男の隠れ家

「…さん宛に『男の隠れ家』というところから電話です」



　仕事中、突然ヘンな会話が聞こえてきて、手が止まってしまった。
　え？？今、なんて？？
　誰宛にかかってきた？？
　
　なにがおもしろいって、
電話を取次いだ、総務のＫさんの無表情加減。
どうして何事もなかったように話せる？？

　どうにもこうにもじっとしていられなくなって、
み～は周りの人を見回した。
Ｓ主任とＡ主任は今の会話が聞こえたらしく、
顔を見合わせてビミョウに笑う。

（今、誰宛って言ってた？）
（会社にかかってくるってどぅいぅことかね？）

　今度は、み～たちの様子を見て、
会話を聞いていなかった人たちまで、
（なにがあったの）と、ソワソワしはじめた。



後日、本屋さんで『男の隠れ家』といぅ雑誌を見つけたよ。
これのことだったのかな？

取材や広告掲載の用件で　会社に電話がかかってきても
なんらフシギはない。
だとしたら、み～はトンだ勘違いをしていたみたい。


こだわりのある、良質なオトナの、
かっこいぃライフスタイルマガジン。
男の隠れ家オンラインはこちら