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彫刻家・細井篤/書道家・石原獨住「TWO VOICES」展が開催!

2009-10-16 23:39:03 | 現代アート

彫刻家・細井篤・書道家・石原獨住の二人展が、飯田市上郷のアートハウスにて開催された。
2009年・10/15~10/27(定休日・水)
国内外において活躍する細井篤(東京在住)が地元の飯田市にて開催するのは初めてのことである。近い処では、1998年の上伊那郡飯島町の小蕪亭における展覧会位であろうか。
先般、当ブログにて紹介した愛知県立美術館に常設展示されている大型のスカルプチャーとは対照的に、「」の平に収まる程の小品6点が展示されている。とても小さな作品ではあるが、ここ数年における細井の感性が色濃く反映されている。
細井の作品は大抵、視点・多様体・光と影・空間の切除から構成されている。一種、位相幾何学とも内耳の器官(蝸牛内・コルチ器)のようでもある。だが、数式によって計算しているのか?と細井に問うと“感覚”だけだと言う。その感覚は、空間に切り取られたテレビモニター・ビルと家との隙間に切り取られた青い空・黄昏が落とす影、成田亨デザインのブルトンやキングジョーなど、おそらく少年期における憧憬の記憶が、作品に反映しているのではないかと私なりに想像する。
今回の1本の針金から作り上げられた小作品は書道家・石原獨住の作品と連鎖呼応して、先端に近づけば近づくほどブラウン粒子の様な繊細さと震えるような不確定さを、偶然にも演出しているのではないかと思う。

“私たちが目の当たりにする線と空間は時と供に日々生まれ変わっている”      by metro






彫刻家・細井篤・Atsushi Hosoi のホームページ・興味がある方は下記のアドレスからご覧ください!
http://www.a-hosoi.com/

細井は10代の頃、一見社交風には振舞ってはいたものの、どこか別の場所に誰ひとりとして踏み入れることができない”心の空間”を持っていた。その空間の中に、今日に至る作品の原点が収納されていたのかも知れない。


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