ひとり井戸端会議

主に政治・社会・法に関する話題を自分の視点から考察していきます。

サイゼリヤのピザ代金返金を逆手に取る馬鹿

2008年10月27日 | 消費、環境、食品問題
「ピザ食べた」と高3うそ、サイゼリヤから4千円だまし取る(読売新聞) - goo ニュース

 ファミリーレストラン「サイゼリヤ」で販売されたピザの生地から有害物質メラミンが検出された問題を巡り、千葉県立高校3年の男子生徒が「ピザを食べた」とうそをつき、八千代市のサイゼリヤの3店から計約4000円をだましとっていたことがわかった。
 生徒は各店に謝罪して返金し、八千代署に経過を報告した。
 同署や高校によると、生徒は21日、サイゼリヤ3店を訪れ、代金をだましとった。インターネット上の日記に「こんなことをしたらもうかる」と書き込んだところ、生徒の高校に問い合わせが相次ぎ、問題が発覚。22日に保護者と各店を訪れて謝罪した。
 サイゼリヤは、申し出があればレシートがなくても返金に応じており、生徒は友人が返金を受けるのをみて詐取を企てたという。



 「悪事千里を走る」とはまさにこのことである。この高校生はミクシィ上でこのことについて書いたようであるが、この日記を全体に公開していたのだという。頭悪すぎである。普通に考えて、こういう事態になるとは思わなかったのだろうか。

 そもそも、この高校生のしたことはれっきとした犯罪である。刑法で言う詐欺罪に該当する可能性もある(246条)。本人は軽い気持ちだったとしても、罪に問われればそれ相応の罰を受けることがあり得たのだということだ。もっとも、今回はサイゼリヤ側がそのようなことはしないとしたからいいとしても。

 頭悪いついでに言わせてもらえば、サイゼリヤもそうである。レシートという、商品を購入したという証明なしに代金の返金に応じれば、こういう不届き者が出てくることなど、以前札幌の西友でBSEの牛肉販売問題で同じくレシートなしで返金に応じたところ、明らかに肉など購入していない、この高校生と同じ発想で金をせびりに来た者が続出し、売り上げ代金の4倍もの返金に応じたという「事件」があったばかりではないか。

 サイゼリヤよ、金銭が絡んだ問題で客の善意を当てにしては駄目だ。金は人を変えると昔から言われているではないか。返金に応じるとしても、レシートの持参を要求するべきだった。この点でサイゼリヤは決定的な選択ミスをした。今でこそ明らかに不自然な返金要求には応じていないとはいっても、対応策を講じるのが遅すぎた。そもそも、店員がピザを注文した客の顔とどれだけ頼んだ価格を把握でもできていない限り、この返金策はあまりにも危険過ぎた。

 だが、本当に憂慮すべきなのは、こういうことする輩が出てくることによって、本当にサイゼでピザ食べて返金を求めようとしている人の正当な権利行使が萎縮されることである。こういう者がいると、彼らまでも金稼ぎの馬鹿と同一視されて、代金返金要求に躊躇してしまうではないか。

 サイゼリヤには、これに懲りて食品の安全確保に徹して欲しいものだ。

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