タクシードライバー、76年、スコセッシ監督。
デニーロ、Sシェパード、Hカイテル、Jフォスター。
若い頃に見て久しぶりに、しっかり見たら15分位で、
これ、Bハーマンのテーマ曲がなかったら、
評価下がったかもしれないと感じた。
気だるく切なく哀しい諦念感がある、アルトサックス音、
これがなければ違う映画になっていただろう。
サックス奏者はトムスコット、69歳、聞いたことある人。
映画と音楽の関係は、評価を左右する強いものだと思っている。
ハーマンは、ヒッチコック映画の方だったが、
この映画のレコーディング後、12時間後に死亡したので遺作だそう。
驚いた。
デニーロの代わりに死んだみたい^ ^
冒頭、長めにデニーロの目のドアップが続くとは。
スコセッシ作品は、ナレーション、モノローグが多い。
これもそうだった。
エイジオブイノセンス、も同じくそう。
ここではデニーロのモノローグがかなりある。
音楽効果とともに、美術がいい。
当時のNYの危険で怪しい地域の陰鬱感、闇が溢れる。
フォスター演じる13歳のアイリスの部屋にはキャンドルが多数ともり、
インテリアもよく見ると凝っている。
アパートなど建物も存在感がある。
そしてタクシー自体が主役でもあった。
メーター、後部座席の客、タクシーが何かを見ている、
走りながら、デニーロ役、トラビスの代わりに。
トラビスはベトナム戦争へ行き、元海兵隊だった。
精神状態を考えると、ベトナム帰還兵が多数かかった、
PTSDだと思う。
不眠、焦燥、孤独感に苛まれる日々が続く。
睡眠は人に取りとても大切なこと。
眠りがとれないと、脳神経伝達が狂っていく。
ドーパミン、セロトニン、アドレナリンなどの伝達が正常でなくなる。
伝達が狂うと、トラビスのようなハイ、ローが
混ざった亜混迷、混沌状態になる。
彼は精神科へ直行すべきだったが、米でも七十年代、
まだ精神科へすぐ、ではなかったか?
シェパード演じるベッツイ、を誘うが、映画はかなりのポルノ!
日活ロマンポルノではない(^_^)
周りが見えない精神状態が続いている。
当時は、多分、あまり言われていなかっただろう
ベトナムからの帰還兵の疾患が、描かれていた。
なので、病の映画でもあった。
ラスト、トラビスは正当防衛ではないのに、撃ち
英雄としてメディアに絶賛されてしまう~
黒人とギャングだから?
アイリスを助けたのは事実だが、疑問が残る。
記億では、トラビス、死んだような~違っていた。
記憶もあやしくなっている(^_^)
デニーロの元妻も売店女性役で出演。
スコセッシ監督は五回結婚、三回目はイザベルロッセリーニだった。