」と編曲してくださり。
おかげで、曲に展開ができ、掴みやすくなりドラマティックな場面を作ることができました。

そうそう、私は雪からお父さんに衣装替えをしました。
毎回、ギリギリで一番苦しい時間でした。
でも、前日リハーサルの時から、演出助手の西さん始め、いつもホールでお世話になっている中村さん達スタッフの方々が、
私の段取りをわかったうえで次々と助けて下さり、余裕をもってスタンバイできるようになりました。
ありがとうごさいました。

そんなこんな、本当にたくさんの方に助けていただきながら、
見守っていただきながら舞台に立つことができました。
感謝感謝の水仙月の四日でした。
物語が半分でも皆さんに伝わっていたら嬉しいです。
ありがとうございました。