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みち草・・・・神経系

2013-04-04 09:00:00 | colloidナノ
脳の構造と思考

動物の脳における電気的な活動は、1875年にリチャード・カトンによって最初に発見された。

これらの反応はカリウム・イオンで促進され、ニューロンからナトリウム・イオンを放出し、カリウム・イオンの細胞内濃度を回復するために、活動後に余分のエネルギーが供給されるようにと自然の「フィードバック」のしくみになっているのであろう。

こうして、脳の組織に対するカリウム・イオンの重要な影響は、組織切片での実験で明らかにされてきたが、生きて活動している神経細胞の中で恒常的に起こっている、かなりの強度の代謝上の調節を反映しているものであろう。


他方、嫌気性の条件のもとでは、カリウム・イオンは、脳の皮質の組織切片の解糖に、迅速で激しい阻害効果を及ぼす。

虚血部のニューロンの周囲には、その前の神経活動のためにか、組織の損傷または出血のために、局所的にカリウム・イオンが過剰に存在しているであろう。

このような条件のもとでは、虚血部の神経細胞は、嫌気性の解糖によって供給される主な残りのエネルギー源をも奪われることになるであろうし、解糖自体もカリウム・イオンによってかなり阻害されていよう。

虚血による損傷に対する脳のニューロンの特有の傷つけられやすさは、つまり、部分的にはエネルギーの連続的な供給に対する要求がこれほど強い組織での酸化的リン酸化の停止によるとともに、皮質の嫌気性解糖に対するカリウム・イオンの阻害効果にもとづいているのであろう。



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