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All Things Must Pass / George Harrisonへの道

2008-01-24 04:16:19 | Beatles



1943年生まれだから、このアルバムが出た時は27歳。
7人の小人と一緒に写っているカバー写真は、ドワーフの親分みたいな雰囲気です。
とても27には見えないです。。。

ということで、このアルバムは、ジャケット退きでした。
で、高校時代のY君から借りて聞いていました。

ところが、聞いてみると、まず、1曲目からビックリしました。
まるで、朝もやを突いて、朝日が射したような清々しさ。
なんとなく曖昧模糊とした霞に包まれているような雰囲気。
ソロになったばかりのジョンとポールは、アルバムの中でもお互牽制し合っていたし、
そもそも偉大なビートルズの影からどうやって抜け出すか、模索中見たいだったのに対して、
ジョージのこのアルバムは、確固とした世界を作り上げています。
それは、まるで信仰による、ジョージの心の中の清々しさのようなものなのでしょうか。
とても、ピュアで、それでいて芯の強い意志のようなものを感じます。

プロデュースは、フィル・スペクターとジョージ・ハリスン自身。
なんでも、フィル・スペクターはこの時既にかなり心が病んでいたようで、殆どジョージのセルフ・プロデュースのようだったそうです。
というわけなのでしょうか、フィル・スペクターの華やかな「音の壁」のイメージをのこしつつも、ジョージ・マーティンのようなストリングも聴けるし、なんといってもジョージらしい奥ゆかしいサウンドに仕上がっています。
LP時代には確か3枚組というこの大作の、1曲目「I'd Have You Anytime」から「Hear Me Lord」を、うまい具合にジョージ色に染め上げています。
そしてこれらの曲は、どの曲も、聞くたびに心が洗われるような気分になります。

そして、再び驚かされるのが「Apple Jam」と銘打たれた「Out Of The Blue」からの5曲。
ビートルズって、どちらかというと、楽曲勝負の人たち、という意識がありました。
そして、歌ものが中心、と勝手に思っていました。
その、勝手な思い込みを打ち破るのが、Apple Jamの曲たち。
延々と続く、楽しげなジャムセッション。
そういえば、ジョージは「ギターのコードを沢山知っている」から、とビートルズ誘われたと記憶しています。
ジョンとポールというフロントメンの影に隠れてはいましたが、ビートルズの楽曲担当をしっかりと勤めていました。
クラプトンとの交友など、ジョージはプレーヤーとしての自分を意識していたのかも知れません。、

Apple Jamの5曲は、どの曲も楽しげなジャムセッションです。
火の出るようなプレイの応酬、というよりは、みんなで楽しく作り上げているジャムセッション。
手の内を知り尽くした、気の置けない仲間たちの演奏、といった雰囲気にまとまるもは、ジョージの人柄から来るものでしょうか。

[All Things Must Pass]
[Disc 1]
1.I'd Have You Anytime
2.My Sweet Lord
3.Wah-Wah
4.Isn't It A Pity (Version One)
5.What Is Life
6.If Not For You
7.Behind That Locked Door
8.Let It Down
9.Run Of The Mill
10.Beware of Darkness
11.Apple Scruffs
12.Ballad Of Sir Frankie Crisp (Let It Roll)
13.Awaiting On You All
14.All Things Must Pass

[Disc 2]
1.I Dig Love
2.Art Of Dying
3.Isn't It A Pity (Version Two)
4.Hear Me Lord
5.Out Of The Blue
6.It's Johnny's Birthday
7.Plug Me In
8.I Remember Jeep
9.Thanks For The Pepperoni

Pwesonel:
Drums and Percussion:
 Ringo Starr, Jim Gordon, Alan White
Bass Guitar:
 Klaus Voormann, Carl Radle
Keyboard:
 Gary Wright, Bobby Whitlock, Billy Preston, Gary Brooker
Pedal Steel Guitar:
 Pete Drake
Guitar:
 George Harrison, Eric Clapton, Dave Mason
Tenor Saxophone:
 Bobby Keys
Trumpet:
 Jim Price
Rythm Guitars & Percussion:
 Badfinger
Mal Evans: Tea; Sympathy;
 and Tambourine
 and introducing the George O'Hara-Smith Singers
Orchestral arrangements by
 John Barham.

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見切り発車的に始めたジョージ・ハリスンへの道。
この先どうなることやら。
えと、最初の2枚は、ビートルズ解散前ということなので、ちょっと別格扱い。
道のスタートはこのアルバムからとさせていただきます。

なお、今後、こちらのサイトを頻繁に参照させていただくことになると思います。
George Harrison: Albums, Songs and Lyrics





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