新書

2006-11-28 23:59:27 | ・読書・新聞・メモノート
三上の読書とは「馬上、厠上、枕上」ですが、
現代人にとっては馬上にあたるのが、電車のなかでしょうね。
私はもっぱら車中では新書を読みます。
ドア側なら、ときどき窓の外の景色にも眼をやりながら。 
文庫本より大きく、新書サイズはちょうどよく手にも馴染みます。
新書は1938年創刊の岩波新書に始まるそうですが、
啓蒙書など、今やあちらこちらの出版社から出ています。

PHP →PEACE and HAPPINESS through PROSPERITY
(繁栄を通じて平和と幸福を)
別冊PHPは、昔から子ども相手の職業柄、よく読みました。
小さい一冊ですが、ヒントいっぱいの大きな一冊でした。

おなじみリンボウ先生こと林望さんの著書
『「芸術力」の磨き方』がPHP新書
から出ていたので、
(→PHP新書(1996発刊)はペガサスがトレードマーク→)
ここ数週間、電車に揺られながら読んでいました。
なるほどと思える部分にはマーカーを引きながら、
そのなかで、ちょっとピックアップメモしておくと・・・。
   
・ものの見方として大切なのは、
 オブジェクトに対して感情的なアプローチじゃなくて、
 分析的な方法、ひとつひとつファクターに分けて細かく見ていくこと。
・結果としての知識より経験と筋道、方法論を身につける。
・まずは「考える」姿勢を身につけることが大事であり、
 「考える」という行為は「観察」と「比較」から始まる。
・対象を真摯に観察する。
・自分自身の審美眼なり批評能力なりを育てる気持ちが必要。
・収集した情報をいくら他人に伝えても、そこには自分らしさがまったくない。
・自分がその作品を通じて何を考え、どう評価するのか。
・自分なりの独自な見方を確立しようと思えば、批判的に読むこと。
・自分でものを考えるにあたって手がかりとして何か読みたいなら、
 なるべく多くのものを批判的に読む姿勢を忘れてはいけない。
・好きなものを深く探求すること、徹底的に掘り下げること。
・「核」になるものを持って、そこで自分の鑑賞力を鍛える。

なるほど、私にはどれも耳が痛い。
先人が何を言ってるか、注釈書をトレースしながらも批判的享受を心がける。
これですね!! 肝に銘じておきます。

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1 コメント

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リンボウ先生 (mityiyo)
2008-06-17 23:57:52
夢がひとつ叶って、リンボウ先生にお会いできました。
ご本の語り口と同じ、とってもステキなリンボウ先生でした。
建築もおくわしい、楽しいお話が伺えてうれしかったです。
どうもありがとうございました。
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