沖縄あれこれ情報ブログ

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ウチナー(沖縄)の世界遺産・首里城その4

2006年01月12日 20時17分15秒 | 日記・エッセイ・コラム

24560037 さて、これはなんだと思いますか?

これは前回ご紹介した漏刻門(下の写真)と関係があります。

実は漏刻とは中国語で水時計の意味なんですね。

それにしても時刻が漏れると書いて水時計だとは言い得て妙ですね。。。

外見からは分かりませんが漏刻門の上の櫓(やぐら)には時間を計る水槽があったのですね~。。。

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さて、先ほどの正解ですが漏刻門の水時計に対してこれは(上の写真)・・・・・そうです、日時計なんですよ。

正式には日影台(にちえいだい)といいます。

これら水時計と日時計はセットになっていて、琉球王国時代の首里城では漏刻門で詳細の時刻を計り、日影台で正午と午前、午後のおおよその時刻を計り、太鼓をたたいて時刻を知らせたのです。

水時計と日時計のセットで時刻を知らせるというのも意外ですよね。

ちなみに、この時刻は現在の日本標準時刻に対して約30分の遅れがあるとのことです。

今でこそ電波時計なるものがあって100年??に1秒の誤差だとかいわれているのに現在の時刻と約30分の誤差というのはすごく人間的というか何かほのぼのとしたものすら感じます。

大体、電波時計が100年?に1秒の誤差だといわれても普通の人間が100年も200年も生きられるワケがないでしょうに・・・・・・・・・・・。。。

かくいう私の時計はアナログ時計ですが標準時刻に対して正確に1分の誤差があります・・・・・・これは単なるジョークです。。。

まあ、それはどうでもいいとして、次に進みます。

これはなんだと思いますか?

一見休憩所のような外見ですね~

それでは中を覗いて見ましょう。

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これです↓24560039

これはさきほどの供屋といわれる建物の中に吊されている鐘です。

実はこれが数年前に沖縄で開かれた先進国首脳会議、いわゆるサミット会議の会場となった万国津梁館の生みの親なんですよ~。。

そうです、これぞまさしく「万国津梁の鐘」です。

これは1458年に鋳造されて首里城正殿の前に掛けられていたそうです。

鐘本体にはこういう意味の銘文(漢文)が刻まれています。

「琉球王国は南海の美しい国であり、朝鮮、中国と日本との間にあって船を万国の架け橋として貿易によって栄える国である。」

つまり、万国津梁とは「世界の架け橋」という意味があるワケです。

四方を海に囲まれた小さな国がまさしく海洋王国として世界を相手に貿易を行い、生き抜いてきたワケです。

ここに先人のたくましさを感じます。

ある意味、世界の架け橋であるかつての海洋王国「琉球」でサミット会議が開催されたことは決して偶然ではないように思います。

当時の歴代の琉球王はきっとあの世で満足していることでしょう。

あっ、それから決して忘れてならないのはサミット会議をウチナー(沖縄)に誘致したのは元首相の小渕さんであり、小渕さんはサミット会議の前に急死されました。

小渕さんもきっとあの世で満足されていると思います。

その意志を受け継いでサミットに臨んだのが当時の森首相でしたね。

この首里城もサミットの首脳陣を接待する場所として使われたのですよ。

まさしく王国時代の冊封使やペリー提督一行の接待を彷彿とさせました。

歴史は繰り返すといいますが、こういう歴史は何度でも繰り返して欲しいものですね。

さて、そろそろ紙面が尽きてきました。

次回に続きます。

アンシェーヤ!(それでは!)