経済(学)あれこれ

経済現象および政策に関する意見・断想・批判。

ちょっとした計算、コロナ対策

2020-04-23 19:28:36 | Weblog
ちょっとした計算、コロナ対策
 武漢肺炎が未だ収まらない。コロナが蔓延し続ければ経済は低迷するだろう。就中生活に困窮する人々が出てくる。明日の飯も食えないという階層だ。こういう連中が増えてくる。ところでコロナが猖獗を極め1年間まるまる続いたとして、ちょっとした計算をしてみる。ほとんどの産業が止まったとする。企業の活動は全面的に低下する。この事態になれば日本国民全体は食う(生活する)ことができなくなる。そこで政府が生活ぎりぎりの手当てをするとする。なんぼいるだろうか。人口は1・25億人。所帯は概算して2000万所帯。この所帯に政府が一か月20万円の生活費を与える。まあ平均的年金所帯の費用だ。時が時だから国民各位はこの額で我慢してもらう。期間は5か月、だから一所帯当たり総額100万円。2000万かける100万、すなわちイコ-ル20兆円の額だ。この間衣食住以外の活動はなく、企業の活動は停止しまたその施設はすべて保管され破壊されないとする。総額20兆円で日本人全体をぎりぎり食わすことになる。期間を1年とし、給付額を倍つまり40万円(少し贅沢だな)にしても必要な経費は100兆円を超えない。
 政府はすでに武漢肺炎対策に106兆円の予算を組んでいる。もっともその中には直接の給付でないものも多い。念のために言えば日本のGDP(この数値も多義だが)は約600兆円だ。これが日本の産業の稼得高とすれば1年で600兆円を給付してやれば日本人の生活も産業も維持できることになる。つまり武漢肺炎による健康被害を除けばなんとかなるという計算だ。
100兆円も600兆円も変わりないとも言える。要は為政者のやりくり、経世、決断、価値観、将来への見通しの問題だがね。実は日本には600兆円を出す可能性はあるのだが。
 武漢肺炎、大げさに言えば国民が生きるか死ぬかの境目だ。基本的人権とか私的財産権とかいうものは一時、一部を留保してもらわなければならないだろう。
 このような考え方もあるのだ。私の考えでは600兆円出費しても武漢肺炎さえ収まれば、それを回収する見込みは充分すぎるほどある。問題は人命と実質資産(工場、インフラなど)を破滅させない事だ。それさえできれば将来復活して勝つ見込みは充分ある。要は為政者の能力、価値観そしてなによりも決断が肝要だ。


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