Mamiのひとりごと

楽しいことも、悲しいことも。

がん告知 その1

2007-01-29 | 私のつぶやき
「がん告知」という本があります。
著者は(現在は)千葉県がんセンター長の竜崇正先生
この本の後半にアンケート調査の結果がある。
興味を持った問と回答%をUPしてみます。

Q「がんをはじめて知った時の様子は?」
・ショックで目の前が真っ暗であった(17%)
・ショックだったが、すぐに受け止めた(54%)
・ある程度予期していたのでショックは少なかった(34%)
・その他(4%)
感想:私の想像以上に「受け止めることができるんだなぁ~」という感想を持ちました。

Q「抗がん剤について理解できたと思う方へ、それはどの点ですか?」
・有効性と限界について(13%)
・副作用について(20%)
・とにかく治療の一つなので試みたい(30%)
・医師の薦めなので従いたい(50%)
・理解ができたが受けたくない(11%)
感想:医師の考え方(薦めるか否か)により、患者さんの命を左右してしまうんですね。やっぱり主治医の選択は大切です。

Q「抗がん剤について理解できなかった方へ、それはなぜですか?」
・呆然として理解できなかった(0%)
・話が複雑でわからない(0%)
・実際どうなるのかわからず不安である(77%)
・説明が不十分であった(15%)
・その他(15%)
感想:言葉でどう説明をしても、実際に経験してみないことにはわからないというのが本音なのでしょうね。

Q「ショックや不安について誰の援助が必要ですか?」
・医師の援助(81%)
・看護師の援助(23%)
・家族の援助(48%)
・友人の援助(5%)
・不要である(7%)
感想:医師の次は家族…。家族が患者に対して十分な援助が出来るようになることが望ましいのですね。患者家族は勉強が必要だと改めて感じました。

Q「患者へ病名を知らせてよかったと思いますか?」
・良かったと思う(96%)
・告知は良いが真実を全て話す必要はなかった(2%)
・病名は伏せるべきだった(2%)

Q「病名を知らせてよかったと思う方へ、それはなぜですか?」
・かえって家庭内が明るくなった(17%)
・嘘をつかなくてよい(73%)
・患者は人生設計を考え直した(24%)
・介護がしやすい(35%)
・患者は残された人生を充実させている(15%)
・その他(2%)
感想:上の2つの回答から思うことは、病名を伏せることは嘘をつくことになり、それは思いのほか家族に負担が掛かることなのだなということ。

Q「患者さんにとって家族は大きな支えですか?」
・よく話し合うし、支えになっている(46%)
・あまり口には出さないが支えになっている(60%)
・むしろ患者が家族に慰められている(6%)
・わからない(2%)
感想:これは重複した回答もあるということだろうけど、黙っていても家族は支えになるという事の表れなのですね、なんだか安心。。。

Q「あなたの病状について、どのくらい医師から説明を受けたいですか?」
・詳しく知りたい(66%)
・簡単に知りたい(7%)
・医師の判断に任せる(26%)

Q「あなたの病気がたとえ治り難い病気でも本当の病名を知りたいですか?」
・はい(97%)
・いいえ(3%)

Q「もしも、あなたの病気が治り難い病気として、家族が病名を告げることに反対しているとき、あなたはどう思いますか?」
・それでも自分の責任において病状を知りたい(79%)
・家族などの意向に従う(20%)
・その他(1%)
感想:この上の3つのQは興味深い。つまり、患者はほぼ全員「病名をちゃんと知りたい」と思っているが、家族が反対したら思いなおす患者さんが約2割もいるのね。これは、患者は家族の考え方によって自分の考えを変えるってことなのでしょう。これってどうなんだろう…?

私は、どんな局面になっても、患者本人の意思が大切だと思うけれど、
患者は家族を大切に思うがゆえに家族の想いを優先させるんだな。。。
これは愛なのだろうか…?

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まんさくの花

2007-01-29 | 私のつぶやき
秋田県横手市の日の丸醸造「まんさくの花」

それも、「格別大吟醸」ですぞ!!

普通は手に入らないお酒だそうです。

マンサクとは“まず咲く”との意味で
春が近づくと枯れ木の中に黄色い花を
いち早くつけるのが、まんさくの花。

最初に春を感じさせてくれる花なんですね。

このお酒を飲みながら、春の予感を感じたのは
ここのところの暖かな気候のせいではありません。


ある人生の、、春の予感です。

人間には失敗もあります。
どうしようもない、間違いがあります。
世の中から取り残されたような孤独感を抱いて
黒い雲が覆う冬の季節にうずくまって
ゆっくりしか流れない時を
さぞかし恨めしく思っていたのではないかと思います。

身動きの取れない苦痛の中で
自分の心の声に耳を傾け、
これから自分がどうあるべきか…
ずっとずっと考えてきたのだと思います。

私に何ができるのか、
私自身も模索してきました。

大きな変革をしようとすれば
時に、大きな傷を負います。

誰もが幸せになるように…
そう望んでいることは同じでも
そのためには誰かが触れられたくないことに
忘れたいことに向き合わなければならない現実が待っています。


でも、でも、
勇気を振り絞って
一歩、歩み始めた。

それは何より嬉しいことです。

立ちはだかる壁は大きく重く
いかようもし難いものかも知れません。

でも、でも、
私達は何時でも応援しています。


あなたの勇気に敬意を表して
一歩踏み出した記念に飲んだ「まんさくの花」

この乾杯を忘れずに。
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研究班公開シンポジウム

2007-01-29 | 私のつぶやき
28日は厚生労働科学研究ヒトゲノム・再生医療等研究事業の「五研究班合同公開シンポジウム」へ行ってきました。
・東大医科研の成人臍帯血移植と血縁骨髄移植の成績比較
・幹細胞(CD34)を培養(?)して移植する方法
・Campath-1Hの研究発表
・インフォームド・アセント(小児ドナーへの説明)
・CD4のDLI
・非血縁ドナーのミスマッチ移植の検討
・間葉系の幹細胞がGVHDの治療に効果的なのではないか…
などなど、大変興味深い研究の発表がありました。

中でも、ALL(急性リンパ性白血病)はドナーとHLAの不一致があるほうが再発リスクが低くなるという、
以前は仮説?と言われていたことが証明されるようなデータが出ていたことに大変興味を覚えました。
ALLにはGVL効果が少ないと言われていたけれど、それは覆されたことになります。
しかし、移植関連死が決して少なくはないので、安易にミスマッチ移植へ走るのも懸念があるのではないかと感じたりしながら拝聴しました。
また、HLA(DNA)のミスマッチペアの中に重症のGVHDを引き起こす組み合わせがあるらしきことも判明しつつあるようで、今後の解析に期待が持てます。

ホント、血液疾患の治療や研究は目覚しく、日々進歩していることを実感しました。

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