益古時計の日々

カフェ&ギャラリー&ステイ(宿泊)の益古時計から送る日々の徒然

あいさつの話(マニュアル編)

2009-01-16 20:29:36 | Weblog
 前回に続き挨拶の話をしようと思います。前回も書いたように挨拶ひとつでお店の印象というのはガラリと変わってくるものだなと実感しながら日々営業しています。ハード面(設備)がどんなにすばらしくても、ソフト面(挨拶を含む接客など)が悪いとそのお店にはもう行こうとは思いません。逆にソフト面がすばらしければ、多少ハード面がよくなくとも許せるものです。
 挨拶がすばらしいと感じるお店ももちろんいっぱいあるのですが、最近はチェーン店はもとより、個人店でもマニュル的な挨拶だなと感じることが非常に多くなりました。正直、益古時計のスタッフにも過去に何度か注意したことがあります。とくに益古時計に来る以前に、販売や飲食の仕事をしていたことのある若いスタッフは、本人は意識していなくともマニュアル的な感じが抜けていないなと思うときがあります。そういうところで仕事をしたことのないスタッフでも、今の若い人たちは子供の頃からコンビニやファミレスが当たり前にあった中で育ってきているので、マニュアル的な挨拶が染み込んでいるように感じることが多々あります。
 最近とくに気になるのが、ひとりのスタッフが挨拶をすると他のスタッフがそれに続いて挨拶をするというのがごく当たり前にマニュアル化していることです。それがダメというわけではないのですが、中にはお客様に対して挨拶をしているというより、ひとりのスタッフの挨拶に、ただあわせてマニュアル的に声を出しているだけと感じることが多いです。思い出せば誰にでも心あたりはあると思うのですが、お客さんの方を見るわけでもなく、ひとりのスタッフの挨拶に他のスタッフがただ声をあわせて声を出しているだけ、そういうお店って最近特に多くないですか?
 以前スタッフに「ながら挨拶」はするなという話をしました。作業をしながら手を休めるでもなく、ましてやお客様の方も向かないで、他のスタッフの挨拶に声を合わせるだけだったら、時と場合によってはしない方がましだと言ったことがあります。ただ、作業によってはなかなか手を止められない場合もあるのですが、せめてきちんとお客様の方に顔を向けて、他のスタッフが言ったからそれに合わせるのではなく、あくまで自分のタイミングで挨拶をするようにと心がけています。
 前述のように挨拶ひとつでお店の印象って大きく変わります。ましてや益古時計のようにスタッフが何人といる中で、マニュアルではない挨拶の共通意識を持たせることって思いのほか難しいものだなと経営者として感じています。
 「たかが挨拶、されど挨拶」挨拶の大切さを感じつつ、かつその気持ちを常に忘れないでいたいと思います。居酒屋的なテンションの高い挨拶でもなく、デパートやホテルのようなかしこまりすぎた挨拶でもなく、ましてやチェーン店のようなマニュアル的な挨拶でもなく、益古時計らしい挨拶を心がけてこれからもお客様に接して行きたいと思います。
 ところで益古時計らしい挨拶ってどういうのでしょうね?抽象的な言い方ですが、しいて言えば「優しいあいさつ」ってところでしょうかね・・・。

 写真は先日書いた秘密の場所(牧場)に行く途中の小道です。車の通ることのできない落ち葉が敷き詰められた道を歩くということは、今の世の中それだけでとっても贅沢なことだなと思いました。