パリ郊外の小さな町ヴァルモンドワ。美しい庭園が広がる一軒の邸宅。名のある画家だった
大叔父が生前使っていたアトリエで、母エレーヌ(エディット・スコブ)が、家と大叔父の
膨大な美術コレクションを守っていた。彼女の75歳の誕生日、3人の子どもたちが顔を揃える。
それぞれに独立し、忙しい日々を送る兄妹に負担にならないようにと、死後の準備を進めていた
エレーヌ。長男のフレデリック(シャルル・ベルリング)に、自分が死んだら家も美術品も売却処分
してほしいと頼む。それに対しフレデリックは、売却なんてしない、子どもたちで受け継ぎ
守っていくと反発するが・・。
まるでドキュメントのようなナチュラルな雰囲気のある映画でしたし、
これだけの邸宅を持っていて財産もあるという人はそうそういないんですが、
なんとなくどこにでもあるような家族の様子が映し出されていて、こういうの
好きだわ~~~と思いました。
オルセー美術館の20周年記念企画作品だったとのことで、オルセー美術館
全面協力。そして美術館に展示されるような価値あるものの中で生活している
人たちの、普通の生活・・家族の集まり、遺産の相続などなどを描きながら、
家族それぞれが、家や風景にさらりと溶け込んでいる様を見事に描いてありました。
エレーヌの娘・アドリエンヌとして、ジュリエット・ビノシュが
出ていたんですが、今回はブロンドだったので、ちょっとイメージが
違っていました。そして次男のジェレミーにジェレミー・レニエ。
先日見た「ロルナの祈り」の時は役柄上ものすごく痩せて、ちょっと
情けない男性を演じてましたが、今回は普通の体形に戻ってましたし、
中国でバリバリと働くビジネスマンの役を、これまた見事に演じてました。
で、上記の娘と次男は、もうフランスにはいない。
アドリエンヌはアメリカ、ジェレミーは中国。長男だけがパリに住み、
彼だけが母の、そして大叔父の残した美術品と邸宅を持ち続けていたい・・と
思ってるんですよね。この3人の兄弟のやりとりが、とても自然で、
きっとこういう問題が起こったら、こんな風に話し合って、こんな風な
やりとりをするかもしれない・・というものでした。
とても自然で、ありそうな感じ。この会話のナチュラルさにも魅了されました。
母エレーヌは、子供たちのことをしっかり見抜いていた。
彼女の遺言は切なくも現実的。
彼女の死を映像では描かず、子供たちの様子で描くところ、自分が死ねば
起こるだろう、悲しみ・混乱、そして変化を綴るこの描き方が良かったです。
何度も暗転してシーンが変るところがあって、そこはあまり好きじゃ
なかったんですが。(先日見た「追憶の切符」の時も同じ事を書いたような(^_^;))
エレーヌとともにこの邸宅で生活していたお手伝いのエイローズ(イザベル・
サドヤン)の言葉や視点も少しずつ入っていて、彼女の言動はとても
印象に残りました。花瓶には花を生けてあげないと・・。まさしくそうかな、と。
絵画や調度品を美術館で見るのも、それはそれで美しいし、良いもんだと
思いますが、人の住む家にあって、自然光に当たってこそ、本当は生き生き
するものなのかもしれませんね。
ずっと淡々と進んで言った物語も、ラストでは世代が変り、長男フレデリックの
娘たちのシーンになる。そこでがらりと印象が変わり、あ~・・と
ガッカリする気持ちと、これもまた一つの姿だよね、と思う気持ちが
交錯したんですが、あって良かったと思えたこのシーン。
そしてその後に来るラストシーンは、あ~・・・なんという美しさと
優しさに満ちてるんだろう・・と思って、ぐぐっと気持ちがまた
盛り上がりました。余韻の残る家族の物語でした。
個人的お気に入り度4/5
大叔父が生前使っていたアトリエで、母エレーヌ(エディット・スコブ)が、家と大叔父の
膨大な美術コレクションを守っていた。彼女の75歳の誕生日、3人の子どもたちが顔を揃える。
それぞれに独立し、忙しい日々を送る兄妹に負担にならないようにと、死後の準備を進めていた
エレーヌ。長男のフレデリック(シャルル・ベルリング)に、自分が死んだら家も美術品も売却処分
してほしいと頼む。それに対しフレデリックは、売却なんてしない、子どもたちで受け継ぎ
守っていくと反発するが・・。
まるでドキュメントのようなナチュラルな雰囲気のある映画でしたし、
これだけの邸宅を持っていて財産もあるという人はそうそういないんですが、
なんとなくどこにでもあるような家族の様子が映し出されていて、こういうの
好きだわ~~~と思いました。
オルセー美術館の20周年記念企画作品だったとのことで、オルセー美術館
全面協力。そして美術館に展示されるような価値あるものの中で生活している
人たちの、普通の生活・・家族の集まり、遺産の相続などなどを描きながら、
家族それぞれが、家や風景にさらりと溶け込んでいる様を見事に描いてありました。
エレーヌの娘・アドリエンヌとして、ジュリエット・ビノシュが
