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マイクのヘタうま写真館

馬を追いかけ、カメラ片手に東奔西走しているマイクのブログ

インビクタス/負けざる者たち

2010-02-17 22:14:10 | 映画レビュー
1995年のラグビーワールドカップはいろんな意味で驚愕の大会でした。

控え選手中心の半2軍に我が日本チームが145点取られて惨敗した対ニュージーランド戦。
そのニュージーランドを破って、初出場ながら初優勝を飾った南アフリカの快進撃。

国際試合からオミットされていたので未知数でしたが「強いらしいよ。」とは聞いていました。
でも、未だ見ぬ強豪っていうのは蓋を開けてみれば大したこと無いっていうのが相場と
思っていたから、オールブラックスに守り勝った南アフリカのディフェンスは衝撃的でした。

そんな見る人によってはノートライの凡戦。見る人によっては力の入る熱戦の舞台裏に
こんなドラマがあったとは・・・

「メイクマイデー!」と挑発し犯人を容赦なく撃ち殺してきたクリント・イーストウッドが
齢を重ねてたどり着いた「自己犠牲」の境地が『グラン・トリノ』だったとしたら本作は
「赦しによる統一」がテーマ。

はっきり言えばスポーツの政治利用に他ならないんだけど、あえて征服者の誇りを
擁護し支援することで国威を掲揚しようとするあたりマンデラという人は高度に政治家
だったんだなあと思う。「10億人が我が国に注目するのか。」といってほくそ笑む
シーンがあるんだけど、なかなかの策士ぶりです。

同時にアメリカで黒人のリーダーが誕生したこの時期に、サッカーワールゴカップを
控え、再び注目を集める南アフリカを舞台に、映画を撮るイーストウッド監督も策士
だよねえ。商業的にタイムリーじゃないと観てもらえないし、観てもらえないことには
メッセージは伝わらないんだから、一流の芸術家でありながら商業的嗅覚を持つ
御年80にして現役最強の映画監督です。

後半のラグビーのシーンも含め緊張感溢れる画面作りにも年齢を感じさせません。

映画は彼が出獄するところから始まっているので、生まれつき平衡感覚に富んだ
平和的人物のように見えるけど、元々はレジスタンスで政権側から言えば完全な
テロリストだったんだよね。

長い投獄の間に白人を観察し、研究し、結果的にやられてもやりかえさないという
方法を選択した彼の内なる変化にも興味のあるところ。「マンデラの名も無き看守」や
「遠い夜明け」も併せて見ることをお勧めします。

今度は愛妻家

2010-02-17 21:52:49 | 映画レビュー

だらしない役やると豊川悦司は上手いですね。

かわいい大人な薬師丸ひろ子とか一見サバサバの水川あさみとか
小心で生真面目な濱田岳とかみんな自分のフィールドで持ち味を発揮してるんですが
まあ予想の範囲は超えません。

そんな中、石橋蓮司のオカマ役は絶品でした。助演女優賞モノです!
あとワンシーンだけ出る井川遥がいい。

とまあ、作品の内容にまったく触れてませんがいくら「ネタばれ上等」の当レビューでも
書かない方がいい映画はあるわけで・・・。

と言いつつ、大ネタはかなり早い段階で判っちゃいますが。


牛の鈴音

2010-02-17 21:25:09 | 映画レビュー

泣きました、涙ってこんなに流れますか?っていうくらい。

私、この25年間、牛に食わせてもらってるし、その内2年間は牛小屋の上に住んで
文字通り牛と寝食をともにしたので、客観的に観れてないっていうとこはあると思うけど
このドキュメンタリーはただ老人と老牛の交流に感動するって話じゃないからね。

もちろんじいさんと牛の話が中心で、普段は草木のように寡黙なじいさんが
牛をほめられたとたんに饒舌になるシーンや、牛の食べる草が「毒になる。」と言って
農薬を使わない頑固さがとてもいい。

一方でこれはじいさんとばあさんの物語でもあるしばあさんと老牛の話でもある。
普段は文句タラタラで悪態ばかりついてるばあさん。でも痛む体で地面に這いつくばって
働くじいさんや都会で暮らす息子たちを思いやるやさしさも持ってるし、なによりとうとう
最期を迎えた牛にかけてやる言葉が・・・いやもう号泣ですよ。

この映画に出てくるじいさんばあさんっていうのは、私らの両親の世代にあたる。
韓国でも日本でもおんなじだけど、この世代の人達がものすごく頑張ったから
今僕らはのほほんと暮らせているわけです。

だからこの映画を観て湧き上がるのは両親への感謝の念です。
季節はずれの墓参りに行っちゃいましたよ。そういう力がある映画でした。


祝勝会

2010-02-17 20:35:50 | グルメ

ポチ快勝を見届けた後、ナリタブライアン記念館で買ったっきりになっていた腕時計の
電池交換と調整を依頼するため心斎橋のWAKOへ行き、どっかに行ってしまった
ラペルピンのレシーバーを注文するため大丸のダンヒルのコーナーに行く。
どちらも数週間かかるらしい。

その後、ポチの勝利を祝おうと、以前教えてもらった難波にある魚の美味しい店に
向かおうと思ったが、まだ4時前だったから…結局梅田に戻って阪急で京都に帰った。

しかし、この時点で「旨い魚喰おう!」モードだったのでまっすぐ家には帰らず
大丸裏にある漁師居酒屋「井川丸」に開店早々突入。



白子ポン酢、刺身の盛り合わせ、まぐろのカマのスペアリブ風、名物だという日向飯など
居酒屋なのに酒も飲まずに一人黙々と喰う。

一人じゃ飯が喰えないって人いるけど、私は全然平気。気を使う人と食事するくらいなら
「お一人さま」の方が気楽でいい。

ただ、一人でする勝ち祝いはあんまり楽しくないなあ。