トイチニッキ

旧ドイツニッキ
ドイツ駐在の日々から日本での小さな日々まで

手紙

2010-04-12 18:51:44 | おうち
昨日の深夜、日本から訃報が入った。
naheの祖父が亡くなった。

御歳102歳の大往生。

十何年前から何度か入院するようなことがあり
その都度「もう覚悟をしてください」と医師に言われるも
奇跡の復活を成し遂げてきた男、ロクゾーさん。

去年の年末もちょっと弱っちゃって
また「覚悟を」なんて話になったけど
「じいちゃんのことだからまた元気になるでしょ」と大して心配もしなかったし
現にちゃんと退院したし。
でも今回は完全復活とまではいかなかったか。
残念。


ロクゾーさん、naheの祖父であり文通相手。
もともと車で5時間かかる距離に住んでいたため
子供の頃から会うのは年に数回。
naheが結婚してますます距離が離れ
結婚してから会いに行ったのってたぶん2回だけ。
だけど時々手紙をやり取りしていたので
お互いの近況もちゃんとわかっていたし
他の親戚の情報もロクゾーさんから多々得ていたnahe。


ネットが普及してみんなメールでのやり取りになる中
継続して直筆の手紙をくれるのはロクゾーさんだけ。
ポストに手紙が入ってると嬉しい気分になったもんだ。
それがもう来ないのかと思うと非常に残念。


さすがに英語表記の宛名は書けないので
母の作った住所シールを使っていたロクゾーさん。
naheが引っ越したので新しいシールを早くよこせと
この前母に催促がきたらしい。
どんなことを書いて送ってくるつもりだったんだろう。


その前のnaheの手紙には
リハビリを頑張れとか、介護サービスを使いまくれと書いたから
「冗談じゃない。人の手なんか借りなくとももう平気だ。」
とでも書くつもりだったのか
忍者になった写真も送ったからその感想だったのか



ああ、さみしいなぁ。






何が一番寂しいかって
ロクゾーさんの話を共有できる人がそばにいないって事だ。
葬儀の席に行けたら
せめて法事の席にでも行けたら
そこに集まった人とロクゾーさんの思い出話で盛り上がって
もらった手紙とか公開しちゃって
ロクゾーさんの死を昇華させられるんだが。
今は想いが胸の中でグルグルまわるだけ。
さっき妹との電話でちょっと解消されたけど。








ロクゾーさん、また手紙を書くよ。