出ていたんですが、今回はブロンドだったので、ちょっとイメージが
違っていました。そして次男のジェレミーにジェレミー・レニエ。
先日見た「ロルナの祈り」の時は役柄上ものすごく痩せて、ちょっと
情けない男性を演じてましたが、今回は普通の体形に戻ってましたし、
中国でバリバリと働くビジネスマンの役を、これまた見事に演じてました。
で、上記の娘と次男は、もうフランスにはいない。
アドリエンヌはアメリカ、ジェレミーは中国。長男だけがパリに住み、
彼だけが母の、そして大叔父の残した美術品と邸宅を持ち続けていたい・・と
思ってるんですよね。この3人の兄弟のやりとりが、とても自然で、
きっとこういう問題が起こったら、こんな風に話し合って、こんな風な
やりとりをするかもしれない・・というものでした。
とても自然で、ありそうな感じ。この会話のナチュラルさにも魅了されました。
母エレーヌは、子供たちのことをしっかり見抜いていた。
彼女の遺言は切なくも現実的。
彼女の死を映像では描かず、子供たちの様子で描くところ、自分が死ねば
起こるだろう、悲しみ・混乱、そして変化を綴るこの描き方が良かったです。
何度も暗転してシーンが変るところがあって、そこはあまり好きじゃ
なかったんですが。(先日見た「追憶の切符」の時も同じ事を書いたような(^_^;))
エレーヌとともにこの邸宅で生活していたお手伝いのエイローズ(イザベル・
サドヤン)の言葉や視点も少しずつ入っていて、彼女の言動はとても
印象に残りました。花瓶には花を生けてあげないと・・。まさしくそうかな、と。
絵画や調度品を美術館で見るのも、それはそれで美しいし、良いもんだと
思いますが、人の住む家にあって、自然光に当たってこそ、本当は生き生き
するものなのかもしれませんね。
ずっと淡々と進んで言った物語も、ラストでは世代が変り、長男フレデリックの
娘たちのシーンになる。そこでがらりと印象が変わり、あ~・・と
ガッカリする気持ちと、これもまた一つの姿だよね、と思う気持ちが
交錯したんですが、あって良かったと思えたこのシーン。
そしてその後に来るラストシーンは、あ~・・・なんという美しさと
優しさに満ちてるんだろう・・と思って、ぐぐっと気持ちがまた
盛り上がりました。余韻の残る家族の物語でした。
個人的お気に入り度4/5
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メルさんにこんなこと言ったら笑われてしまいますね。
朝、近くの里山まで写真撮りに行ってきたんですよ~(笑)。
その後、お忙しいのでしょうけど、ブログ更新がされているので、大きな変化はなくお過ごしかと思っています。
この映画、メルさんお好きでしょって来てみましたら、お星様いっぱいでしたね。
私も良かったです!!
確かに終わりのほう孫たちの話は、ちょっとケタはずれのような感じもしましたが、またそれも有りなのでしょうかね~。
お洒落な映画でした!
おぉ!本当にちゃんと(?)積もったんですね~!
ニュース等で見ましたが、雪に覆われた都会というのも綺麗だなぁ~・・と思いました。
が、都会は雪に弱いですから、綺麗なんて言ってる場合じゃないのかも(^_^;)
息子が電話で、横浜も10cmくらい積もったと言ってました。
こちらもほぼ同じ、10cm。
ただ、次の日、昨日の朝ですが、わりとべちゃべちゃ雪でしたので、マイナスの世界になっていた朝のうちは、べちゃべちゃの水分の部分がまるっきりの氷になって、完全にスケートリンク状態になってました~(^_^;)
怖かったです、歩くのが。
小米花さんは、里山まで写真を撮りに行かれたんですね~♪
さぞや綺麗な風景だったことと思います。
まだお邪魔してないけど、もしかして記事にあっぷされてるのかな?!^^
是非またその写真を見せて下さい♪
>ブログ更新がされているので、大きな変化はなくお過ごしかと思っています。
実は大きな変化はあったのです・・・
24日の朝に義母が亡くなりました。
というわけで、3日ほどブログは放置状態にしていたんですが、その後はちょくちょく時間を見つけて、それまで記事にして下書き状態だったものをアップしたりしてました。
仕事も、私の場合どうしても休めないので、結局葬式の次の日から仕事を始めざるを得なかったし、休んだ2日分の授業を、ぎゅうぎゅうとその後に詰め込んで、いつもよりも忙しい仕事状況でした。
でも、まだその後の手続きが残っているものの、2~3日前から、ほぼ通常通りの日々になりました。
で、この映画ですが
よくわかりましたね~、さすが私の好みがわかってる小米花さん(^ー^* )フフ♪
大好きでした~!
とてもリアルで、こんな風になるんだなぁ~・・としみじみしました。
ラストのあの若者たちは、ふぅ~・・という感じでしたが、あんな風に世代交代していくんだろうなと感じました。
そうそう、ほんとお洒落な映画でもありましたね~。
出てくる方々、みんな素敵でした。