ある日、電車の中の吊り広告に目が張り付いてしまいました。
この写真は、ジョー・ザビヌル?
龍宮社というところから出ているZという雑誌。
曰く「青二才禁止! 55歳以上限定!!」
団塊の世代の退職後のライフスタイル間が新といったところでしょうか。
その創刊号の車内吊り広告にジョー・ザビヌルが登場していました。
驚いたことに、2号の吊り広告もまたジョー・ザビヌルでした。
その広告を見ている間に、ウェザーリポート(以下WR)を聞いてみようかな、という気持ちになりました。
WRって、兄が何枚かアルバム持っていたので、それを横から聞いていただけでした。そのころは、ソフトマシーンやGONGなどカンタベリー系のロックを聞いていたので、WRはちゃんと聞いたことありませんでした。
そこでTSUTAYAから何枚かまとめて借りてきて聞いてみました。
まず最初は1stアルバム「Weather Report」。
でも、その前に予習として、WRの歴史を振り返ってみました。
マイルスデイビス暦にWRのdiscographyを記してみました。
1969
M: In a Silent Way
M: Bitches Brew
1970
M: Live/Evil
M: Black Beauty
M: Get Up with It
M: at Fillmore
1971
W: Weather Report
1972
M: On the Corner
M: in Concert
W: I sing the body electric
1973
W: Sweetnighter
1974
M: Dark Magus
W: Mysterious Traveller
1975
M: Agharta
M: Pangaea
W: Tale Spinnin'
1976
W: Black Market
1977
W: Heavy Weather
1978
W: Mr. Gone
1979
W: 8:30
1980
M: The Man with the Horn
W: Night Passage
1981
M: We Want Miles
W: Weather Report
1982
M: Star People
1983
M: Decoy
W: Procession
1984
M: You're Under Arrest
W: Domino Theory
1985
M: Aura
W: Sportin' Life
1986
M: Tutu
W: This is This
1987
M: Siesta
1988
M: Amandla
1990
M: Dingo
1991
M: Doo-Bop
確かIn a Silent Wayにショーターとザビヌルが参加しているので、WRとしての1stアルバムはそれから2年後のリリースとなります。
電化マイルスがアガ・パンに向かってより混とんとしたもの/渾然一体としたもの向かっていくなかで、WRはTale Spinnin'に向けて、フュージョン化していきます。
そしてジャコ・パスのいた絶頂期を経て、80年のマイルスの復活とともにラストアルバムThis is Thisに向けて最終コーナーを曲がった。
・・・そんなイメージがあります。
それはさておき、1stアルバム。
1曲目「Milky Way」。
銀河の中を飛び交っている、ビッグバンの名残の電波のような、グガーンと響くキーボード。フッと一音だけ吹かれるサックス。WRの「スペイシー」と評される音が、その後のWRワールドへの導入部になります。
この曲、iPodで聞くとその他の意図した、あるいは意図しないノイズが混ざり合って、ますます宇宙的です。
1stアルバムなので当然なのかもしれませんが、WRらしさが十分発揮されたアルバムだと思います。スペーシーにしてダウン・トゥ・アース。マイルスジャズ学校を卒業した、電化ジャズコンボとしてのWR。
このアルバム、とても気に入りました。
今回、このアルバムを聞いて気がついたのですが、ショーターのサックスの、甘く、ビブラートのかからないストレートな音。荒井由美(当時)の声と良く似ているような気がしました。

1. Milky Way
2. Umbrellas
3. Seventh Arrow
4. Orange Lady
5. Morning Lake
6. Waterfall
7. Tears
8. Eruydice
Personnel
Wayne Shorter: Tenor and soprano saxophones
Joe Zawinul: Electric and acoustic piano
Miroslav Vitous: Electric and acoustic bass
Alphonse Mouzon: Drums, voice
Airto Moirera: Percussion
Barbara Burton: Percussion (uncredited)
Don Alias: Percussion (uncredited)
ところで、このジャケット、いったい何を表しているのでしょう?
なんだか、昔東京都で使っていた黒いゴミ袋。見るたびにそれをイメージして、困ってしまうのですが・・・
Miles Davis Official site
The Annotated Disography
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